ビスクドール・雛人形店・オーディオ販売 佐久市 ヤナギダ店長ブログ

ビスクドール64体他お節句雛人形をフランスへ輸出128年、軽井沢方面がお店の場所。

「玲瓏 れいろう」/ブリュー・ミュージアム 軽井沢/佐久:ヤナギダ店長コラム

2015年12月23日 05時14分01秒 | owarai
【コラム:】
「どんな喧噪のなかにあっても
眉ひとつ ひそめることなく

嘲笑(わらい)の色にも 
悪意の色にも染まらずに

あなたは あなたのままで
いた

あなたといると ぼくは時々
音を聴くんだ

かずかな風を知らせるときの
風鈴みたいな

リン、という小さな音を」

『何にも侵されない美しさ』
「玲瓏」という言葉には二つの
意味があります。
一つは、玉のように麗しく光り
輝く様子。

もう一つは、玉と玉が触れ合っ
て鳴る美しい音のことをさし
ます。

たとえば「八面玲瓏」という言葉
があります。つまり、全てが清く
澄み切った様子、転じて人の心の
曇りがなく、

わだかまりがなく、人と正しくつき
あう様子を表しています。

玉階に白露生じ 夜久しくして
羅別を侵す

却きて水晶の簾(すだれ)を下す
も 玲瓏として秋月を望む

中国の詩人・李白の作ったこの
詩は、皇帝の恋人である宮女が
皇帝の心離れを憂い、

夜、一人で月を見上げながら思い
にふけるという情景が描かれてい
ます。

恋の切なさが、玲瓏たる月の輝き
のもと、澄んだ美しさを帯びて
迫ります。

野沢93番地十二町
ぴんころ地蔵通側
~柳田二助商店~
℡0267-62-0220

『創業120年』


―デイ・ブレイクー /ブリュー・ミュージアム 軽井沢/佐久:ヤナギダ店長コラム

2015年12月23日 05時00分17秒 | owarai
【コラム:】
彼の指は男にしては細く長い。
それすら、いとしかった。

・・・どうして、このひとは、
こんなにせつないのだろう。

私は? 彼にとって私は?
はぐれている同類?

せめて「愛している」のひとこ
とが欲しい、たとえ刹那でも・・
・・・

彼に、奥さんという人がいるら
しいことは、うすうすわかって
いた。でも、私たちの関係には、

それは、なぜか遥か彼方のよう
な気がした。
もしかしたら、小さな小さな駅
のある町に、すべてを置いてき
ているのかもしれないと思った。

夢をみる。深い夜に、レールの
向こうでたくさんの蛍が光る。

そのうちそれが、紫の羽を持っ
た無数の蝶に変り、なぜか白い
シーツをバックに舞っている。

それを小さな少年が、瞳をこら
して見ている。

横に、なぜかお下げ髪の少女に
なっている私がいて、怖くて
そばにへ行けない。「帰って
きて、帰ってきて」と叫ぶだ
けだ。

目覚めると、寝返りをうった
彼の寝息がかずかに聞こえる。
その体を、私はしがみつくよ
うに抱きしめた。

私たちの営みは肌合いも淡く、
少年のように起伏の少ない彼
の体は、時におそろしく不器
用に思えた。

それでも、私は彼に寄り添う
だけでせつなく、熱いものが
こみ上げた。

その一瞬だけでいいと、いつも
思った。その刹那だけが真実で、
あとはなにもいらない。

―-※―-

夜明けは やわらかに 残酷

小さな時の積み重ねも
消えていきそうな朝がある

愛して刹那 一晩が終わる刹那
そして一日が始まる刹那

悲しみも凝縮して そして拡散
する

幸福感は 不幸と不幸の
はざまに 一瞬よぎり

瞬間 しっかり握らないと
てのひらから逃げていく

そこはかと ままならない
想い かかえても

愛が そのはざまから 見え
たなら それでいい

クールなのかウエットなのか
わからないままで

夢と区別のつかない恋もある
のだと

短くも はかなくも 美しく
蝶の ひとひらの 羽のように

野沢93番地十二町
ぴんころ地蔵通側
~柳田二助商店~
℡0267-62-0220

『創業120年』