ライブと演奏だけで完成‘ブロックバスター級コンサート’
審査委員レビュー
“パク・ヒョシン LIVE 2019 LOVERS : where is your love?”
ゲスト、ダンサーがいなくても派手で雄壮
ステージの床もストーリーテリングに活用した舞台装置は圧巻
派手で雄壮だった。ゲストとダンサーのない ライブと演奏だけで4時間に及んだ公演を満たした。歌手パク・ヒョシンが3年ぶりに‘lovers’であるファンを招待した
単独コンサート“LIVE 2019 LOVERS”の姿だ。ミュージカル『笑う男』の舞台で観客と会ったが 自分が帰るべき家はコンサートのステージだと思ったというパク・ヒョシンは
7月13日 ソウル松坡区・オリンピック公園KSPOドームで終えた3週間の単独コンサートで“where is your love?”という質問をタイトルに掲げてスタートし 自分の音楽世界を見せた。
公演は無彩色の都市風景、戦争、スポーツ、政治家などが収められた映像と共に始まった。“where is your love?”という質問を投げかける声が会場のあちこちに響きわたり、
都市の至る所をさまよった女性が足を止め 閉じていた目を開けた瞬間、クローズアップされた瞳の真ん中で この公演と共に発表された新曲“戀人”のメロディと共に
パク・ヒョシンの声が流れてきた。まもなく“Shine Your Light”を経て本格的な幕が上がった。
観客は次第に公演と同化した。“Happy Together”になってカメラは客席の観客を映し パク・ヒョシンと観客は互いを‘lover’と呼んでこれまでの愛情を告白する場面を作り出した。
繊細に調整された舞台演出を通じて観客が舞台とひとつになった瞬間、チョン・ジェイルの演奏と共に宇宙遊泳するような実験的なサウンドが会場を埋め
輝く星がスクリーンにあふれる瞬間“別 時”が始まって公演は真剣で率直な雰囲気の2幕に入った。
幼い日の物語を込めた“1991年、冷たい風が吹いた日”以後 パク・ヒョシンとチョン・ジェイルはこぢんまりした書斎のように作られたセットに座って
ギターの伴奏と共に“雪の華”を披露した。2004年から2014年まで年度が記されたステージをゆっくり歩いて移動しながら パク・ヒョシンは自然に“野生花”の歌詞に溶けこんでいる
悩みとそれまでの話を解きほぐした。“野生花”に続き ステージの後方から‘不思議の国’に導かれていくコンセプト映像と共に未発表曲が公開された。
強烈なギターリフが際立つ“Alice”と希望的で軽快な“V”が続き スタンディング区域はもちろん客席の観客までも立ち上がった。
パク・ヒョシンと観客は一体化したように アンコールまでの約1時間をスタンディングで共にした。パク・ヒョシンは「今年がデビュー20周年だが、
あえてコンサートタイトルに明示しなかった。代わりにこの20年を一緒に満たしてきたファンにこの場で感謝したい」という言葉で気持ちを述べた。
一貫した曲の流れと舞台演出も引き立った。舞台装置の圧巻はプロジェクションマッピングをステージの床に やはりストーリーテリングに活用した点だ。
ステージの床は波打つ海(I'm your friend)、もくもくとわき出る雲が広がる空(V)に変身して観客の没入を助けたし、この姿は天井に設置されたカメラを通じて俯瞰で撮影され
スクリーンでリアルタイムでミュージックビデオを鑑賞しているように体感させた。空中に設置された約10個のムービングスクリーンは 時に準備された映像を、
時にステージ映像をリアルタイムで見せて 観客の視野が届かない場所まで ステージをくまなく立体的に伝えて繊細な配慮を見せた。
アーティストの音楽、公演実況を各種機器を通じていつ、どこでも楽しめる時代、パク・ヒョシンは自分の公演にファンが来る理由がどういうことなのかを確認させた。