古森病院@福岡市博多区です。
当院には給食施設があり、給食施設には
爪ブラシを用意して、いつでも使えるようにしておかないといけない
という決まりがあります。
厚労省 食品等事業者が実施すべき管理運営基準に関する指針(ガイドライン)
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000082846.pdf
大量調理施設衛生管理マニュアル
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000168026.pdf
文科省 学校給食調理場における手洗いマニュアル
https://www.mext.go.jp/a_menu/sports/syokuiku/08040316.htm
一方で 手術場でも昔、術前に爪ブラシを利用して 手を清潔にし
手術に臨んでおりましたが、現在 個人の手技に左右されたり
毎回使い捨てるわけでない爪ブラシを利用することは
デメリットが多いという理由で 廃止しているところが増えています。
特に固いブラシ(遠い昔(学生時代)ひりひりするまで擦れ!!と指導されながら
両手両腕を真っ赤になるまで擦って手術場に入ったことを思い出します・・)の
使用は百害あって一利なし という結論に達しており 月日の流れを感じます。
名古屋大学 手術部位感染防止
https://kansen.med.nagoya-u.ac.jp/general/gl/gl2/3_3.pdf
北海道大学 手術部位感染防止
https://www2.huhp.hokudai.ac.jp/~ict-w/kansen/3.04_shujutubuikansenyobousaku.pdf
調理は基本的に素手が多く、手術は滅菌手袋をして行うわけで
また消化管は外界に開かれていて、もともと雑菌が入ることが想定済み(胃液が強酸性になっているのは
食べ物を粉々に消化する以外に、殺菌の作用もあるからと言われております)
対して手術野は基本的には無菌であるという違いがあり、一概に比較できないのですが
爪ブラシを給食部門で毎回使い捨て あるいは爪ブラシの清潔管理を保つのは
常時湿った環境では極めて難しく、ばい菌まみれの爪ブラシで手洗いするよりも
ラビング法での管理が現実的ではないかと思う管理人ですが、
保健所というか食品衛生の関係の方々のご見解をお伺いしたいところです。
ちなみに爪を常に短く切ることは ブラシを使おうが使うまいが 必須です。
2016年の大量調理施設衛生管理マニュアル(上記引用)の
手洗いマニュアルには 爪ブラシの使用について 記載はないです。
医療機関は基本的に毎年医療監視(保健所立ち入り検査)を受けますが
爪ブラシの扱いを含め 給食部門の衛生管理の方法については、結構もめるところです。
***************************************************
上記の北大のマニュアルから
手術時手洗いは以下の2法のうち、どちらかで行う
【スクラブ法】1.消毒薬を受け,肘関節3横指上まで素洗いする(30秒)2.再度,消毒薬で素洗いする(1分30秒)3.ディスポブラシを取り出し,消毒薬を約5mlうけて指先より肘関節まで泡立て,摩擦し指先より洗い流す(5~6分)4.滅菌タオルにて清拭後,速乾性摩擦式消毒用アルコール3~5mlを手掌にとり,両手指,手掌,手背に十分に擦り込み乾燥させる5.滅菌ガウンを着用し,滅菌手袋を基本的手順(クローズ法)に従って装着する
【ラビング法】1.抗菌作用を含まない液体石鹸で肘関節3横指上まで素洗いする(30秒)2.石鹸を十分に洗い流す3.タオル(非滅菌でよい)で水分を拭き取る4.1%アルコール含有速乾性擦式手指消毒剤3mlを右手掌にとり、指先、手指、手掌、手背、前腕に十分に擦り込み乾燥させる5.1%アルコール含有速乾性擦式手指消毒剤3mlを左手掌にとり、指先、手指、手掌、手背、前腕に十分に擦り込み乾燥させる6.1%アルコール含有速乾性擦式手指消毒剤3mlを手掌にとり、両手指、手掌、手背に十分に擦り込み乾燥させる
***************************************************
こんな記事もありました。
株式会社信濃公害研究所
http://www.eco-skk.com/kawara1707.pdf
都道府県によって 爪ブラシに関する考え方が違うようです。
学校給食調理部門を所管する文科省は爪ブラシ絶対使用派のようで、このことも
混乱をきたす理由かと思います。
再掲
文科省 学校給食調理場における手洗いマニュアル
https://www.mext.go.jp/a_menu/sports/syokuiku/08040316.htm
2020年7月1日 追記
爪垢取りというステンレス製の道具もあり、こちらを購入しました。
熱湯消毒ができるので、爪の間の汚れが気になる場合はこういうのも使っていいのでは
ないでしょうか?
https://www.amazon.co.jp/%E3%83%84%E3%83%A1%E5%9E%A2%E5%8F%96%E3%82%8A-%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%AC%E3%82%B9%E8%A3%BD-%E5%B7%BB%E3%81%8D%E7%88%AA%E3%83%AA%E3%83%95%E3%82%BF%E3%83%BC-%E7%88%AA%E3%81%94%E3%81%BF%E3%81%A8%E3%82%8A-%E5%B7%BB%E3%81%8D%E7%88%AA%E3%83%95%E3%83%83%E3%82%AF/dp/B07BP8ZBJK/ref=sr_1_1_sspa?adgrpid=70025536046&dchild=1&gclid=EAIaIQobChMItZ6vo7yr6gIVEq6WCh0u0w6YEAAYASAAEgKHU_D_BwE&hvadid=353035988079&hvdev=c&hvlocphy=1009717&hvnetw=g&hvqmt=e&hvrand=11826892322891651711&hvtargid=kwd-418171990027&hydadcr=570_1012601406&jp-ad-ap=0&keywords=%E7%88%AA%E5%9E%A2%E5%8F%96%E3%82%8A&qid=1593586490&sr=8-1-spons&tag=googhydr-22&psc=1&spLa=ZW5jcnlwdGVkUXVhbGlmaWVyPUEzUlgyMFAwNVJGMjlRJmVuY3J5cHRlZElkPUEwMzE2MTg5MU1TM1NEUkFBNkVCSSZlbmNyeXB0ZWRBZElkPUExMzBMRUlZUjE4UDk2JndpZGdldE5hbWU9c3BfYXRmJmFjdGlvbj1jbGlja1JlZGlyZWN0JmRvTm90TG9nQ2xpY2s9dHJ1ZQ==
https://komori-hp.cloud-line.com/
当院には給食施設があり、給食施設には
爪ブラシを用意して、いつでも使えるようにしておかないといけない
という決まりがあります。
厚労省 食品等事業者が実施すべき管理運営基準に関する指針(ガイドライン)
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000082846.pdf
大量調理施設衛生管理マニュアル
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000168026.pdf
文科省 学校給食調理場における手洗いマニュアル
https://www.mext.go.jp/a_menu/sports/syokuiku/08040316.htm
一方で 手術場でも昔、術前に爪ブラシを利用して 手を清潔にし
手術に臨んでおりましたが、現在 個人の手技に左右されたり
毎回使い捨てるわけでない爪ブラシを利用することは
デメリットが多いという理由で 廃止しているところが増えています。
特に固いブラシ(遠い昔(学生時代)ひりひりするまで擦れ!!と指導されながら
両手両腕を真っ赤になるまで擦って手術場に入ったことを思い出します・・)の
使用は百害あって一利なし という結論に達しており 月日の流れを感じます。
名古屋大学 手術部位感染防止
https://kansen.med.nagoya-u.ac.jp/general/gl/gl2/3_3.pdf
北海道大学 手術部位感染防止
https://www2.huhp.hokudai.ac.jp/~ict-w/kansen/3.04_shujutubuikansenyobousaku.pdf
調理は基本的に素手が多く、手術は滅菌手袋をして行うわけで
また消化管は外界に開かれていて、もともと雑菌が入ることが想定済み(胃液が強酸性になっているのは
食べ物を粉々に消化する以外に、殺菌の作用もあるからと言われております)
対して手術野は基本的には無菌であるという違いがあり、一概に比較できないのですが
爪ブラシを給食部門で毎回使い捨て あるいは爪ブラシの清潔管理を保つのは
常時湿った環境では極めて難しく、ばい菌まみれの爪ブラシで手洗いするよりも
ラビング法での管理が現実的ではないかと思う管理人ですが、
保健所というか食品衛生の関係の方々のご見解をお伺いしたいところです。
ちなみに爪を常に短く切ることは ブラシを使おうが使うまいが 必須です。
2016年の大量調理施設衛生管理マニュアル(上記引用)の
手洗いマニュアルには 爪ブラシの使用について 記載はないです。
医療機関は基本的に毎年医療監視(保健所立ち入り検査)を受けますが
爪ブラシの扱いを含め 給食部門の衛生管理の方法については、結構もめるところです。
***************************************************
上記の北大のマニュアルから
手術時手洗いは以下の2法のうち、どちらかで行う
【スクラブ法】1.消毒薬を受け,肘関節3横指上まで素洗いする(30秒)2.再度,消毒薬で素洗いする(1分30秒)3.ディスポブラシを取り出し,消毒薬を約5mlうけて指先より肘関節まで泡立て,摩擦し指先より洗い流す(5~6分)4.滅菌タオルにて清拭後,速乾性摩擦式消毒用アルコール3~5mlを手掌にとり,両手指,手掌,手背に十分に擦り込み乾燥させる5.滅菌ガウンを着用し,滅菌手袋を基本的手順(クローズ法)に従って装着する
【ラビング法】1.抗菌作用を含まない液体石鹸で肘関節3横指上まで素洗いする(30秒)2.石鹸を十分に洗い流す3.タオル(非滅菌でよい)で水分を拭き取る4.1%アルコール含有速乾性擦式手指消毒剤3mlを右手掌にとり、指先、手指、手掌、手背、前腕に十分に擦り込み乾燥させる5.1%アルコール含有速乾性擦式手指消毒剤3mlを左手掌にとり、指先、手指、手掌、手背、前腕に十分に擦り込み乾燥させる6.1%アルコール含有速乾性擦式手指消毒剤3mlを手掌にとり、両手指、手掌、手背に十分に擦り込み乾燥させる
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こんな記事もありました。
株式会社信濃公害研究所
http://www.eco-skk.com/kawara1707.pdf
都道府県によって 爪ブラシに関する考え方が違うようです。
学校給食調理部門を所管する文科省は爪ブラシ絶対使用派のようで、このことも
混乱をきたす理由かと思います。
再掲
文科省 学校給食調理場における手洗いマニュアル
https://www.mext.go.jp/a_menu/sports/syokuiku/08040316.htm
2020年7月1日 追記
爪垢取りというステンレス製の道具もあり、こちらを購入しました。
熱湯消毒ができるので、爪の間の汚れが気になる場合はこういうのも使っていいのでは
ないでしょうか?
https://www.amazon.co.jp/%E3%83%84%E3%83%A1%E5%9E%A2%E5%8F%96%E3%82%8A-%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%AC%E3%82%B9%E8%A3%BD-%E5%B7%BB%E3%81%8D%E7%88%AA%E3%83%AA%E3%83%95%E3%82%BF%E3%83%BC-%E7%88%AA%E3%81%94%E3%81%BF%E3%81%A8%E3%82%8A-%E5%B7%BB%E3%81%8D%E7%88%AA%E3%83%95%E3%83%83%E3%82%AF/dp/B07BP8ZBJK/ref=sr_1_1_sspa?adgrpid=70025536046&dchild=1&gclid=EAIaIQobChMItZ6vo7yr6gIVEq6WCh0u0w6YEAAYASAAEgKHU_D_BwE&hvadid=353035988079&hvdev=c&hvlocphy=1009717&hvnetw=g&hvqmt=e&hvrand=11826892322891651711&hvtargid=kwd-418171990027&hydadcr=570_1012601406&jp-ad-ap=0&keywords=%E7%88%AA%E5%9E%A2%E5%8F%96%E3%82%8A&qid=1593586490&sr=8-1-spons&tag=googhydr-22&psc=1&spLa=ZW5jcnlwdGVkUXVhbGlmaWVyPUEzUlgyMFAwNVJGMjlRJmVuY3J5cHRlZElkPUEwMzE2MTg5MU1TM1NEUkFBNkVCSSZlbmNyeXB0ZWRBZElkPUExMzBMRUlZUjE4UDk2JndpZGdldE5hbWU9c3BfYXRmJmFjdGlvbj1jbGlja1JlZGlyZWN0JmRvTm90TG9nQ2xpY2s9dHJ1ZQ==
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