2日前、墓参りに行った際、ここ十何年も見かけなかった珍しい光景を目にした。
5,6人の近所の女性が、鎌で稲刈りをしておられる。
機械で刈り取ることの出来ない田んぼの隅の方を、手刈りするのは良く見られることだが、こんなことは珍しい。
今年はあちこちで稲が倒れている。
倒れているというより、田んぼ全体の稲がひれ伏している。
最近は高齢化や若者の農業離れにより、私の住んでいる町内では2,3軒を残してほとんどの家が
契約して、田んぼをほかの人に作ってもらっている。
十数軒分をまとめて受けておられる家は、大型機械で作業されるのだが、
あそこまで倒れてしまっては機械刈りが出来ない。
そこで地主に当たる家の方に手作業の稲刈りを頼まれたのだそうだ。
10日ほど前、委託を受けておられる家のご主人が水門へ向かわれるのに出合った。
この水門も農業にはかけがえのないものだ。
海に近いこの地は、高潮になれば水門を閉めないと潮水が田畑に入ってしまう。
雨が降れば水門を開けないと、水浸しになってしまう。
高齢化でこの水門管理を交代してくれる人がいないようだ。
「稲が倒れて大変だそうですね」と言ったら、「やっと米の出来が持ち直したと思ったら、寝転んでしまって。
家内には、お父さんが欲を出して肥しをやりすぎたんだと責められるし、今年はもうだめですわ」と
奥さんよりも気落ちしておられる感じだった。
このあと奥さんと出会い、話をした。
倒れた稲は出来るだけ早く刈り取らないと、稲穂のところから芽が出て品質が落ちるとか。
それだからといって早すぎると、熟していなくて青い籾(もみ)が多くなりこちらもだめなんだそうだ。
「遅く実る種類の稲に期待しているんだけど、これはこれで台風にやられるかもしれないし」と言われる。
20世紀梨は台風に遇わなかったので収穫は良かったが、その代わり値段が良くなかったとか。
なんと農業とはむずかしいものか。
今まで何気なしに見ていたが、こんな天候不順の年はいろいろと
考えさせられる年でもあるようだ。
5,6人の近所の女性が、鎌で稲刈りをしておられる。
機械で刈り取ることの出来ない田んぼの隅の方を、手刈りするのは良く見られることだが、こんなことは珍しい。
今年はあちこちで稲が倒れている。
倒れているというより、田んぼ全体の稲がひれ伏している。
最近は高齢化や若者の農業離れにより、私の住んでいる町内では2,3軒を残してほとんどの家が
契約して、田んぼをほかの人に作ってもらっている。
十数軒分をまとめて受けておられる家は、大型機械で作業されるのだが、
あそこまで倒れてしまっては機械刈りが出来ない。
そこで地主に当たる家の方に手作業の稲刈りを頼まれたのだそうだ。
10日ほど前、委託を受けておられる家のご主人が水門へ向かわれるのに出合った。
この水門も農業にはかけがえのないものだ。
海に近いこの地は、高潮になれば水門を閉めないと潮水が田畑に入ってしまう。
雨が降れば水門を開けないと、水浸しになってしまう。
高齢化でこの水門管理を交代してくれる人がいないようだ。
「稲が倒れて大変だそうですね」と言ったら、「やっと米の出来が持ち直したと思ったら、寝転んでしまって。
家内には、お父さんが欲を出して肥しをやりすぎたんだと責められるし、今年はもうだめですわ」と
奥さんよりも気落ちしておられる感じだった。
このあと奥さんと出会い、話をした。
倒れた稲は出来るだけ早く刈り取らないと、稲穂のところから芽が出て品質が落ちるとか。
それだからといって早すぎると、熟していなくて青い籾(もみ)が多くなりこちらもだめなんだそうだ。
「遅く実る種類の稲に期待しているんだけど、これはこれで台風にやられるかもしれないし」と言われる。
20世紀梨は台風に遇わなかったので収穫は良かったが、その代わり値段が良くなかったとか。
なんと農業とはむずかしいものか。
今まで何気なしに見ていたが、こんな天候不順の年はいろいろと
考えさせられる年でもあるようだ。