本職の頃に、正月三が日で何千何万人かの祈願を、受け持ってきた。
厄祓い等を主に携わって来た。
厄祓いの人々の身体から発する、小さな厄の粒が体臭の様に、堂内に蠢き満ちている。
こんな形容しか出来ないが、これが祈願者に纏わり付く。
数をこなせば、相当な厄が身体に纏わり付く。
厄を除くには、冷水を被る事、あとは霊力の強い魂にお願いをするしかない。
ほっておけぱ、自分の身体が疲れたままで、回復せずに日々を過ごすしかない。
いくら若い坊さんでも、呼吸器系、消化器系、循環器系に傷害を受け、身体に応える。
自分で落とすか、他力に願うかしかない。
自力で落とすには疲れた身体では、なかなか難しい。
そこで日頃からお願いしている魂に、お願いをしてしまう。
呼吸器はゼイゼイ言い出すし、消化器はトイレが近くなるし、循環器は血圧が上がり、赤面してしまうしで。
職業病と言えるのだろう。