‘チョ・スンウ、キム・ジュンス、パク・ヒョシン’ミュージカルBIG3、その伝説の始まり
チョ・スンウ、キム・ジュンス、パク・ヒョシン。名前だけでも‘完売’を呼ぶ、間違いないミュージカル俳優だ。彼らが出演するミュージカルなら
チケット販売開始と同時に一度‘前売り戦争’が起こってチケットは一瞬に全部販売され 2・3次チケットオープンを待たなければならない。
今はミュージカル市場最高料金の俳優になったが、彼らも観客の大きな注目を浴びることができず端役として黙々と演技した時期があった。
もちろんキム・ジュンスは人気アイドルグループ‘東方神起’出身でミュージカルデビューから大作の主役になったが、
俳優に対する評価と地位は今とは比較にならないレベルだった。
●ミュージカル俳優の夢、‘乞食’で始める・・・チョ・スンウ
チョジキルとチョドゥイグ。ファンがチョ・スンウを語る時に外せないニックネームだ。すべて彼が国内初演当時 主役を演じたミュージカル
『ジキルとハイド』と『ヘドウィグ』から取ったニックネームだ。それだけ彼は作品ごとに‘俳優チョ・スンウ’ではなく‘ジキル(そしてハイド)’そのものだし
苦悩するトランスジェンダー歌手‘ヘドウィグ’になった。チョ・スンウは自分に注がれる賛辞と評価にプレッシャーを明かしたこともあったが、
彼は名実ともに韓国を代表するミュージカル俳優だ。
チョ・スンウのミュージカル初舞台は2000年8月 ソウル大学路・ハクチョンブルー小劇場にさかのぼる。劇団ハクチョンが韓国戦争直後から維新政権まで
韓国社会を描いたミュージカル『義兄弟』だ。チョ・スンウはこの作品で端役‘乞食’でありナレーターとしてデビューした。
ハクチョン側は「19年前の公演の上 その時は俳優チョ・スンウが端役だという関連資料を探すのに苦労した」といって色あせたフィルム写真2枚を送ってきた。
『義兄弟』は数多くのミュージカル大作に出演したチョ・スンウが特に大切にする作品だ。彼は過去 あるインタビューで
‘そのうちにでも必ずやってみたい作品’に『義兄弟』を挙げた。
チョ・スンウは当時「20代はじめ この作品をやって胸に残ったものが本当に多く、いつかミュージカル引退作として必ずやってみたいと思った」と語った。
チョ・スンウは2011年 ハクチョン20周年記念公演で『義兄弟』に乞食とナレーター役で特別出演したりもした。
●アイドルへの偏見、実力で克服する・・・キム・ジュンス
‘俳優’キム・ジュンスはミュージカルデビューのニュース直後 多くの批判がつきまとった。
俳優ではなく歌手・東方神起の‘シア・ジュンス’としてすでに国内トップになり グローバル舞台で韓流を起こした後のことだ。
そんなシア・ジュンスが2010年1月 国内初演される大作ミュージカル『モーツァルト!』に主演でキャスティングされたというニュースが伝えられた。
これに既存のミュージカルファンと公演界では「俳優として検証されなかったアイドルキャスティング」に対する批判が続いた。
そんな批判を誰よりよくわかって予想したのはキム・ジュンス本人だった。だからより多くの時間を練習室で過ごした。
そして公演が繰り返されるほど‘シア・ジュンス’ではなく‘俳優キム・ジュンス’の魅力を余すところなく出した。
デビュー作『モーツァルト!』でアイドルに対する偏見を抑えたキム・ジュンスは その後俳優として成長を重ね、
2012年ミュージカル『エリザベート』で韓国ミュージカル大賞主演男優賞と人気賞を受賞して韓国ミュージカルの看板スターとしてそびえ立った。
●ファンもよく知らないデビュー作、今は‘ミュージカル隊長’・・・パク・ヒョシン
「エリザベートじゃなかったんですか?」
‘隊長の木’パク・ヒョシンの熱血ファンを自負する‘木’たちに彼のミュージカルデビュー作を尋ねたところ ほとんど同じ答えが出てきた。
多くのファンは彼のデビュー作として2013年ミュージカル『エリザベート』を挙げた。
当時 軍服務を終えたパク・ヒョシンは 歌手デビュー直後に挑戦したミュージカル舞台に再び飛び込んだ。
パク・ヒョシンは韓国人が愛するミュージカルコンビ シルベスター・リーヴァイ&ミハエル・クンツェの『エリザベート』で‘死’(トート)役を演じ
期待以上の演技でミュージカルファンに認められはじめた。当時でも彼の歌唱力に対する異見はなかった。
以後『モーツァルト!』(2014年)、『ファントム』(2015年)でミュージカル俳優としての立場を固めたパク・ヒョシンは
ミュージカル『笑う男』で今年 韓国ミュージカルアワード主演男優賞と ゴールデンチケットアワード ミュージカル部門男優賞を手にした。
だが彼の‘本当のデビュー作’についての資料は見つけられなかった。当時の公演企画会社は廃業したし、
パク・ヒョシンの所属会社側でも「さまざまな経路で調べてみたが当時の公演写真と資料を確認できない」という回答が返ってきた。
ただ‘2000年4月4日から11日まで ソウル・奨忠体育館で開かれたコンサート形式のミュージカル ロック・ハムレット’という記録がすべてだ。