暗闇検校の埼玉県の城館跡

このブログは、主に、私が1980年代に探訪した中近世城館跡について、当時の写真を交えながらお話しするブログです。

聖天院館(旧妻沼町)①

2018-04-24 18:29:58 | 城館跡探訪
聖天院館は、平安期の武将、長井庄の総鎮守として、斎藤実盛によって創建されたものです。

現在は、本殿が国宝に指定されています。

わたしは父の実家が聖天院にゆかりが深かったせいで、子供のころから、聖天院境内の山で、

遊び暮らしていました。

聖天院館は、この聖天院境内の全体にわたっていると思われます。

今回の調査は、聖天院館の遺構をつぶさに見て回ることなのですが、国宝の整備の過程で、

立ち入りにいくつかの制約が掛かっていること、館の遺構が広大なためにすべてを把握することが

出来なかったため、明らかにできる範囲でお伝えしたいと思います。

調査日は、2018.01.31です。


聖天院館遺構の基本的な位置づけですが、本殿の建物周囲を方形に囲む土塁と水堀が中心になっています。

水堀の一部は、寺院背後を流れる川とつながっていたと思われます。

今回は、本殿裏の土塁と水堀をみたいと思ってやってきましたが、その前に、境内の池と裏山を少し見たいと思います。



上の写真、右側にあるのは土塁です。







本殿脇には、大きな欅の生えた築山状のものが点在しているのですが、それは土塁の残欠です。

本殿裏に行くと立ち入り禁止になっています(笑)。





しかし、ここからでも、充分に土塁の規模がわかります。

高さも1.5mくらいはある高いものです。

外側にはちょろちょろ水の流れている水堀があります。これは、わたしが子供のころ、何度もこの裏山に

入ったことがあるから知っているわけですが、当時はもちろん立ち入り禁止ではありませんでした。

自然保護のためというのがなんとも・・・。

背後の土塁は、南西端の稲荷社裏まで続いています。

以前は、本殿裏に境内社がたくさんあったのですが、現在はどうなっているのやら。



本堂南脇にある、土塁の残欠です。




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