Dark Lunacyはイタリアのデスメタルバンド。結成は1997年というからかなりのベテラン。といってもメンバーチェンジを何度も繰り返し、結成時のメンバーはバンドの中心的存在でボーカルのマイク・ルナシーのみ。
管弦楽を取り入れ哀愁を帯びたメロディアスな旋律が特徴…とよく評されているが、アルバムとしてはその管弦楽を排した「The Diarist」が個人的には抜きんでていると思う。このアルバムは第二次世界大戦時のドイツによるレニングラード包囲戦を基にしたコンセプト・アルバムで、ロシアに傾倒するマイク・ルナシーならではの作品。
アルバムとしての出来は「The Diarist」が秀逸だが、個々の楽曲という意味では今回紹介する「Dolls」だと思う。何度も繰り返され耳に残る弦楽器の旋律と、どこかノスタルジックで、それでいて狂気を孕んだようなPV。「オペラ座の怪人」をほんの少しだけ連想したりも…。このPVを手に入れるためネットを探し回り、ようやく中古CDを手に入れたのでした(すでに廃盤)。