子供の頃、我が家には炬燵が無かった。
テレビや漫画で炬燵に籠る人の姿を見ると何となく羨ましく感じたのである。
クソ田舎の大学へ入学する時に真っ先に買ったのは炬燵だ。
今と違いエアコンは無いし下宿での石油ストーブは禁止されていたからほぼ全ての下宿住まい学生は生協で炬燵を注文する。
初めて手に入れた炬燵だが春の事でもあり本格的な使用はしない。
とは言え何となく嬉しいもんだから部屋の中心に置かれた布団無しの炬燵(まあテーブルだね)に座り電源を入れてみる。
赤外線の赤い光を眺めて早く本格的な冬が来ないかなと思った。
とんでもない勘違いだ!
寒いんだ、寒いんだ、寒いんだ。
炬燵程度の暖では追いつかないほど寒い。
我が下宿はそれでもサッシだったから良い方で農家の納屋を改造した下宿は悲惨。
窓もきちんと閉まらない。
知り合いの女子は朝起きたら部屋の片隅が白くなっていた。
何だろうと思ってよく見ると窓の隙間から雪が吹き込んでまさかの積雪!
時々酔っ払いが橋のたもとで凍死するそんな田舎だった。
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