窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

オジロワシの真剣な目

2019-11-16 18:45:42 | ワシのいる風景

ワシ類が目立つ季節です。繁殖していた周辺のオジロワシが野付半島に集まってきました。

遅く川を上ってくるサケはいるので居残っているワシも多いようですが、野付湾に集まっ

てくるカモは魅力的です。

おばんです。小太郎でごじゃります。

            ★  オジロワシの真剣な目  ★

カモやガン、オオハクチョウが集まるところ必ず近くにオジロワシがいます。ワシは地上に

降りているか、見渡しのいい木の上に止まって、カモたちの様子を窺っています。

ときどき飛び出して、カモたちの方へ飛んでいきます。偵察飛行です。近くまで行くと

カモが一斉に飛び出していきます。ゆっくり、穏やかに飛んでいきます。

これはカモたちの様子を窺い、元気よく飛び出して行く姿を確かめる作業です。「あぶり出し」

と名付けています。定期的に飛ぶことで、少しでも元気のない個体や飛ぶのがぎこちない個体を

発見することが目的です。

木に止まっているときのワシの眼は眉間にしわを寄せ、真剣で険しい目線にになっています。

防波堤に止まり、ゆったりと海に向けているときののんびりした表情と大違いです。

獲物を見つけると背筋を伸ばし、首を伸ばし、視線を獲物にロックします。じっと頭を固定し

動きを止めます。木と一体化になり、気配が消えます。

飛び立ちは一瞬です。握りしめた木の枝から前傾して飛び出します。狙うは川の浅瀬で休ん

でいたマガモたち。気づいたカモたちは高速で飛び出して行きます。

本気モードに入ったオジロワシもスピードを上げ、降下して行きます。健康なカモ達なら

成功率はほぼゼロ。直線飛行から急速転回をして逃げるカモの速さに見とれます。