新型コロナウイルスによる休校措置から約3ヵ月、管内の小中学校が1日、授業を再開した。第2波、第3波に備えて、検温やマスク着用、手洗いなど感染予防を徹底しながらだが、子どもたちは「待ち望んでいた」再開を喜び、明るい表情で登校。休み時間は校庭に笑い声が響いた。
御坊小学校(栖原伸精校長)では、全児童351人が元気に登校。1年2組の教室では1限目に国語の授業を行い、児童30人が担任の地阪愛教諭から名前の書き方などを学んだ。6年生のクラスでも、真剣なまなざしで静かに授業に挑む姿が見られた。
新しい様式での学校生活の始まりだが、親の心配事である学習の遅れに対応しながら、規則正しい生活習慣を取り戻せるよう、いろいろな視点でサポート。休校が長かったため、今後体調を崩したり、しんどくなる子が出てくるかもしれないので、身体面と精神面のケアをしていく。学校は集団での学びの場でもあるので、しばらくは難しいが、時期をみて異学年同士の交流なども考えているという。
栖原校長は「子どもたちの声が聞けて、良い表情で学校に来てくれてうれしい。やはり学校はこうでないと。教師も子どもたちがいることでリズムがつく。北九州の小学校でクラスターの発生もあり、気は緩められないが、皆が楽しみにしている音楽会など行事も可能な限りさせてあげられたら」と話している。
児童会長の木戸綾音さんは「マスクをしたり大きな声でしゃべられなかったり、今まで通りの学校生活はできないが、再開はすごくうれしい。勉強は一人よりみんなでするほうが楽しいし、外で思いきり遊びたい。休みの間はほとんど友達に会えていなくて、登校日だけが楽しみだった。児童会行事ができたら、みんなを楽しませてあげたい」と学校生活に期待を寄せた。
御坊市内の小中学校では給食も再開。食前後の配膳台や机の消毒は教師が担当し、会話を控え、机と机を離して向かい合わせにならないなどで対策。藤田小学校(高野勉校長、全児童141人)でも、約3ヵ月ぶりの給食をおいしそうに頬張る姿が見られた。
分散授業12日まで継続
日高、紀央館高
日高高、紀央館高校は、コロナ対策として実施中の分散授業を12日まで継続する。出席番号の奇数・偶数に分かれ1週間ごとに午前・午後を入れ替えての半日授業で、この間、部活動は午後登校の生徒対象に1時間程度実施。
通常形態の登校は15日からの予定で、登校前に家庭で検温、マスク着用、3密を防ぐため空き教室などを活用して授業を行うなど引き続き対策に取り組むという。クラブ活動も15日から再開予定で、短時間での実施を検討している。
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