利益追求だけに、人生の生き甲斐を掛ける。
利益を上げる為には、人の健康や心の平和などには、まったく無関心。
過大な宣伝によって、客の信用を得、不当な評価を作り、利益を上げ、より大きな規模に発展していく。
今や利益の成果の競争だけで、全世界が泥沼の競争をして、沈んでいく。
個人も世界も、収入の増加が人間の最終の幸福であると、錯覚してしまった。
お金は無くてはならぬ。
お金は尊いものだ。
いささかでも無駄にしては、相成らぬ。
だが、自分の野望だけで増収を図る。
弱者を切り捨て、叩きまくる。
強い者だけが収入を蓄積して、みんなから拍手されるという現実が、許せるだろうか。
収入の蓄積が、人生の唯一の達成であっては困る。
その蓄積された収入を、この同じ地球に生まれながら、今日一日の食もなく、水さえ飲めない難民のために、どうして使ってやれないのか。
世界に「仁」の心が失せた。
私たちは、いつの間にか他人をチェックし、他人ばかりを罰する生活を、するようになった。
あらゆる判断が、自己中心的になると、自我意識だけがこんがらがって、世間の人間関係はますます上手く行かなくなるであろう。
「過ちを観て斯に仁を知る」
みんなの考えがまとまらず、どんどん分裂していく、自分本位の世界の虚しさをよく観察して、平和の為にお互いを思いやる「仁の心」がいかに大切かを、真剣に自覚しなくてはならない。