暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

2019年08月11日 | 古民家

 広がる水田に映る空の景色が、穏やかな顔を見せ始めれば・・・・

黄金色の稲穂がサワサワと音をたて・・・風に泳ぎ始め、収穫の時期も間近で・・・・

町に幾重にも流れる用水が・・・・豊な実りを造り、無くてはならない街の風景にもなっています・・・。

小川が庭の脇を通り・・・苔むした水車小屋のあるような住まいをうらやましく思うのですが・・・・

住まい造りに水は大敵で・・・・地盤が悪くなるほど水はけの悪い土地では・・・

地震で家が傾いたり・・・床下からの湿気でいつもじめじめ・・・カビが生えやすく・・・

人の健康にもあまり良くないようです・・・。

それでも、井戸水や沢の水が無くては生活できなかった時代・・・共同井戸があり・・・

庭で井戸が造れる場所や・・・用水が豊富な地域は、豊な暮らしの恩恵を受けながら・・・・

水害の代償も有り・・・・自然にお伺いをたてながらの暮らしでした・・。

度々川が氾濫する地域は土を盛り・・・住まいを高台に造り、水害に備えました・・・・

そこまでしてその場所に留まるのは・・・豊で肥えた土を川の流れが造ってくれ・・・

農作物を育てるには・・・とても良い環境だからです・・・。

沼地が多い場所では・・・各家庭に船(木製の数人乗れる大きさの物。)が置かれ・・・

川の氾濫や・・・大雨で水没するような時に使用していました・・・。

今でも、納屋の軒に吊られていたり・・・梁の上に置かれているお宅もあります・・・。

それだけ過酷な土地でも・・・与えられる豊な作物には変えられない魅力的な地域だったのでしょう・・・。

護岸工事や農業用水路の造成が今以上・・・頻繁に行われ・・・江戸の町の為の生活用水も・・・・

その多くは・・・・今でも使用され、当時の造成技術の高さに圧倒されてしまいます・・・。

すでに姿を消してしまった丸ビルの補強杭が木製の丸太で・・・解体されるまでの94年間・・・・

腐る事も無く・・・建物を支えている姿を見れば・・・水に対する対処・・・考え方・・・施工技術・・・

先人の考え方を取り入れ・・・当時の技術を現代の技術に合わせる柔軟な考え方が功を奏したのでしょう・・・。

(想定内だったのでしょうか?)

水とは切っても切れない生活・・・いかにうまく付き合うかは、今も昔も変わりが無いですね。

 

 

コメント
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