日日の幻燈

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【note】八王子・禅東院の「とうがらし地蔵大祭」

2016-10-30 | 新参者の八王子探検



八王子市の禅東院の縁日・とうがらし地蔵大祭に行ってきました。

禅東院は曹洞宗の寺院で、そもそもは禅東庵という小庵でした。寺院になったのは江戸時代初期(慶長年間)の頃のようです。八王子十五宿のうち、本宿にありました。
明治以降、火災や戦災で被害を受けながらも、今では立派な本堂が建っています。また、小さいながらもきれいに整えられた庭園は一見の価値ありです。



そして禅東院といえばとうがらし地蔵。
寛文11(1671)年に建立された地蔵で、当時、この地には唐辛子が多く栽培され、地蔵へのお供えも唐辛子だったそうです。また、内藤新宿の内藤とうがらしはここ、八王子の唐辛子が起源とも言われ、内藤新宿へ唐辛子を商って繁盛し、お礼に人々は、地蔵に唐辛子をお供えしたとか。
そんなことから、いつからか禅東院のとうがらし地蔵と呼ばれるようになったそうです(境内の「唐辛子地蔵尊起縁」より)。



境内では唐辛子を販売していました。
辛さや山椒の有無などを指定すると、その場で調合してくれます。もちろん、八王子で採れた唐辛子です。辛いもの好きな私としては黙ってられない。
マイ唐辛子をお買い上げ!



こちらも、いかにも「唐辛子!」的な色合い。

訪れたとき、ちょうど三味線の演奏会が行われていました。この後、落語が続いたようですが今回は断念。

戦中・戦後と長らく行われていなかった縁日ですが、平成15(2003)年から、地元の商店街と協力して再び復活させたそうです。
小さな縁日でしたが、外国人も着物姿で来ていたり、それなりの賑わいでした。毎年10月の最終日曜日の開催とのこと。来年もまた来てみよう。


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