上野の東京都美術館で開かれている「ボッティチェリ展」、観てきました。
ボッティチェリはルネサンス期のイタリア・フィレンツェの画家。「ビーナス誕生」「春」は、誰でも一度は目にしたことがあると思います。
行ってみたいなぁ~とは思っていたものの、たぶん、日程的に無理だろうとあきらめていたので超ラッキー。本当は、科学博物館の「ワイン展」に行く予定だったのですが、諸事情あって、こちらに変更となったのでした。
実は、東京都美術館は初めて。1926(大正15)年にオープンしたそうですから、今年で90周年。戦前というと、なにか暗いイメージがありますが、そのころから美術に親しむ人がいたのですね。
日曜日ということもあって、館内はそこそこの混雑ぶり。じっくり見ようとすると、列が詰まってしまって気が引ける…程度には混んでいました。代表作「ビーナス誕生」や「春」は出展されていなかったので、この程度で済んだのでしょうね。
展示されていた作品の中では、パンフレットにもなっている「書物の聖母」(上の1枚目のパンフレット)と、「美しきシモネッタの肖像」(2枚目のパンフレット)がやはり目を惹きました。
ボッティチェリの師匠であるフィリッポ・リッピの作品と、フィリッポの息子でボッティチェリの弟子となるフィリッピーノ・リッピの作品も展示されていて、ボッティチェリをめぐる制作環境を追えるのも興味深かったです。
本当は、途中で挫折している、ボッティチェリを主人公とした辻邦生の「春の戴冠」を読み終えてから来たかったのですが、贅沢は言えない。
ならば、今日からさっそく読み返してみよう。そして、今度こそ最後まで行きつこう…!と、あらたな読書熱にも火がついたのでした。
美術館には、新聞の号外が置いてありました。結構な力の入れ具合…と思ったら、今年はイタリアとの国交樹立150周年記念なのだとか。
納得。
もちろん図録も買いました。なかなか豪華な作りです。ボッティチェリの作品が好きなら、2400円出す価値ありだと思います。