「鬼滅の刃」キーホルダーなどの景品が入っているガチャガチャ
日高町営温泉館「海の里」みちしおの湯の入館者数が、10月は前年同月比で75%増加、11月も60%近く増えるなど数カ月で大幅に伸びている。9月からの入館料値引きに加えて、ガチャガチャなどと呼ばれる「カプセルトイ」の設置など集客施策が奏功。今後も記念タオルや旅人優待券の配布などを導入する方針で、全国的な新型コロナウイルス感染影響で約1カ月半臨時休館して今年度序盤に大きく入館数が減っていたが、昨年度の実数を上回る公算が大きくなってきた。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で国が緊急事態宣言を出したのに伴い、今年は4月18日から5月31日まで臨時休館し、4月は前年同月比1628人減の759人で、5月は同比3603人減の入館者ゼロ。7月も伸び悩んでおり、翌月は若干増えたが、8月までで約5500人の大幅な減少を取り戻すためにも、国の第2次補正予算による町への新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を使って、同館利用促進事業を展開している。
9月から、当日券利用の大人や小人、町外70歳以上、身体障害者と介添人を300円値引き、町内60歳以上は半額の150円にすると、同比119・57%の3324人と順調に推移。10月は大人気アニメ「鬼滅の刃」のキーホルダーや「ディズニー」ストラップなどが景品で1回50円で回せるガチャガチャを設置し、地元からより同館に親しんでもらおうと、町内小学生にガチャガチャ利用の無料券も配布したところ、家族連れの入館が多く、同比175・26%の3656人と大幅増。11月も同比157・76%の3862人と大きく伸びた。
10月から美浜、日高、由良、日高振興局でつくる観光連携チーム「PROJECT24」の3町内の飲食店、土産店などで使用できる500円割引券付のフリーペーパーを設置して有料の入館者に配っているが、これも好評につき、同事業に加盟していない町内のカフェ店「Coast cafe楽」、喫茶店「SHANCE SHANCE」、喫茶店「いちりん」で利用できる町内限定の旅人優待券(900枚)も今月21日から導入する。同館ではフリーペーパーの一日配布上限を決めており、それを超えた場合に補う形で町の同券を配ることにしており、使用有効期限は来年2月28日まで。さらに来年1月2日からは20周年記念タオル(1000枚)も入館者一人ひとりに渡す。
11月末までで、すでに2万4432人に達し、前年の同期間の入館数2万6330人と比べると、臨時休館の影響もありながら、あと1898人に迫る。まだ集計はしていないが、12月も好調で町担当者は「これらの施策が上手くかみ合えば、前年度入館者数(3万7085人)を超せる。楽しみに来てもらい、親しんでもらえる温泉館にしたい」と話している。
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