「和」の空間を表すモノといえば・・・畳や襖・・・障子では無いかと思うのは自分だけでしょうか・・・?
茅葺きが建ち並ぶ田園風景を思い浮かべるような気もしますが・・・
「日本人は木と紙で出来ている家に住んでいる」・・・そんな風に欧米の方々が感じたように・・・
イ草のさわやかな香りや・・・庭の草花の陰を映した、薄い和紙を通して差し込む柔らかな日差し・・・
内と外を遮断するような壁や扉では感じられない・・・・・華奢な様に思えて・・・それでいて繊細な空間造り・・・
それが「和」の室礼(しつらい)だと思います・・・。
手で漉いた和紙を使った障子など、今では見る機会が無く・・・
本物の襖も・・・文化財で・・・重要文化財あたりにならないと、なかなかお目にかかりません・・・。
襖の下地となる木の格子も・・・ダンボールだったり・・・合板に襖紙を直接はるような乱暴な襖もあります・・・。
一般住宅の障子の紙は・・・大量生産された紙で・・・楮を使った和紙では無く・・・
楮の割合もほぼ無いようなパルプの和紙になります・・・。(個人的な見解です・・・ご了承下さい。)
障子紙は毎年張り替えると思われていそうですが・・・・楮100%の和紙であれば・・・破れない限り・・・
5年でも・・・10年でも長持ちしますので・・・お手入れが面倒・・・と思われるのは・・・・
毎日窓の開け閉めをして、換気をする・・・ハタキでホコリを払うなど・・・
日々のお手入れやお掃除の時間が無いのかな・・・?と思います・・・。
畳もそうですが・・・藁で造った床(表面のゴザの下、土台となる部分)も、今ではあまり見かけなくなりました・・・。
(極端に言えば、ダンボールで発泡スチロールを挟んだものが床になっています。)
安い藁床は〇国産が多く・・・藁に虫がいたり・・・農薬漬けだったり・・・問題もあったようですが・・・
日本の藁を使って本床畳を一般の家庭に入れようと考える世代も・・・
今では絶滅危惧種のような存在になってしまったように思います・・・。
床の裏も・・・麻裏を使い通気性を良くして・・・・縁も綿を使うなど・・・・
化学繊維を使うことの無い本来の畳・・・・とても贅沢に思われても致し方ないように思いますが・・・
流通が増えれば価格は安定します・・・。
長い間暮らし続け・・・引き継がれる住まい造り・・・本当に良いものとはどんなところが違うのか・・・?
引き継がれるべき技術は何か?を伝えられたら良いと想います。