暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

人間味

2021年10月11日 | 古民家
 四畳半・・・部屋の明かりは薄暗く、橙色にボロンと照らされ・・・
乳白色のガラスを通る光は、なんだかやさしく部屋を包んで・・・
広くもない部屋いる心の寂しさを・・・上手に癒してくれる・・・。

手作りの小さな飾りを身につけた、明治大正・・・昭和初期の電灯は・・・
とても魅力的で・・・植物や動物を小さく使い、無駄に大きくない小ぶりな姿・・・
ゆがんだガラスにすりガラス・・・乳白色の厚みあるガラスも華奢な薄いガラスも・・・
手作りの良さや・・・量産と言っても、つたない工程が目に見えるような造りに・・・
人間味あふれる優しさが、とても楽しいと思える・・・。

残されたモノを再利用する事に、ここまで苦労する今とは違い・・・
古いものを利用する事でしか、暮らしを守れなかった現実があって・・・
致し方なく再利用していたのかも知れませんが・・・
その中で生まれた文化の大切さや・・・地域や自然と共存する想いはあったんだと思います・・・。
直すよりも新しく買ったほうが簡単な暮らしに・・・どうしても違和感を覚えるのは・・・
何か見えないものに負担をかけているような気がするから・・・。
体も心も落ち着く地域造りや・・・暮らしの育て方を考えてみたいと思います。



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知らない

2021年10月10日 | 古民家
 近所に住んでいるのに名前も知らないおじいさん・・・
いたずらしてると大声で・・・危ないことをしていると怒鳴られて・・・
しわだらけの顔で、ギョロンとした目でにらまれる・・・
金縛りになったように動けなくなって・・・魔法にかかったみたい・・・。

遠くの親類よりも近くの他人が頼りになる・・・と、言いますが・・・
この所は、近くの親類さえも安心できないお付き合いのようで・・・
お家の鍵を預けたり・・・留守の間、荷物を預かってもらったり・・・
醤油や味噌・塩を貸し借りするなんて、突拍子のない瞬間だとおもいます・・・。

田舎の古民家に住むには・・・その突拍子のない感覚は必要で・・・。
人のやらない作業に、人が嫌がる作業も、進んでやる・・・
近所付き合いは・・・多少融通を利かさなくてはいけなくて・・・
不器用でも生身のお付き合いが出来れば・・・かけがえのない関係が造れる・・・。
この先の暮らしには、あまり知らなくても声がかけられて・・・
だれか知らないけれど、良く合うので朝の挨拶をする・・・。
理由のないご近所付き合いが出来る暮らしが・・・必要になるのかも知れません。








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役割

2021年10月09日 | 古民家
 おさがりの・・・おさがり・・・
背高ノッポのお兄ちゃん・・・優しい笑顔のお姉ちゃん・・・
フニフニほっぺの妹に、いつも喧嘩の弟達・・・
男も女も関係なく・・・いつもおさがりの靴や洋服は・・・
袖もつんつるてんで、ちょっとツギハギがあって・・・全然可愛くもなくて・・・。
廻りがみんな同じようだからそんなものだと・・・暮らしの時間は流れてきました・・・。

たくさんの知らないお国の人達が暮らす場所には・・・
色鮮やかな個性が集まり暮らしている・・・
みんな違うから・・・不思議で楽しい暮らしに・・・自分の知らない世界を見せてくれる・・・。
そう思う感覚は・・・新しい発想を手に入れる力になるような気がします・・・。

今更、古民家の暮らしでも無いけれど・・・日本の文化の良さを、もう一度思い出させてくれたのは・・・
どこか知らない場所から訪れた人達の言葉・・・
伝統文化は・・・国宝や重要文化財もあるけれど・・・
地域に残る伝統の技・・・長く続いているお祭りや行事・・・
いつの間にか小さくなってしまった地域の盆踊りなど・・・
驚くほど風変わりな文化はたくさんあって・・・それを普通と思いながら・・・
毎年当たり前だったけど、貴重な歴史を今も残すその役割を・・・
次の世代に伝え・・・守って行ってほしいと思います。


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消えて行く

2021年10月08日 | 古民家
 カカトのはみ出たサンダルを、コツリと鳴らしながら・・・
狭い路地に飛び出し・・・少しばかりの坂道を下れば・・・
ザーザーと流れる川の音が響いて・・・風がフワリと体を揺らす・・・
日差しが夏のようでも・・・川が運ぶ風は、もう秋の様相で・・・
向かい合う山の木々も・・・恥ずかしそうに頬を染めている・・・。

時代の波に乗り・・・時代の流れに消えて行った町は多く・・・
変化に追いつかない暮らしがそのまま残り・・・いつの間にか小さく、声の届かない町になってしまう・・・。
無くしてしまい後悔した町作りも・・・つながりが薄くなり、消えて行ってしまった町作りもあります・・・。
そんな場所がこの先も増えて・・・どこかで町が一つ消えていきます・・・。

家は・・・地域で守り育てるもの・・・
この先は、人を地域で守り育てなければいけない時代が来ているのかも・・・
いたずらに、はやし立てるだけでは無く・・・地域も行政も外からの手助けも受けながら・・・
暮らしやすい場所を造って・・・幸せに感じてもらえる場所になれば・・・
自然と・・・地域の人も、多くの誰かも集まる場所になる・・・
昔は自然と出来ていた事が・・・手を差し伸べないといけないようになってしまった・・・
そんな現実も、知って頂ける時間と場所を造れたら・・・と、思います。




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重い

2021年10月07日 | 古民家
 まんまる石を持ち上げる力比べ・・・ずいぶん昔は占いから始まり、娯楽に変わって来たみたいで・・・
そんなに大きな石でも無いと見た目に騙されますが・・・ひと抱えるくらいの石になれば・・・
100kgくらいにはなるようで・・・小さくてもなかなか油断ならないものです・・・。

木材も・・・種類によりますが、20cmの丸太で1mの長さもあれば・・・
30kgの重さにはなるそうなので・・・
密度のある硬い木では・・・大人でも、持ち上げるのは一苦労だったと思います・・・。
山の中で伐採される、枝葉を伸ばして見上げるような原木の重さは・・・1tを越える重さです・・・。
石にしろ、木材にしても・・・人の手で掘り出したり、切り出す作業はとても大変な作業だったと思います・・・。

人の手で時間を掛けて来た作業が・・・機械や道具が整備されて、安定して大量に作られ、遠くに運ばれるようになりましたが・・・
立ち止まる事の出来ない時間の流れを作ってしまい・・・少しの余裕やズレも許されないような暮らしになっているような気がします・・・。
土蔵の上にグルリと横たわる・・・大きくて立派な棟梁は・・・
30cmも40cmも超える太さに・・・長さは10mはゆうにある長さで・・・
建築当時・・・人の手だけで、どうやって上まで上げたのか不思議なくらいです・・・。
自然の雄大やさ力は普段の暮らしに中で感じますが・・・
人の知恵や工夫にも驚かされる時間はいくつもあって・・・
便利さの備わっていない時代の人の手にも、大きな不思議を感じると・・・。
暮らしの中で変えられる工夫や知恵は・・・たくさんあるような気がします。




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