暗闇検校の埼玉県の城館跡

このブログは、主に、私が1980年代に探訪した中近世城館跡について、当時の写真を交えながらお話しするブログです。

藤田雄山生家 (川本町)

2017-10-11 20:20:09 | 神社仏閣・その他
私は、荒川を南岸に渡り、比企丘陵から川本一帯の城館跡や遺跡を探訪することが多かったのですが、

時々、古い家屋に行きあたって、何か別世界に来たような気持になることがありました。

そういう場所は、その時が一番、感銘を与えてくれるもののようで、うっかり時を過ごして、

次に訪ねてみると、前見た時とは何かが違うというか、色あせて見えてしまい、どうも難しいものです。

藤田雄山生家をたまたま訪れたのは中学生の頃で、釣りの場所探しと鹿島古墳群見学を兼ねた探訪の際でした。

夏休みに入ったばかりの7月22日で、小雨が降った後でした。

当時の藤田家は新築前の古く大きな屋敷で、思わず自転車を止めて見入ってしまいました。

その後、数人の友人を案内してきたこと覚えていますが、中に入れるわけでもなく、友人からは評判が悪かったです。

この写真は、2010年7月及び2011年2月の撮影です。20歳ごろに訪ねていらい、20数年ぶりに訪ねたのですが、母屋は新築され、

門だけが残っておりました。







個人所有の家屋は、自治体の援助なしにはそのまま維持するのが困難なことは論ずるまでもないでしょう。

白壁もかなり傷んでおり、少し不安な気持ちになります。




中学校の頃には、「和算の関」こと関孝和の名前は、百科事典で見たことがあったので、知っていましたが、

その高弟の生家が埼玉県内のやや身近な地域にあったことには驚きを感じました。

かくいう私はあまり数学が得意ではなかったものですから、驚きも一層大きかったのです(笑)

調べてみると、埼玉県は数学研究が盛んだったそうで、神社にはしばしば算額が奉納されているのを見かけます。





日本の数学は陰陽道の天文研究から発展してきたそうですが、数学研究の成果をまとめた額が神社に奉納されているのは、

数学が神の領域を知知るための学問として発展してきたことを感じさせて、感慨を覚えます。

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