おばさんの日常生活

53歳で旧大検に合格して大学生活を書いた「おばさんの大学生生活」の
その後卒業してからの日常です

「悪人」をみて

2011-11-09 13:47:44 | 趣味

 先日テレビで放映された「悪人」をみた。
昨年の話題の映画だったので内容は知っていたが期待してみたわけではなく時間につぶしに
みたといえる。
でもそれは違った、最近みた映画では一番の映画だと思う。

「悪人」は吉田修一原作の長編小説である、映画は小説を元にした実写映画です。
あらすじを簡単に書くと保険外交員石橋佳乃を殺してしまった清水雄一(妻夫木聡)が馬込光代(深津絵里)と逃避行する。
これだけをみると「悪人」と題名がついたのは清水祐一が「悪人」だからと考えてしまうが違う。

清水祐一は本当に「悪人」なのか?「悪人」はだれなのか?

悪人と何なのか?私は今も考えている。映画では清水祐一は「悪人」ではない。むしろ善人だ。

奇妙だけど殺人を犯したけど善人なのだ。

よく考えてみると、見方によっては全ての人間が悪人ともいえる。

清水祐一は光代には善人だけど石橋佳乃を殺してしまったのだから悪人だ。 いったい誰が"悪人"なのか、"悪人"とは何なのか。


私の感想では悪人は保険外交員を車からおろした裕福な家の大学生だろう。
この大学生を岡田まさきが演じているのだがとてもよい演技だった。

馬込光代と逃避行の果て二人で隠れている灯台に警察に踏み込まれた時
清水祐一は光代に
「俺は光代」が思っているような男ではない」
と言って首を絞める。
それは光代が自分を忘れ元の生活に戻れるように、光代が被害者にしておきたいからの
優しい行動だった。

この映画ほど寂しさ、せつなさ、やきれなさを感じた映画はない
私がとても感動したのは清水祐一に共感できる部分があったからだと思う。
私も若い頃孤独だった。友達はいたけど心の中はいつも一人だった、
何事もなかったとはいえないけど生きている事に感謝したいと思う。

 

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