大道

６月７日は弟の誕生日。

久々に弟にバースデーメールを送った。

34才になったそうだ。しばらく会っていないので、そんなオッサンになったのかと少し、悲しくなった。

ずいぶん年が離れていたせいか、仲がよかったと思う。
２年前、叔父がなくなった時、じっくり弟と話たことがあった。
僕が高校の時は、気が短く、話づらかったというのを聞いて、ショックを受けた。自分の行動が人を傷つけていて、そのことに気づかないことがよくあるのではと、もう反省した。

その弟にも子供が二人いて、マイホームまで建て、僕の倍の給料をもらっている。
人に優しい最高の弟だと思う。

しかし、メールのやりとりが、よそよそしくて、笑えた。

僕は弟に、次のようにメールを送った。
「ハッピーバースデー！
たまには。なんとなく。(笑)」

弟からはこう返ってきた。
「久しぶりですね。ありがとうございます。34になりました。元気ですか？夏、会えるといいですね。」

それ以上のやりとりはない。
それでも、僕たちの間では、画期的だった。

弟の名前を大道という。ずっと幸せであって欲しいと思う。

子供の頃、弟と過ごした日々は宝物だ。

兄弟とはいずれ離ればなれになる。

もし、今、一緒に住んでいる兄弟がいるなら、数少ない、血のつながった、いずれ別れる運命にある存在であることをよくよく理解して、毎日を過ごして欲しいと思う。

時は戻らない。もっと優しく接しておけばよかったと思える日が必ずくるはずだ。
今年の夏こそ、弟と飲もうと思う。