暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

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2021年10月06日 | 古民家
 パタパタ・サラサラ・・・シトシトと・・・
雫の音が、なないろを奏でる・・・
やんちゃな雨も・・・楽しい雨も・・・個性豊かに語る言葉は・・・
耳元で囁くように・・・遠くで叫ぶように、何かを伝えている・・・。

足元ばかり気にしていると・・・頭がおろそかになって・・・
大丈夫だとタカをくくっていると・・・思いもかけない逆襲にあってしまう・・・。
いつも変わらず訪れていた春夏秋冬を・・・彩りよく言葉に表していたけれど・・・
都合が悪いと諭されて・・・忙しいからと断られて・・・
睦月・如月・弥生に卯月・・・和の心も見失いそうになる・・・。

お天気は風まかせだけど・・・暮らしの少しが関わっているから・・・
1歩の力が大切なのは解っていても・・・その勇気がまだまだ弱くて・・・
大きい力が止まることなく・・・前に進めないでいるのだと思う・・・。
雨の名前に・・・雲の名前・・・雪の名前に風の名前・・・
数えきれないくらい、いくつもの名前を奏でる優しい伝統を・・・
この先も、大切にして出来ればと・・・思います。






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平穏

2021年10月05日 | 古民家
 どこにでもある畑や田んぼのあぜ道を歩くと・・・。
自然豊かな川の脇を、何気なく歩いていると・・・。
縞模様が入った石に・・・貝の模様が入った石を見つけ・・・
興奮と感動を覚えるのも、2・・3回で・・・
何度も見かけてしまうと・・・どこにでも転がる石と変わらなくなってしまう・・・。

自分が生まれ育った近くで、土器と出会えば・・・
ずいぶんと古くからの暮らしに、想像が膨らみ・・・
その場所に暮らしがあったんだと・・・少し感動してしまうけれど・・・。
そちらこちらで、土器や古墳が見つかれば・・・それも日常になって・・・
小判や、伝説の人がその場所にいたような・・・歴史的発見でもない限り・・・
まるで何事もなかった平穏が戻ってきてしまう・・・。

動物たちが住処を奪われ・・・田んぼや畑が無くなり、小さな家が建ち並び・・・
その姿を当たり前と思う自分が可笑しくて・・・
新しい町並みの違和感を、受け取れない時間の流れになっているようで・・・。
慣れる事の怖さや・大切さに、どうしようもない心で立ち向かえずにいます・・・。
片隅に残さなければいけない記憶に、語りつながなければいけない記憶・・・
平穏の中に・・・後悔が転がり落ちて、つまずいているような気がします。



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色艶

2021年10月04日 | 古民家
 寝ぼけ眼で信号待ちをして・・・聞きなれない音に頭が目を覚ますと・・・
目の前を、自分と同い年くらいの旧車が流れて行く・・・
アナログな排気音と・・・やけに色っぽい後ろ姿に目を細くすると・・・
体に悪いジャンクフードが、どうしても食べたくなる時と同じくらい・・・
ドロドロと・・・燃費の悪そうなガソリン車を、運転したくなる気分になる・・・。
歴史の中に埋もれそうな、古い時間は・・・
全部が好き勝手で・・・そこそこ艶っぽかった気がする・・・。

おばあちゃんの知恵も・・・科学の力の前では、迷信になる時もあれば・・・
昨日宣言していた、お偉い方々の見解が・・・
2週間後には、まるで別人のような展開になってしまい・・・。
自分の暮らしの中に・・・茅葺の屋根の、囲炉裏暮らしが復活するとは思ってもみなかったのに・・・
形を変えて・・・今風になって、復活させようなんて酔狂な事を思うなんて考えられなかった・・・
土壁に畳の部屋が・・・なんとも居心地が良く、やっぱり日本人は和室が良いのだと・・・
中途半端な西洋かぶれには、限度があるんだろうと・・・そんな風に思ってしまう・・・。

どの場所に行っても、同じ景色で・・・同じお店があるのなら、旅行に行く必要はなく・・・
どこでも口に出来る食材は・・・わざわざ遠く離れた場所に移動しなくてもよくて・・・
その場所でしか経験出来ない文化や暮らしを体験出来るから、無くしてはいけない、守るべき文化なんだと思う・・・。
浴衣や着物・・・羽織袴に憧れを持つくらい、和装は普段ではなくなり・・・
自国を思う気持ちも、薄らいでしまうのは致し方無いのかも・・・。
伝統的な街並みや・・・お祭り、地域で生まれた食の文化を見て・・・
艶っぽく・・・色気を感じられれば、その文化はかけがえのないものになるような気がします。







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転がる

2021年10月03日 | 古民家
 ずっと時計を見ていると・・・タクタクと針の動きはゆっくりで・・・
カレンダーを見ていると・・・1週間が少し早いのかも、と思い・・・。
季節の流れを見ていると・・・もう秋空らしい夕暮れが目に入り・・・
もしかすると、1年はアッという間なのかも・・・
忙しくても、忙しくなくても・・・
さして目新しい毎日を過ごす時間が無くなると・・・赤ん坊だった子供は、振り返ると大人になっている・・・。

自然相手にお米を育てれば・・・50年の経験者でも、50回しかお米造りは経験できません・・・(年2回育つ地域もありますが・・・)
漁師さんは、毎日海に出れるのでも無いけれど、1年に100回以上は経験出来て・・・
(養殖でもない限り、魚の数も種類も自然まかせなのですが・・・)
山に入り、伐採や植林するにも・・・何万本の木々を相手に出来ます・・・。
(成長するまでの時間は60年以上ですが・・・)

一生を長いと感じるのか、短いと思うのかは・・・
それぞれの考え方もあれば、環境もあって・・・
昔だから悲しいとか・・・今だから楽しいとか・・・
誰も判断は出来ないと思うと・・・
なんだか毎日が、前に進んでいると思えれば・・・
楽しくても、苦しくても・・・充実して過ごせているような気がします・・・。
古民家の暮らしは・・・大人も子供もいろいろ考えながらの連続で毎日が過ぎ・・・
でも、そこには・・・新しい結果や、気付きが生まれて・・・たくさんの経験が生まれています・・・。
~しか出来ない・・・と思うのか・・・~も出来ると思うのか・・・
毎日の暮らしの中で育つ心は・・・住まい方ひとつで大きく転がるんだと思います。





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育て方

2021年10月02日 | 古民家
 頼りなく・・・小さな橋の上から顔をのぞかせれば・・・
フラフラ踊る水草に・・・スルスル腰振る魚達が飛び込んで来て・・・
まるで川の中に、タプリと顔をつけるみたい・・・。
山に流れ落ちた雨が・・・あきれるくらい長い時間を過ごして土に潜り、岩を湿らして・・・
雫の1滴が何度も重なり・・・小さなひと筋が小川に進めば・・・
廻りの山から染み出る雫も重なり・・・大きな川が海へと戻って行く・・・。

人の姿の薄い場所ほど、湛える水は美しく・・・
誰にも邪魔されない、透き通る川の綺麗さには息をのむ力があると思う・・・。
自然が造ったモノを真似て・・・人の暮らしは豊かになって来たけれど・・・
自然には出来ない組み合わせを作って、手に負えなくなれば・・・
その場所には・・・誰も手が出せない、止まった時間が出来上がってしまう・・・。

毎年どこかで景色が変わるほど・・・時間の流れは駆け足で・・・
住い造りも・・・どれだけ早くて、安いかを競っている・・・。
泥水が透き通って湧き出るまで・・・
とがった石が・・・まんまるに転がるようになるまでの時間のように・・・
無理のない育て方が・・・綺麗な暮らしを造るのかも知れません。





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