ビストロ レアール

石川県小松市にある「ビストロ レアール」のシェフがつづるあんなことこんなこと

バターの籠はランプシェード 

2005年07月02日 | シェフのコラム
ノルマンディーと言えば乳製品!
初めてノルマンディーで口にした
バター 生クリーム 牛乳 チーズの
美味しいこと
バターはちょっと黄色がかった乳白色で
かすかな酸味があり コクがあるのに さっぱりしていて
料理にもデザートにもふんだんに使っていました

生クリームは
何種類かあるとおもいますが

二種類の生クリームを使い分けて使っていました
クレーム フルーレットはさらさらタイプ
クレームドゥーブルはトローとしていてコクのあるタイプで
ちょっと泡だて器でホイップしただけで
つんと角が立つ程濃厚で
それで作ったアイスクリームは
想像出来ると思います。

生クリームをホイップして
熱々のタルトタタンに添えたり

べりーをクレープに乗せ
ヴァニラの香りをつけた
ホイップした生クリームを上からたっぷりのせて包み込み
口に頬張れば

新しい空気を鼻から取り入れなければ
美味しさに 
押しつぶされてしまいそうになり
気を取り直して
息を鼻をとうして出す時に
鼻の粘膜を
クレープに使った
上質の焦がしバターの香り と
酸味と甘味のバランスの取れたベリーを
ヴァニラの香りのなめらかなクリームが
涙腺を刺激して
思わず涙する事でしょう。

さて 
生クリームの美味しさはこれ位にして
私の部屋は
裸電球と
やたらにやわらかくて
横になると
体がくの字に曲がるベッドに
洗面台が一つのがらーんとした
部屋でした
あまりにシンプルすぎて飾り気も無く
日本人ひとり
裸電球がやたら
心細く寂しく感じました

ある日

カマンベールチーズ
の入った箱の様に木で作ってある
バケツ型のバターの入れ物を
部屋に持ち帰り
底の部分に穴を開け
裸電球をおおい
手作りランプシェードがノルマンディーに
よくなじんで
いい感じでした

雑貨屋さんにあったら
さぞ人気がでることでしょう と
思うのは私だけでしょうか?