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国道425号 38年の歳月かけ全線整備完了へ 印南町の悲願、3月に式典で祝う 〈2020年12月11日〉

2020年12月11日 08時30分00秒 | 記事


38年をかけて全線で整備完了となる国道425号


 県が平成26年度から取り組んでいる印南町真妻地内を通る国道425号の上洞~川又間(延長2800メートル)の川又工区の工事は今年度完成をめざし工事が進められている。国道425号は印南原~切目川~真妻地区と町を縦貫する唯一の幹線道路で、国道に昇格した昭和57年以降、拡幅工事などの整備が進められ、川又工区が完成すれば全線で整備が完了する。全線整備は印南町にとって悲願で、38年の歳月をかけての整備完了に地元民らも「うれしい限り」と喜んでいる。

 同町を縦貫する国道425号。県道御坊十津川線から昭和57年に昇格。昇格を機に整備に向けての取り組みがスタート。昭和58年の皆瀬川~高串区間(延長3・5キロ)の第一期工事を皮切りに、古井~美里区間(延長560メートル)や蕨野~印南原区間の通称・稲原バイパス(稲原トンネル・480メートルを含め延長1420メートル)、印南原地内の大峠区間(新大峠トンネル・231メートルを含む延長740メートル)などで整備に取り組み、平成20年には大峠区間の完成で南谷~田ノ垣内までの約15キロで整備が完了し完全2車線化となった。
 残っていた田ノ垣内~上洞区間(延長3・6キロ)は切目川ダム関連事業で「切目川バイパス」として平成14年度から着手し、平成25年度に11年の歳月と70億円をかけて完成。開通式典も行われ、テープカットやくす玉開披で祝った。最後の未改良区間だった現在工事中の上洞~川又区間は平成26年度から本格着工、2つのトンネルを設けるなど今年度中の完成をめざし工事が進められている。
 国道425号の整備は町の重要施策と位置付け、平成2年には促進協議会を設立し国や県に陳情するなど積極的に促進活動に取り組んできた。38年の歳月をかけての整備完了に日裏勝己町長は「悲願であった全線の整備が完了することとなりうれしい限り。これで名実ともに国道となる。これもひとえに事業推進に尽力いただいたすべての関係者のおかげであると感謝しています。生活道路としての利便性が良くなるだけでなく地域振興にも大きく寄与するものであり、町発展につなげていけるよう努めていきたい」と話している。
 町は全線整備完了を祝して3月に式典の開催を予定しており、10日に開会した12月議会に提案の一般会計補正予算に式典費用として100万円を計上している。


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