暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

年輪

2019年02月15日 | 古民家

 木材に年輪があるのは・・・木が成長する過程を示す証・・・

鮮明に分かれる濃い部分と白い部分・・・幾重にも重なって、その一つ一つが積み重なる時を表しています・・・。

白い部分・・・夏、暖かい気候で植物は元気良く成長します・・・。

黒い部分・・・冬、寒くて凍える様な季節では、成長も遅くのんびり育ちます・・・。

杉や檜、松など・・・日本の四季が育てる木材の特徴です・・・。(木目のはっきりしない材種もあります。)

ずっと暖かい国では、すくすく伸びすぎるので・・・木目もぼんやりしていて・・・

柔らかく軽い木になり、強度もあまり期待できませんが・・・成長が早いので生産性も良くて、加工しやすい利点もあります・・・。

(地域や種類によっては石のような木材もあります。)

丸太の中央部は褐色の心材・・・周辺部は淡色の辺材・・・同じ木目でも違いが有り・・・

樹脂や色素が作られ、心材となった部分は腐食に強く・・・害虫も寄り付にくくなります・・・。

樹種の性格・育った環境によって・・・住まいの中の、どの部分に使うかを見定めるのが・・・材木屋さん・・・大工さん・・・。

原木から材を切り出す技術も大切ですが・・・その前には・・・山に育つ木を見て、使う場所に合う木はどれか・・・?

この木材は建物のどの場所に使えるか・・・?そんな時間のかかる作業をしていては・・・

契約して3~4ヶ月後には着工・・・4~5ヶ月には引き渡し・・・の時間軸では考えられない作業です・・・。

乾燥して・・・湿気を吸って・・・木材は反り・・・収縮膨張を繰り返し・・・それこそ生きている証拠・・・

無理やり乾燥させてカラカラの強度も弱くなった木材を使うのか・・・

樹脂も水分も抜き取って・・・薄くスライスして、化学物質の接着剤で固めた・・・木材では無くなった木材を使うのか・・・?

生きているから長持ちして・・・数百年経っても住む人を守ってくれる安心感にも繋がり・・・

もし・・・別の場所に使われることがあっても・・・その役目を果たせるのです・・・。

鯨は捨てる場所が無いと言われるくらい、ありがたく食して・・・生活の中で使われて来ました・・・。

杉や檜材も・・・表皮は、屋根瓦の下地に敷き詰め防水の役目・・・枝や葉っぱは燃料・・・

それ以外は、柱や板材として使われ、捨てられる場所は無く・・・幾世代も使われ続けてきました・・・。

多くの部分が、いずれゴミとなる建物・・・・・。使い方・・・考え方で本当に一生モノの住まいを手に入れたいと想いませんか?

 

 

 

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