神秘的で致命的なスパイの悲しい物語、ミュージカル『マタハリ』
29日、今年最高の期待作に数えられるミュージカル『マタハリ』が華麗に幕を開けた。
激情的な音楽、ドラマチックな舞台で武装した 同時に超豪華スタッフが一緒に作って話題を集めている『マタハリ』を記者が直接観覧してみた。
美しい踊り子のドラマチックな実話
ミュージカル『マタハリ』は第1次世界大戦当時 二重スパイの疑いでフランス当局に逮捕された後 銃殺されたムーランルージュの踊り子
‘マタハリ(マルガレータ・ヘールトロイダ・ツェレ)’の実話を基に 彼女の美しく悲劇的な愛の物語を描いた作品だ。
物語はムーランルージュの華麗な舞台から始まる。官能的で神秘的な魅力を持った‘マタハリ’はインド風ダンスで大変な人気を集め
ヨーロッパ全域の主要人物と男性たちに根強く愛されてきた。そんな中フランス情報部の‘ラドゥ’大佐は彼女にフランスのスパイになってドイツ将校を誘惑しろと要求する。
‘マタハリ’はパイロット‘アルマン’と偶然恋に落ち 彼女に魅了された‘ラドゥ’大佐との葛藤が生まれる。
結局彼女は戦争という時代的状況のために二重スパイの疑いをかけられて銃殺される。
異色の舞台装置と派手な衣装
『マタハリ』の最高の見どころのひとつは圧倒的な規模の雄壮な舞台だ。約30個のモーターを一つのコンソールで制御できるように舞台セットを作り
‘マタハリ’が移動するたびに場面があっという間に変わる。特に‘マタハリ’が自身の恋人‘アルマン’を危険な戦場へ送る時
主人公の後ろに登場する飛行機離陸場面は 高次元の映像技術と実際のセットを絶妙に組み合わせて幻想的な雰囲気を演出した。
第1次世界大戦当時の激しかった戦場の躍動感ある姿も再現した。
当時のパリの姿を具現するのに助けになるのは舞台だけではなかった。ファム・ファタルのイメージをそのまま表現できるよう優雅で華麗な衣装が並んだ。
‘マタハリ’の官能的なボディラインを表すため破格的なデザインのドレスを直接制作し、‘アルマン’と‘ラドゥ’大佐の衣装は
それぞれのキャラクターに合わせて作られた。『マタハリ』を見ればまさに20世紀初頭のパリに瞬間移動したような感じを受けるだろう。
名優たちのめざましい活躍
ミュージカル『ニューシズ』と『ハイスクール・ミュージカル』等で名前を知られた‘ジェフ・カルフーン’が演出を引き受け
数多くのヒット作を生んだ作曲家‘フランク・ワイルドホーン’と‘ジャック・マーフィー’らが『マタハリ』に合流した。
このように確かな演出力はもちろん 名優で構成されたキャスティングが話題を集めた。
主人公‘マタハリ’の華麗で輝かしい人生の中に隠された深い孤独を積極的に表現したのは女優オク・ジュヒョンとキム・ソヒャンだ。
‘マタハリ’に結局魅了されてしまう‘ラドゥ’大佐は俳優リュ・ジョンハン、シン・ソンロク、キム・ジュニョンが演じ、
彼女のたった一人の恋人‘アルマン’は俳優オム・ギジュン、ソン・チャンウィ、VIXXレオが演じる。
これと共にダンサーたちと主人公のアンサンブルは幻想的だった。オープニングからムーランルージュの踊り子たちが出演して躍動的なダンスを繰り広げた。
特に‘マタハリ’のインドダンスを踊る場面は すべての観客を魅惑させる瞬間だった。
記者の総評★★★★★
目と耳を同時にひきつけた舞台。スペクタクルな舞台とドラマチックなストーリー、輝く演技、3拍子が均等に揃ったおかげでスタンディングオベーションが自然に出てきた。
‘マタハリ’の実話を知らない人も一度に理解できるほどストーリー構成がしっかりしている。時間が経つのを忘れて20世紀のパリにハマるようになるだろう!
What is ミュージカル『マタハリ』?
公演期間:2016年3月29日~6月12日
公演場所:漢南洞 ブルースクエア・サムソン電子ホール
出演俳優:オク・ジュヒョン、キム・ソヒャン、オム・ギジュン、ソン・チャンウィ、レオ、リュ・ジョンハン、キム・ジュニョン、シン・ソンロクなど
観 覧 料:VIP席 14万ウォン/R席 11万ウォン/S席 8万ウォン/A席 6万ウォン