花と山を友として

何よりも山の花が好き、山の景色が好き、山で出逢う動物が好き、そして山に登る人が好き。
写真と紀行文で綴る山親父日記

大雪原を越えて花満開の尾根へ・会津檜枝岐その2

2011年06月28日 | 登山

今回の登山口・キリンテ

夕食の後、バンガローに戻った私たちは、外に張り出したターフの下の
テーブルで、ガスでコーヒーを沸かして飲んだ。
Kさんは、よく冷えた缶ビールを実にうまそうに飲んでいた。


イワナシ・大津岐峠付近にて6月26日

Iさんは「コーヒーを飲むと眠れなくなるから」と言うので、私は言った
「コーヒーは、精神を安定させる効果があり、かえって眠れるんだよ。」

檜枝岐は気温が低いから、虫が少ないだろうと思っていたが、うるさい
ほどにブヨのような虫が寄ってくる。
とうとうIさんが数カ所刺されてしまった。


最初の残雪・大津岐峠手前6月26日

早々にそれぞれの部屋に引き上げ、寝る準備をしていると「コーヒーで
すぐに眠れないなら、明日の下山口を下見に行きませんか」と花友が
言うので、3人で下見に行くことにした。

予定の下山路は、国道352号線の七入橋を渡った数百メートルほど先である
下山路と言っても、正式な登山道ではなく、送電線を管理する巡視路である
巡視路なので送電線とほぼ同じルートを通っている。


このコース至る所に咲いていた「オオバキスミレ」の高山型と言われる
「ミヤマキスミレ」と思われる花、よく見ると一つの茎に複数の花を
つけている。距は短く目立たない


国道の上を送電線が通っていれば、その近くにルートが有るはずである
七入橋のバス停を確認して、なおも先に進んだが、送電線を確認出来なかった
見通しの良い場所に車を止めて振り返ると、雲のたれ込めた空に
送電線が見えた。


ウラジロヨウラク・ツツジ科 大津岐峠の手前にて6月26日

だいたいの場所を確認してUターンすると、今度は送電線が判った。
そして近くには、巡視路とおぼしき刈り払われた小径があった。
ここから七入りのバス停まで、車のトリップメーターで見当をつけると
およそ4~5百メートルの距離だった。

そして七入りからキリンテまでは、4キロも無いから最悪の時は
歩いて1時間の距離とみた。


タムシバ・モクレン科 大津岐峠の登山道にて、匂いがすると言うので
嗅いでみたが、化粧品のような匂いで、好みの香りではなかった


バンガローに戻ると、私はすぐに寝床に潜り込んだ。
本当を言うと体調に不安が有ったのだ。

トイレに行きたくて目が覚めた
ランタン代わりに点灯していた、ヘッドランプのLEDで確かめると
夜中の2時半過ぎだった。
トイレは国道を渡った反対側のキャンプ場に有る。
電灯が一つボーっとあたりを照らしている。
すでに雨はあがっていたが、星空は見えなかった。
周りの山々が黒いシルエットになって取り囲んでいた。


イワナシの実・これが梨の実に似ているので、花の名前の元となったという味も梨の実に似ているという

再び寝床に潜り込むと、御池方向に向かう車の音が聞こえた。


ムラサキヤシオも咲いていた大津岐峠登山道 6月26日

続く