湖面から蒸発する水分を含む空気は、冷やされると霧になる。広範囲に発生した霧が停滞すると、その霧は雲海として見えるようになる。中禅寺湖は山で囲まれているので、気象条件が整えば、雲海が湖上に発生しても不思議ではない。しかし、ここで雲海が発生することは、珍しいと聞いている。
この日(23日)の朝、快晴で無風状態であった。そして、日光中禅寺湖スカイラインで、中禅寺湖の上に現れた雲海に、私達は出会った。
スカイライン第1駐車場にて
中禅寺湖が雲海で覆われている。中央は男体山(2460 m)である。右奥は女峰山などだ。雲海には、朝日による山の影が映っている(8時10分頃)。スカイラインは雲海での島の下を通っている。この場所では、私達は濃霧の中を通過した。
第1駐車場では、多くの人々が雲海の景観を撮っていた。中には、金精峠で雲海での日の出を撮ってから、この駐車場に移動してきた人がいた。3年間ほど、このような機会を待っていたとの人にも出会った。
日陰に入っている山の稜線では、紅葉が朝日を浴びて輝いている(8時20分頃)。
雲海は奥日光方向まで広がっていた(8時15分頃)。奥の山波において、(左から)錫ヶ岳 (2388 m)、白錫尾根(白桧岳(2394 m)、白根山(日光白根山、奥白根山、関東以北の最高峰)(2578 m)、前白根山(2373 m) である。
雲海が消え始めて、スカイラインが見えてきた。
私達は、雲海を全く予想していなかった。この日は、歌ヶ浜 (駐車) → 狸窪(むじなくぼ) → 半月峠 → 半月山展望台 → 第二駐車場 → 歌ヶ浜 (駐車)のコースを歩くつもりだった。しかし、歌ヶ浜の駐車場がすでに満車状態であった。そのため、予定を変更せざるをえなかった。結果として、私達は中禅寺湖の上での珍しい雲海に出会った。
さて、今日の朝刊には、「秋ぽっかり」とのタイトルで、23日に真上から撮った八丁出島の航空写真が掲載されていた(朝日新聞、24日、13版)。ここでは、半月展望台で撮った八丁出島の写真をアップする(望遠レンズ使用)。
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P.S.
午前7時過ぎに第1いろは坂(登り用)に入った。意外なことに、車の流れはスムーズであった。帰りは、二荒橋交差点から迂回経路を走行した。この交差点での渋滞解消の社会実験によるためであった。歌ヶ浜駐車場から第2いろは坂(下り)の入り口まで、約20分を要した(渋滞)。
半月山展望台(20人位まで)では、好みの位置で写真を撮りたい人々が陣取っていたりにて混雑していた。三脚を構え場所を譲らない人もいた。
こつなぎの写真ノートから加筆転載(2015年3月、再現像画像のアップロード)。