いつの頃からか、日本には変な
風習ができた。
道でころべば道路管理者が悪い、
学校で何かあれば学校が悪い、
池や川で事故があれば管理者が
悪い・・・・。
すべてを誰かのせいにして、
責任と賠償を要求する。
商社時代、同僚がフランスに
住んだバルビゾンで、小さな
ドブ川の流れが両側の土手を
えぐって崖をつくり、ある子
どもが落ちて怪我をした。
今の日本だったら、すぐに行
政が悪い」との言葉が出るだ
けで、自分は何もしようとし
ないのが普通だ。
フランスの村の人たちは、そ
の土手に毎日行くのは村役場
の役人ではなく、自分たちの
子どもなのだから、まず手を
打つべき主体は自分たちだと、
葡萄酒や果物用の木箱をばら
して柵をつくった。
皆で大きな石を引きずってき
て崖っぷちに置き、子どもた
ちには流れのあることをよく
見させた。
それだけして、落ちて怪我を
するなら、それは自分の責任
であり、同時に人生には怪我
や災難はつきものだと教える。
村役場云々などひと言も口に
しない。
自ら由らずしては、権利は何
も得られないというのが、
自由の真の意味です。
・・・
以前では考えられない残酷
な子どもに関する事件が増え
たのは大人の過保護の結果
ではないでしょうか。
鉛筆をカッターで削らせ、
指を切ると痛いことを教
えるのが真の教育では・・・。