私的海潮音 英米詩訳選

数年ぶりにブログを再開いたします。主に英詩翻訳、ときどき雑感など。

雪の日暮れの森の辺で〔一連目〕

2014-09-06 16:43:23 | 英詩・訳の途中経過
Stopping by Woods on s snowy evening

            Robert Frost

Whose woods these are I think I know.
His house is in the village, though;
He will not see me stopping here
To watch his woods fill up with snow.


雪の日暮れの森の辺で

         ロバート・フロスト

だれの森かは知るけれど
村の屋に住むもちぬしは
雪のふりつむ森を見る
おれがあるとは気づくまい



 ※ワーズワースのつもりでしたが急きょ予定変更。
  …しばらく訳から離れていたところ、私の乏しい能力がさらに退化していたため、リハビリがてら、当面は平易な語彙の小品を七・五か五・七で訳してみようかと思います。タイトル「森の辺」は「もりのべ」とお読みください。



コールリッジ 孤悲 全文・再編集

2014-09-06 16:25:40 | S・T・コールリッジ
孤悲     S.T.コールリッジ

まちうける 想いと欲とよろこびと
この不死ならぬ 身を揺する ものすべて
ただみな恋の つかいなり
その聖なる 炎をやしなうものなり

しばしばめざめた夢のうち
くりかえし そのひとときを生きなおす
山路のなかばによこたわり
荒れはてた 塔のかたえにあるときを

月明かりひそかにしのびて
たそがれのひかりとまじり
そこにかのひとのある わたしの歓び わたしののぞみ
わたしのジュヌヴィエーヴ

かのひとは楯もつものにもたれる
楯もつ騎士の像に
そこに立ちわが歌をきく
消えのこるひかりのなかで

かなしみの少なきひとよ
わたしの歓び わたしののぞみ わたしのジュヌヴィエーヴ
それゆえにことに恋うのだ そのこころ嘆かせる歌を
わたしが与えるときこそ

わたしはかなでた やわらかく 愁いにみちたしらべを
そしてうたった いにしえの 心ゆすぶるものがたりを
古くあらぶり この朽ちた
荒れ地にふさわしい歌を

耳かたむけて ほほ染めて
まみ伏せ はにかむさまみせる
ひとは知るのだ かんばせを
わたしが見つめるほかないと

かのひとに わたしは語った 騎士のことを
その楯に 燃ゆるつるぎを彫りつけて
十とせの長きを うぶすなの
姫にこがれたもののことを

そのものが いかに心を痛めたか
深くひくく 切なるしらべに
ことよせる 孤悲は
おのれのものと似て

耳かたむけて ほほ染めて
まみ伏せ はにかむさまみせる
ひとは許すか これほどに
わたしが愛しくみることを

けれどわたしは語りきかせた 心なき あざけりに
ますらたけおは心狂い
野山をこえてさすらうと
日も夜も休むことはなく

ときには荒れたねぐらから
ときには暗い木陰から
ときにはふいに
あおあおと 日の射す森の空き地から

そこにきて かんばせを ながむは
天の御使いか 光りあかるみ うるわしく
こやつは悪しきものなりと
あわれ楯もつものは知る

なにをなすのか知らぬまま
あらぶるものらのただなかに とびこみ
騎士はすくい出す 死よりも悪しき恥辱から
かのうぶすなの姫君を

いかにか姫のすすり泣き 男のひざにとりすがり
いかにむなしく仕えたか
かつてこころを狂わせた
あざけりを うめ合わせようとつとめて

姫はみとった ほら穴で
こころ狂いが去るころは
森の木の葉も黄にかわり
うつほには 死にゆくものの横たわり

死にゆくもののことばとは―けれど この
痛みきわまるひとふしに かかるや
うたう声みだれ 琴は止まりて
かのひとの こころになさけをかきたてて

むねをうつ 情けと思いとまごころに
いつわり知らぬかのひとは ジュヌヴィエーヴはおののきぬ
楽とかなしい語り句と
においたつ このかぐわしいたそがれに

おそれがのぞみをかきたてて
どちらがどちらとつかぬまま
甘い望みを長くただ
おしつけかくしてきたことか

かのひとは憐れみと歓びにむせび
愛とおとめのはじらいに ほほ染め
夢のうちのごとく 息つき
わが名をささやきぬ

かのひとのむねのなみうち―あとずさり
わたしの見るのを知るように 
ふいに怯えの目とともに
とびつき すすりなけり

うでまわし なかばこの身にすがりつき
ひれ伏した むねをおしつけ
あたまを曲げて ふりあおぎ
わたしをみつめつくした

いくらかの 愛と怖れと
いくらかの はにかみよそおう術策と
けれどわたしは見るよりも 感じた
むねの昂ぶりを

怖れなだまり むねしずめ
きみはわたしに愛を告ぐ おとめの誇りとともに
かくてわたしは手に入れり
ジュヌヴィエーヴを 晴れやかな わがうるわしの花よめを


Love     S.T.Coleridge

All thoughts, all passions, all delights,
Whatever stirs this mortal frame,
All are but ministers of Love,
And feed his sacred flame.

Oft in my waking dreams do I
live o'er again that happy hour,
When midway on the mount I lay,
Beside the ruined tower.

The mooonshine, stealing o'er the scene,
Had blended with the lights of eve;
And she was there, my hope, my joy
My own dear Genevieve!

She leant against the armed man,
The statue of the armed knight;
She stood and listened to my lay,
Amid the lingering light.

Few sorrows hath she of her own,
My hope! my joy! my Genevieve!
She loves me best, whene'er I sing
The songs that make her grieve.

I played a soft and doleful air,
I sang an old and moving story―
An old rude song, that suited well
That ruin wild and hoary.

She listened with a flitting brush,
With downcast eyes and modest grace;
For well she know, I could not choose
But gaze upon her face.

I told her of the Knight that wore
Upon his shield a burning brand;
And that for ten long years he wooed
the Lady of the Land.

I told her how he poned: and ah
The deep, the low, the pleading tone
With which I sang another's love,
Interpreted my own.

She listened with a fliting blush,
With downcast eyes, and modest grace;
And she forgave me, that I gazed
Too fondly on her face!

But when I told the cruel scorn
That crazed that bold and lovely Knight,
And that he crossed the mountain-woods,
Nor rested day nor night;

That sometimes from the savage den,
And sometimes from the darksome shade,
And sometimes starting up at once
In green and sunny glade,―

There came and looked him in the face
An angel beautiful and bright;
And that he knew it was a Fiend,
This miserable Knight!

And that unknowing what he did,
He leaped amid a murderous band,
And saved from outrage worse than death
The Lady of the Land!

And how she wept, and clasped his knees;
And how she tended him in vain―
And ever strove to expiate
The scorn that crazed his brain;―

And that she nursed him in a cave;
And how his madness went away,
When on the yellow forest-leaves
A dying man he lay;―

His dying words-but when I reached
That tenderest strain of all the ditty,
My faultering voice and pausing harp
Disturbed her soul with pity!

All impulses and soul and sense
Had thrilled my guileless Genevieve;
The music and the doleful tale,
The rich and balmy eve;

And hopes, and fears that kindle hope,
An undistinguishable throng,
And gentle wishes long subdued,
Subdued and cherished long!

She wept with pity and delight,
She blushed with love, and virgin-shame;
And like the murmur of a dream,
I heard her breathe my name.

Her bosom heaved―she stepped aside,
as conscious of my look she stepped―
Then suddenly, with timorous eye
She fled to me and wept.

She half enclosed me with her arms,
She pressed me with a meek embrace;
And bending back her head, looked up,
And gazed upon my face.

'Twas partly love, and partly fear,
And partly 'twas a bashful art,
That I might rather feel, than see,
The swelling of her heart.

I calmed her fears, and she was calm,
And told her love with virgin pride;
And so I won my Genevieve,
My bright and beauteous Bride.


 2009年8月26日~9月19日

エリオット 灰の水曜日 全文・再編集〔一部訂正あり〕

2014-09-05 00:34:10 | T・S・エリオット Ash-Wednes
灰の水曜日   T・S・エリオット

        Ⅰ

かえりみたいとはのぞまない
のぞまない
のぞまないから
この人の子への賜物と その人の子への許しとに こがれながら
もはや励みはしないのです そうしたもののためには
(年へた鷲がなぜ羽根を広げなければならない?)
どうして嘆くべきだろう
ありふれた御代の 消えはてた力を

また知りたいとはのぞまない
うべなわれていたひとときの 衰えはてた栄えを
知れるものとは思わないから
知れぬと知っているから
ひとつのうつろうつかのまの力を
わたしはそこでは酔えないから 木々に花咲き湧き水の流れるところでは そこには
ふたたびなにもないから

わたしは知っているから ときはつねにときだと
ところはつねにただところで
たしかなものはただひととき
ひとつのところのためにたしかと
知っているから歓ぶのです ものごとがそうであるのを
そしてあきらめるのです 祝われた顔と
声とを
かえりみたいとはのぞめないから
のぞめないから歓ぶのです こしらえなければならぬと
歓ぶべき何かを

そして祈るのです 神よ我らをあわれみたまえと
わたしは祈ります わたしが忘れるようにと
おのれとあまりに論じすぎるものを
あまりに説きすぎるものを
かえりみたいとはのぞまないから
ことばらに請け合わせてください
為され またとは為されない何かを
その判じがわれらに重すぎからぬよう

つばさはもはやとぶためのつばさではなく
ただ空を打つほろにすぎないから
空は今すっかりと小さく乾いているから
望みよりも小さく乾いているから
教えてください われわれに 気にかけ 気にかけないようにと
じっと座っていろと

 祈れかしわれら罪びとのため 今そして死するときに
祈れかしわれらのため 今そして死するときに


         Ⅱ

貴女よ 三頭の白い豹がねずの木陰にいました
真昼の涼しいころに 喰い飽きるまでえさをもらって
わたしの脚にも心臓にも 肝にも飽いていました うつろな
    丸い頭蓋に
ふくまれているものにも 神はおおせられた
これらの骨は生きようか? これらの
骨は生きようか? 骨にふくまれるもの
らは(すでに乾いていました)さえずりこたえました
この姫君のよろしさゆえ
美しさゆえ 姫君が
沈思のうちに 穢れなさを誇っておられるゆえに
われらは明るく輝くのです ここに在ると装われたわたしは
行いを赦しにささげ 愛を
砂漠の子孫らと ヒョウタンの実とにささげます
これなのです 
わたしのはらわたをまたこしらえるのは 目と こなれにくい
   分け前を
ヒョウどもの喰い残すところを繋ぎ合わせるものは 貴女は引かれていきます
白いころもをつけられ くわだてへと 白い衣をつけられ
骨の白さに忘れやすさをあがなわせしめてください
骨どもに生はない わたしが忘れられ
忘れられてゆくように わたしは忘れていきます
そのためにささげられ あつめられたのですから 神はゆだねられた
おことばを風へと 風へとただ風だけが
聞くようにと 骨どもはさえずり歌いました
きりぎりすの重荷を負わされ

しじまの貴女よ
おだやかに 苦しめられ
引き裂かれ なおまったき
思い出のばらよ
忘却のばらよ
疲れはて 命あたえる
惑いつつ安らかな
ただひとつのばらが
いま庭にあります
あらゆる愛の終わるところに
かぎりある愛の
苦しみは充ちず
より大きな愛の苦しみの
充たされているところに
果てなき旅路の
はての果てを
結びえぬすべての
結びを
ことばなき語りと
語りなきことばを
母へのあわれみを
庭のために
すべての愛の終わるところに

ねずの木陰で骨どもが唄った 散らばり
  輝きながら
まき散らされて喜ばしい われらは互いに善いことをほとんど
  してこなかった
木のもとで真昼の涼しいころに 砂の祝いを
  うけて
おのれ自身と互いを忘れ 結び合わされている
砂漠の静けさのうちに これなのだ ぬしらが
くじで分け合うだろう地は 分かたれずけして
結び合わず これなのだ われらは継いでゆくのは


        Ⅲ

二階のはじめの曲がり目で
わたしはかえりみ下にみる
同じかたちがねじくれて 手すりのもとにあるさまを
臭い空気のもやのもと
きざはしの悪魔とたたかうさまを 悪魔は
のぞみとあきらめの 偽りのおもてをつける

二階の二度目の曲がり目へと
かれらをねじれるままのこし かえりみれば
そこにはすにで顔はなく きざはしは 暗く
じめつき ぎざぎさと 年より男の口と似る よだれをたらして
治しがたい
あるいは年を経たさめの きばのはざまと似る

三階のはじめの曲がり目にいたると
張り出し窓がひとつあり いちじくめいてふくらんで
さんざしの花と牧場のその先に
背中の広いすがたあり 青とみどりによそおって
むかしながらの横笛で 五月をよろこばせている
とび色の髪はうるわし とび色の髪はふくらむ口にかむさる
リラととび色の髪――
笛の音に 気を散らし 歩をとめまた歩をすすめて
こころは三階をこえる
消えてゆく 消えてゆく ちからはのぞみとあきらめをこえ
三階をのぼってゆく

  きみよ わたしは用なきものです
 きみよ わたしは用なきものです

          ただことばのみかたる


       Ⅳ

すみれのはざまをあゆむものよ
あゆむものよ
くさぐさのみどりのはざまを
白と青とを身につけて マリアの色をつけて
よしなしごとを語りつつ
はてない嘆きを知らず知り
あゆみゆく ほかのものらのうちをめぐって
湧き出す水をいやまさせ 春を
あらたにする

涸れたいわおを涼やかに 砂地をたしかなものにして
デルフィニウムの青をつけ マリアの色をつける
こころにとどめおけよ

ここにて年ははざまゆき
ビオラと笛をはこびさり 眠りと醒めの
はざまのときを移ろうものをつれもどす
  そのものは

かろやかに 白をまきつけ かのひとのまわりをくるみ 巻きついて
あらたな年があゆみくる
晴れやかななみだのくもを過ぎこして あらたな歌で
古い詩を ふたたび呼びもどしながら 時を
あがない まだ読まれぬ
より高い夢の内なるまぼろしをあがない
白く煌めく一角獣がとむらいの車に引かれてゆく

かたらぬ妹はかつぎして 白と青とによそおって
イチイのはざまを歩みくる 苑の神のうしろを
かの女の笛は鳴らされず かの女の頸はうなだれて 吐息し
けれどかたることなく

けれどふきだす湧き水と歌う鳥とが
時と夢と
聞かれず 語られないことばの形見をあがなうのだ

  風が千ものささやきをイチイの木からふりおとすまで

  われらのさまよいの果てに


        Ⅴ

失われたことばが失われているなら ついやされたことばがついやされているなら
聞かれず 語られない
言葉が聞かれず語られていないならば
語られない言葉がいまだ在るのだ 聞かれていない言葉が
ことばなき言葉が この世の内に在る
この世のための言葉が
暗がりにかがやく光と 
言葉に背を向ける とどまらない世界が未だ廻りつづけているのだ
かたらぬ言葉の核のまわりを

 わがひとら 汝がため吾はなにをした

どこでことばがみつかろう? どこでことばが
またひびこう? ここではない ここにはしじまが足りない
海の上でも小島でも
陸の上でもない 涸れ地でも雨の地でも
日も夜も
暗がりを歩むもののために
ふさわしいときと場所とはここではない
恵みの場所は在りえない おもてを避けるものには
歓びのときは在りえない さわぎのさなかを歩みながら
声を否むものには

かつぎする妹は祈るだろうか
暗がりを歩むもののために 汝をえらび汝にたむかう
   もののために
角に裂かれるものの 旬と旬との
   はざまで ときとときとのはざまで いまと
いまとの ことばとことばの 力と力とのはざまで 裂かれるもののために
   暗がりで
待つもののために かつぎする妹は祈るだろうか
門の子どもらのために
子らは去らないだろう 子らは祈れもしない
祈れかし えらびたむかうもののために

  わがひとら 汝がため吾はなにをした

かつぎする妹はこのかぼそい
イチイの木々のはざまで 祈るだろうか かの女を犯すもののために
おじけづき ひれ伏せず
世の前で言いきり 岩の間で否み
最後の青い岩のはざまの最後の砂漠で
苑のうちの砂漠で ひあがった砂漠の
うちの苑で しなびはてた非時の実の種を
吐きだすもののために

   わがひとらよ


        Ⅵ

かえりみたいとはのぞまない
のぞまない
のぞまないのだけれど

益と失とのはざまで揺れ動きながら
夢どもの交わる このつかのまの移ろいのもと
夢のまじわるたそがれ 生と死にゆくもののはざまで
(父よことほぎたまえ)そんなものらを望もうと 望みはしないけれど
御影石の岸辺をのぞむ広い窓から
白い帆が海へと飛び去ってゆく 海へと
まだ壊れぬつばさで

失われた心がこごりまた歓ぶ
失われたリラの花と 失われた海の音とを
おとろえた息吹がよみがえりあらがう
ひしゃげた金の菊のために 失われた海の匂いが
よみがえりまたあがなう
うずらの声とめぐるちどりを
めしいた目は創りだす
うつろなかたちを 象牙の門のあいだに
そして匂いがあらためるのだ 砂の地に潮の香りを
死と生のはざまのはりつめるこのとき
ひとりたつ場所にみたりの夢がまじわる
蒼ざめた岩のはざまに
けれど 声どもがイチイの木から揺りおとされ漂うとき
ほかの木を揺すりこたえせしめよ

ことほがれた姉妹よ あきらけき母よ 湧き出すものの息吹よ
苑の息吹よ
わたしにあざけらせるな おのれらを 偽りによって
教えてくれ 気にかけ 気にかけないようにと
じっと坐っていろと
 たとえ岩の間にあろうと
安らぎはかれの望みのもとに
たとえ岩の間にあろうと
妹よ 母よ
流れのいぶきよ うみのいぶきよ
わたしをへだてさせるな

 吾が叫び汝にいたれよ



Ash-Wednesday T. S. Elliot

        Ⅰ

Because I do not hope to turn again
Because I do not hope
Because I do not hope to turn
Desiring this man's gift and that man's scope
I no longer strive to strive towards such things
[Why should the aged eagle streach its wings?]
Why should I mourn
The vanished power of the usual reign?

Because I do not hope to know again
The infirm glory of the positive hour
Because I do not think
Because I know I shall not know
The one veritable transitory power
Because I cannot drink
There, where trees flower, and springs flow, for there is
nothing again

Because I know that time is always time
And place is always and only place
And what is actual is actual only for one time
And only for one place
I rejoice that things are as they are and
I renounce the blessed face
And renounce the voice
Because I cannot hope to turn gain
Consequently I rejoice, having to construct something
Upon which to rejoice

And pray to God to have mercy upon us
And I pray that I may forget
These matters that with myself I too much discuss
Too musch explain
Because I do not hope to turn again
For what is done, not to be done again
May the judgement not be too heavy upon us

Because these wings are no longer wings to fly
But merely vans to beat the air
The air which is now thoroughly small and dry
Smaller and dryer than the will
Teach us to care and not to care
Teach us to sit still.

 Pray for us sinners now and at the hour of our death
Pray for us now and at the hour of our death.


           Ⅱ

Lady, these white Leopards sat under a juniper-tree
In the cool of the day having fed to satiety
On my legs my heart my liver and that which had been
  contained
In the hollow round of my skull. and God said
Shall these bones live? shall these
Bones live? And that which had been contained
In the bones(which were already dry)said chripring:
Because of the goodness of this Lady
And because of her loveliness, and because
She honours the Virgin in meditation,
We shine with brightness. And I who am here dissembled
Proffer my deeds to oblivion, and my love
To the posterity of the desert and the fruit of the gourd.
It is this which recovers
My guts the strings of my eyes and the indigestible
portions
which the leopards reject. The Lady is withdrawn
In a white gown, to contemplation, in a white gown.
Let the whiteness of bones atone to forgetfulness.
There is no life in them. As I am forgotten
And would be forgotten, so I would forget
Thus devoted, concentrated in purpose. And God said
Prophesy to the wind, to the wind only for only
The wind will listen. And the bones sang chirping
With the burden of the grasshopper, saying

Lady of silences
Calm and distressed
Torn and most whole
Rose of memory
Rose of forgetfulness
Exhausted and life-giving
Worried reposeful
The single Rose
Is now the Garden
Where all loves end
Terminate torment
Of love unsatisfied
The greater torment
Of love satisfied
End of the Endless
Journey to no end
Conclusion of all that
Is inconclusible
Speech without word and
Word without speech
Grace to the Mother
For the Garden
Where all love ends.

Under a juniper-tree the bones sang, scattered and
  shining
We are glad to be scattered, we did little good to each
  other,
Under a tree in the cool of the day, with the blessing of
  sand,
Forgetting themselves and each other, united
In the quiet of the desert. This is the land which ye
Shall divide by lot. And neither division nor unity
Matters. This is the land. We have our inheritance.


          Ⅲ

At the first turning of the second stair
I turned and saw below
The same shape twisted on the banister
Under the vapour in the fetid air
Struggling with the devil of the stairs who wears
The deceitful face of hope and despairs.

At the second turning of the second stair
I left them twisting, turning below;
There were no more faces and the stair was dark,
damp, jagged, like an old man's mouth drivelling,
beyond repair,
Or the toothed gullet of aged shark.

At the first turning of the third stair
Was a slotted window bellied like the fig's fruit
And beyond the hawthorn blossom and a pasture scene
The broadbacked figure drest in blue and green
Enchanted the may time with antique flute.
brown hair is sweet, brown hair over the mouth blown,
Lilac and brown hair;

Distraction, music of the flute, stops and steps of the
mind over the third stair,
Fading, Fading; strength beyond hope and despair
Climbing the third stair.

Lord, I am not worthy
Lord, I am not worthy

but speak the word only.


         Ⅳ

Who walked betweem the violet and the violet
Who walked between
The various ranks of varied green
Going in white and blue, in Mary's colour,
Talking of trivial things
In ignorance and in knowledge of eternal dolour
Who moved among the others as they walked,
Who then made strong the fountains and made fresh the
springs

Made cool the dry rock and made firm the sand
In blue of larkspur, blue of Mary's colour,
Sovegna vos

Here are the years that walk between, bearing
Away the fiddles and the flutes, restoring
One who moves in the time between sleep and waking,
wearing

White light folded, sheathed about her, folded.
The new years walk, restoring
Through a bright cloud of tears, the years, restoring
With a new verse the ancient rhyme, Redeem
The time. Redeem
The unread vision in the higher dream
White jewelled unicorns draw by the gilded hearse.

The silent sister veiled in white and blue
Between the yews, behind the garden god,
Whose flute is breathless, bent her head and signed but
spoke no word

But the fountain sprang up and bird sang dawn
Redeem the time, redeem the dream
The token of the word unheard, unspoken

Till the wind shake a thousand whispers from the yew

And after this our exile.


        Ⅴ

If the lost word is lost, if the spent word is spent
If the unheard, unspoken
Word is unspoken, unheard;
Still is the unspoken word, the Word unheard,
The Word without a word, the Word within
The world and for the world;
And the light shone in darkness and
Against the Word the unstilled world still whirled
About the centre of the silent Word.

O my people, what have I done unto thee.

Where shall the word be found, where wll the word
Resound? Not here, there is not enough silence
Not on the sea or on the islands, not
On the mainland, in the desert or rain land,
For those who walk in darkness
Both in the day time and in the night time
The right time and the right place are not here
No place of grace for those who avoid the face
No time to rejoice for those who walk among noise and
deny the voice

Will the veiled sister pray for
Those who walk in darkness, who chose thee and oppose
thee,
Those who are torn on the horn between season and
season, time and time, between
Hour and hour, word and word, power and power, those
who wait
In darkness? Will the veiled sister pray
For children at the gate
Who will not go away and cannot pray:
Pray fpr those who chose and oppose

O my people, what have I done unto thee.

Will the veiled sister between the slender
Yew trees pray for those who offend her
And are terrified and cannot surrender
And affirm before the world and deny between the rocks
In the last desert between the last blue rocks
The desert in the garden the garden in the desert
Of drouth, spitting from the mouth the withered apple-
seed.

O my people.


       Ⅵ

Although I do ont hope to turn again
Although I do not hope
Although I do not hope to turn

Waving between the profit and the loss
In this brief transit where the dreams cross
The dreamcrossed twilight between birth and dying
(Bless me father)though I do not wish to wish these things
From the wide window towards the granite shore
The white sails still fly seaward, seaward flying
Unbroken wings

And the lost heart stiffend and rejoices
In the lost lilac and the lost sea voices
And the weak spirit quickends to rebel
For the bent golden-rod and the lost sea smell
Quickens to recover
The cry of quail and the whirling plover
And the blind eye creates
The empty forms between the ivory gates
And smell renews the salt savour of the sandy earth
This is the time of tension between dying and birth
The place of solitude where three dreams cross
Between blue rocks
But when the voices shaken from the yew-tree drift away
Let the other yew be shaken and reply.

Blessed sister, holy mother, spirit of the fountain, spirit
of the garden,
Suffer us not to mock ourseives with falsehood
Teach us to care and not care
Teach us to sit still
Even among these rocks,
Our peace in His will
And even among these rocks
Sister, mother
And spirit of the river, spirit of the sea,
Suffer me not to be separated

And let my cry come unto Thee.

エリオット バーント・ノートン 全文・再編集

2014-09-02 22:48:03 | T・S・エリオット Burnt Nort
バーント・ノートン   T・S・エリオット

       Ⅰ

今在るときと過ぎたときとは
おそらくは どちらもまだ来ぬときのうちに在り
まだ来ぬときは過ぎたときのうちに含まれていた
すべてのときが非時にただ今にのみ在るなら
すべてのときはあがないえず
在りえたなにかはただひとつの想にすぎないまま
果てない見込みをとどめながら
識の世にのみ留まる
在りえたなにかと在るなにかは
ひとつの果てへと向かう つねにこの今在るときへと
足音が 記憶のなかでこだまする
いまだたどらぬ路をくだって
開けられなかったとびらへ向かい
ばらの花咲く苑へと わたしのことばも
そのように あなたのこころにひびく
         けれどいったいなんのために
花弁のくぼみの上の芥をかき乱すことがあるのか
わたしには知れないのだ
         ほかのこだまが
苑に宿る ついていってみようか?
急ぎなさいと鳥がいう みつけなさい みつけなさい
ほら その角をめぐって はじめの門をとおりぬけ
われらのはじめの世界へ つぐみの唄うまやかしに
ついていってみようか? われらのはじめの世界へ
彼らはそこにいたのだ ほこらかに 目に見えず
抑えられずに動いていた 朽ちた葉の上を
秋の暑さのうちを みなぎる空をぬけて
鳥が呼んでいた 垣にひそむ 
聞こえぬ楽に応えて
そして見えない視線がまじわる ばらは
見られている花のおもてを浮かべている
彼らはいたのだ まねかれて 受け入れ 受け入れられて
だからわれらはともに動いた 彼らも型のとおりに
うつろな小路をたどって 黄楊の囲いのうちへ
水のないため池を見おろそうと
池は乾いている 乾いたコンクリートと褐色のへり
日射しを浴びると水がみち
はちすの花が伸びる 音もなく 音もなく
水面が光の芯に煌めき
われらのうしろに在る彼らが水のおもてに映る
そのとき雲が過ぎて 池はうつろにもどる
お行きなさいと鳥がいう しげみは子どもでみちている
胸高鳴らせて身をかくし 笑いをこらえている
お行きなさい お行きなさい お行きなさいと鳥がいう 人は
あまりの現には耐えられないものです
過ぎたるときと来ぬときとは
在りえたなにかと在るなにかは
ひとつの果てへと向かう つねにこの今在るときへと


       Ⅱ

大蒜とサファイヤが泥のなかで
植えつけられた車軸を凝らせている
血のなかで 震えおののく針金が
唄う 根深い傷跡のしたで
久しく忘れられていた戦いを慰めながら
動脈をかける躍動と
リンパのめぐりとが
星ぼしの巡りをかたどって
夏へと昇ってゆく
われらは移ろう木の上を
まだらある葉に落ちる光のうちを移ろい
聞くのだ 下方の濡れた
床で 狩り犬といのししが
おのれらの型を追っているのを なにかわらず
けれど星ぼしのあいだでうべなわれている型を
めぐる世のとどまるところ 肉もなく
    肉の否定もなく
来るもなくまた向かうもなく そこに躍動が
    在る
されど止も動もなく 不動と呼んでくれるな
過ぎたるときと来ぬときのあつめられるところを 来る動きも
    向かう動きもなく 
昇るも沈むもなく そこのほかに そのとどまるところの
    ほかに
踊りは在りえないのだ そして踊りのみ在る
言えることはひとつだ われらはそこに在ると 何処とは言いがたいけれど
どれほど久しくとも それは時の内に配されている
現の欲から放たれた内なる自在は
業と受からの脱は 
    内と
外の強制からの脱は けれどまだ
こころのあわれみに 留まりつつ移ろう白い光に
動きなき高揚に 排除なき
密集に あかるめられた新古の
世にとりまかれながら わきまえていたのだ
一抹の忘我を成して
一抹の怖れを散じるすべを
過ぎたるときと来ぬときを繋ぎ合わせるものは いまも
移りゆく身の弱さのうちに織りこまれて
人を浄土と地獄から守りかばっている
肉の耐ええぬものから
     過ぎたるときと来ぬときの
みとめる識はわずかだ
識るは時の内にはない
けれどただ時の内でのみ ばらの苑の刹那が
雨うつ四阿の刹那が
煙出しに風の吹きこむ御堂の刹那が
思い出される 過ぎたるときと来ぬときにからめとられて
ただ時をつうじてのみ時はうしはかれる


       Ⅲ

此処は不信のところ
ときのあとさきの
おぼろな光のうち 昼の日も
冴えた静止にかたちをそなえ
影をうつろう美へと変え
ゆるやかなめぐりで永久をほのめかす 真昼の光もなく
たまきわるものを清める闇も
欲を剥がしてうつろにし
うつし世から色をぬぐいさる 闇もまたなく
有もなくまた空もなく ただ瞬きだけが
はりつめて時に苦しむおもてらをおおう
惑いから 惑いによって惑わされ
まぼろしと意味の欠如にみたされ
密なくふくれたむなしさと
人びとと紙の屑とが 廻っている 冷たい風に吹かれて
ときのあとさきから吹く
風はすこやかならざる肺の内と外とを
ときのあとさきを吹く
病めるたましいどもの吐き戻しが 
希薄な空へとながれ なまくらさが
風にのって うすくらがりのロンドンの丘をなぐ
ハムステッドをクラーケンウェルをカムデンをパトニを
ハイゲイトをプリムローズをラドゲイトをなぐ ここには
ここには闇がない このさえずりの世には
しずめよひくく ただしずめ
果てない孤独の世へと
世ならぬ世 けれど世にあらざる それは
内なる闇であり すべての価値の
剥奪と欠落であり
識の世のひからびであり
まぼろしの世の明け渡しであり
息吹の世の不機能であり
これはひとつの道であり いまひとつもまた
異ならず 移ろいの内ではなく
移ろいからのあきらめの内にあって そのあいだも 世は慾の
内を移ろう 敷かれた道のうえを
過ぎたるときと来ぬときのうえを


       Ⅳ

時と鐘とが真昼をうずめ
黒雲が日をはこびさる
日を向く花はかえりみようか われわれを クレマチスは
迷いうなだれ首をたれるか 巻きひげと小枝は
すがりつこうか
冷ややかな
イチイの指はわれらの
うえにまきおりようか かわせみのつばさが
光に光を応えて そののちに しずまって 光は未だとどまる
めぐる世のとどまるところに


       Ⅴ

ことばは移ろう 楽の音も
ただ時の内に けれどただ生けるもの
のみただ死にうるもので ことばらは語りののちに
しじまへといたる ただかたちと型のみが
ことばらや 楽の音を
静止にいたらせうる 支那の瓶が止まりつつ
たえず移ろうように
ヴィオロンの音はとどまらず 書き記しは永らえ
のみならず けれど共に在る
あるいは果てははじまりに先だち
果てとはじめはつねに在る
はじめに先だつところに 果てののちのところに
すべてはつねに今に在り ことばらは 張りつめて
ひびわれ ときには砕けちる 重荷と
はりつめの下で ころがり すべり 消え去って
ふたしかさに朽ちて とどまらず
止まりつづけず 甲高い声どもが
叱り あざけり ひたすらにしゃべくり
つねにことばらを攻める 言葉は砂漠にあるとき
もっとも攻めたてられる 惑わしの声らに
とむらいの踊りに叫ぶ影に
うらさびたキマイラの声高な哀歌に
型の細部は移ろいである
十のきざはしの象りのように
望みは自体が移ろいであり
おのずから望ましさはなく
愛の自体は移ろわず
移ろいのゆえんと果てにすぎず
非時に 望むことなく
時の相のおもてで
掴みつられぬかぎり 型と限りによって
在ると在らざるのはざまに
ふいの光の矢の内に
芥の移ろうとき
隠処の笑いのあがる
葉の陰の子らの声が
いそぎなさい ここです 今です ただつねに――
おどけた無益の悲しいときが
あとさきにひろがっている


Burnt Norton  T.S.Elliot

       Ⅰ

Time present and time past
Are both perhaps present in time future,
And time future contained in time past.
if all time is eternally present
All time is unredeemable.
What might have been is an abstraction
Remaining a perpetual possibility
Only in a warld of speculation.
What might have been and what has been
Point to one end, which is always present.
Footfalls echo in the memory
Down the passage which we did not take
Towards the door we never opened
Into the rose-garden. My words echo
Thus, in your mind.
             But to what purpose
disturbing the dust on a bowl of rose-leaves
I do not know.
            Other echoes
Inhabit the garden. Shall we follow?
Quick, said the bird, find them, find them,
Round the corner. Through the first gate,
Into our first world, shall we follow
The deception of the thrush? Into our first world.
There they were, dignified, invisible,
Moving without pressure, over the dead leaves,
In the autumn heat, through the vibrant air,
And the bird called, in response to
The unheard music hidden in the shrubbery,
And the unseen eyebeam crossed, for the roses
had the look of flowers that are looked at.
There they were as our guests, accepted and accepting.
So we moved, and they, in a formal pattern,
Along the empty alley, into the box circle,
To look down into the drained pool.
Dry the pool, dry concrete, brown edged,
And the lotos roses, quietly, quietly,
the surface glittered out of heart of light,
And they were behind us, reflected in the pool.
Then a cloud passed, and the pool was empty.
Go, said the bird, for the leaves were full of children,
Hidden excitedly, containing laughter.
Go, go, go, said the bird: human kind
Cannot bear very much reality.
Time past and time future
What might have been and what has been
Point to one end, which is always present.


         Ⅱ

Garlic and sapphirees in the mud
Clot the bedded axle-tree.
The trilling wire in the blood
Sings below inveterate scars
Appeasing long forgotten wars.
The donce along the artery
The circulation of the lymph
Are figured in the drift of stars
Ascend to summer in the tree
We move above the moving tree
In light upon the figured leaf
And hear upon the sodden floor
Below, the boarhound and the boar
Pursue their pattern as before
But reconciled among the stars.
At the still point of the turning world. Neither flesh nor
Fleshless;
Neither from nor towards; at the still point, there the dance
is,
But neither arrest nor movement. And do not call it fixity,
Where past and future are gathered. Neither movement
from nor towards,
Neither ascent nor decline. Except for the point, the still
point,
there would be no dance, and there is only the dance.
I can only say there we have been: but I cannot say where.
And I cannot say, how long, for that is to place it in time.
The inner freedom from the practical desire,
The release from action and suffering, release from the
inner
And the outer consulsion, yet srrounded
By a grace of sense, a white light still and moving,
Erhebung without motion, concentration
Without elimination, both a new world
And the old made explicit, understood
In the completion of its partial ecstasy
The resolution of its partial horror.
Yet the enchainment of past and future
Woven in the weakness of the changing body,
Protests mankind from heaven and demnation
Which flesh cannot endure.
Time past and time future
Allow but a little consciousness.
To be conscious is not to be in time
But only in time can the moment in the rose-garden,
the moment in the obour where the rain beat,
The moment in the draughty church at smokefall
Be remembered; involved with past and future
Only through time time is conquered.


         Ⅲ

Here is a place of disaffection
time before and time after
In a dim light: neither daylight
Investing form with lucid stillness
Turning shadow into transient beauty
With slow rotation suggesting permanence
Nor darkness to purify the soul
Emptying the sensual with deprivation
Cleaning affestion from the temporal.
Neither plenitude nor vacancy. Only a flicker
Over the strained time-ridden faces
Distraacted from distraction by distraction
Filled with fancies and empty of meaning
Tumid apathy with no concentration
Men and bits paper, whirled by the cold wind
That blows before and afetr time,
Wind in and out of unwholesome lungs
time before and time after.
Eructation of unhealthy souls
Into the faded air, the torpid
driven on the wind that sweeps the gloomy hills of London,
Hampstead and Clerkenwell, Camden and Putney,
Highgate, Primrose and Ludgate. Not here
Not here the darkness, in this twittering world.
Descend lower, descend only
Into the world of perpetual solitude,
World or world, but that which is not world,
Internal darkness, deprivation
And destitution of all property,
Desication of the woeld of sense,
Evacuation of the world of fancy,
Inoperancy of the world of spirits;
This is the one way, and the other
Is the same, not in movement
But abstention from movement; while the world moves
In appetency, on its metalled ways
Of time past and time future


         Ⅳ

Time and the bell have buried the day
The black cloud carries the sun away.
Will the sunflower turn to us, will the clematis
Stray down, bent to us; tendril and spray
Clutch and cling?
Chill
Fingers of jew be curled
Down on us? After the kingfisher's wing
Has answered light to light, and is silent, the light is still
At the still point of the turning world.


         Ⅴ

Words move, music moves
Only in time; but that which is only living
Can only die. Words, after speech, reach
Into the silence. Only by the form, the pattern,
Can words or music reach
The stillness, as a Chinese jar still
Moves perpetually in its stillness.
Not the stillness of the violin, while the note lasts,
Not that only, but the co-existence,
Or say that the end prededes the beginning,
And the end and the beginning were always there
Before the beginning and after the end.
And all is always now. Words strain,
Crack and sometimes break, under the burden,
under the tension, slip, slide, perish,
Decay with imprecision, will not stay in place,
Will not stay still. Shrieking voices
Acolding, nocking, or merely chattering,
Always assail them. The Word in the desert
Is most attacked by voices of temptation,
the crying shadow in the funeral dance,
the loud lament of the disconsolate chimera.
The detail of the pattern is movement,
As in the figure of the ten stairs.
Desire itself is movement
Not in itself desirable;
Love is itself unmoving,
Only the cause and end of movement,
Timeless, and undesiring
Except in the aspect of time
Caught in the form of limitation
Between un-being and being.
Sudden in a shaft of sunlight
Even while the dust moves
There rises the hidden laughter
of children in the foliage
Quick now, here, now, always――
Ridiculous the waste sad time
Stretching before and after.

  
  2009年10月13日~12月5日

※お詫び

2014-09-01 23:40:05 | 日記
コザカナです。

訳の再開がてら内容の一斉整理をこころみたところ、以前ご感想をいただいた記事まで勢いで削除してしまいました……
 もう数年前になりますが、コメントを下さった方、もしまだご覧になっていましたら、まことに失礼いたしました。拙作に対するご感想そのものはよく覚えております。