[映画紹介]
車上生活を送っていたヴィニーは、
子どもたちとサッカーに興じている姿を見かけた
コーチのマルに声をかけられて、
「ホームレス・ワールドカップ」に参加するため、
ロンドンからローマに向かう。
ホームレス・ワールドカップとは、
ホームレスによるサッカーの世界大会。
2003年から毎年開催され、
参加チームは全世界から70以上。
正規のサッカーグラウンドが
105m×68mに対し、
20分の1の22m×16mと、
フットサルより狭く、
バスケットボールのコートより、少し小さい。
コートはフェンスで囲まれ、ボールが場外に出ることはない。
選手はキーパーも含め1チーム各4人。
試合時間は7分+7分。
選手資格は、16歳以上の男女で、
開催前年にどこかでホームレス生活をしていること。
主な収入の手段が路上での雑誌販売であること。
過去に行われたホームレス・ワールドカップへの出場経験がないこと。
つまり、連続出場は出来ない=選手は固定出来ない=職業化出来ない。
なのに、ブラジルとメキシコがやたらと強いのは何故?
(両国が3回ずつ優勝)
本作では、イギリスチームはもとより、
南アフリカ、アメリカ、イタリア、日本などのチームが描かれる。
クルド人問題や移民問題などが織り込まれ、
ダメチームが全員の努力で勝ち進む、
おなじみのストーリー。
最後の方でヴィニーの過去と
マルがヴィニーに声をかけた理由が明らかになる。
3位決定戦に参加できなかったヴィニーをどうするのかと思ったら、
ああいう形で締めくくるとは。
なるほど。
監督はテア・シャーロック。
コーチ役はビル・ナイで、
ガッツポーズをする英国紳士・ビル・ナイの珍しい姿を見られる。
Netflix 3月29日から配信。
なお、同名のミュージカルがあり、
これは、「オペラ座の怪人」や「キャッツ」などで知られる作曲家、
アンドリュー・ロイド= ウェバーの作品。
1970年代のアイルランドを舞台に、
サッカーに青春をかける少年たちが、
カトリックとプロテスタントの熾烈な争いに巻き込まれていく姿を描く。
2000年から1年間、ロンドンで上演され、
日本でも昨年上演された。
ロイド= ウェバーが既に神通力を失ってからの作品なので、ヒットしなかった。
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