9月から続いたかんぺき問題集の授業も今日でおしまい。
計12回の授業だったが、今年初めて、12回とも長文を扱った。
今日の文章もまたしみじみとしたいい内容だった。うん。
長文ばかりやるというのは最初で最後の試みになると思う。
長文の授業はどうしても、たんたんとしたものになり、生徒にとっては辛いものになったかもしれない。
それでも僕には、英語力を伸ばしたいという揺るがぬ信念があったので、満足している。
高校になって、きっとこの12回の授業が、ボディブローのように効いてくると信じている。
いい大学に進学して、ずっと英語を得意にしながら、日本を変えてくれるような人物になってもらいたい。そう願って止まない。
あと数日で今月も終わり、合格100日作戦が始まる。
中3の担任をしてしまうと、どうもいけない。
合格させねばならぬという緊張やら、あと100日しか教えることができないという寂しさやらが交錯し、何とも表現できぬ気持ちになる。
「光陰矢の如し。一寸の光陰軽んずべからず。」という言葉を覚えたのは、小学6年の時、「時をかける少女」を見た時だった。
あの頃は意味を解りつつ、実感は涌かなかった。
無常感という言葉を知ったのは中2の時、平家物語を習った時だ。
これまた実感が涌かなかった。
今ではこれらの言葉が身に沁みる。
永遠はない。前の道を進むのみ。後戻りはできぬ。
だから一生懸命、今を生きなければと思う。
家に帰り着き、天を仰げば、オリオン座が南中していた。
しばらく空を見上げながら、もうこんな時期になったのかと訳もなく涙がこぼれそうになった。
悔いのない人生ではあるが、やはり心配は尽きない。
笑いの絶えない、苦しみの少ない世の中になることを心の底から願っている。
「皆、幸せになりますように。」
オリオン座に願いを込めて。
平家物語 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス) | |
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