まかろんのお茶会

日々の小さなことを詩モドキにしてます。
皆さまのお茶菓子代わりに楽しんでもらえたら嬉しいです。

新作 ~ 「魔法のインク」 22

2013-12-22 22:36:31 | 「魔法のインク」 2013Xmas
アドヴェントカレンダーも残りが少なくなってきましたね。
連休2日目、皆さまいかがお過ごしですか。

今日、とある用事でデパ地下に行きましたら。

すごい混みようでした。

昨日行ったスーパーとコンビニでは、Xmas気分はささやかだったので、
油断してました。

デパ地下の食料品は当然ながらスーパーなどよりお高いので、
日本もまだまだやるなぁ、と感心しました。

これらの皆さんは、おうちでXmasされるかと思うのですが、
先日電車に乗りましたら、広告で「クリスマスはテレビを観よう!」

・・・ケーブルテレビの宣伝でした。

うーん、気持ちは分かるけど、Xmasにテレビにかじりつくのはなんかなぁ、と
思ってるまかろんのXmasは、パソコンの前で当ブログの更新をしています。間違いなく。


さあ、Xmasらしい予定がある人もそうでない人も。
アドヴェントカレンダー22個目の窓を開けましょうね。


2013年12月1日~ブログ直接投稿 「魔法のインク」 その22

  白い人はケラケラと 軽い笑い声をあげた
  鬼はその足元で うずくまってた
  ウサギも 突然重くなった空気に
  動くことが できなかった
  そのとき入口から 何かが飛びこんできた

<つづき>

それは 狼の黒い影だった
影は ウサギの通った跡を駆け
一直線に 白い人のもつ何かに飛びついた
白い人は ふいをつかれて取り落とし
何かはガチャン!・・・ 床で壊れた

丸いガラスつぼから 黒いインクが流れ出た
白い人は 声にならない悲鳴をあげた
鬼は インクをかき集めようとしたが
インクは 鬼の手をすりぬけて
模様を吸いとりながら 洞窟の奥へ流れていった

狼の影はゆっくり インクを追っていった
インクは 洞窟の奥で黒い池をつくってた
インクの池は さざ波を立て
洞窟中の空気は 重く静かに震えていた
狼の影はひっそりと インクの池の傍に立った

ごめんなさい・・・とインクは言った
僕のせいで あなたを死なせた
僕に 力がなかったから 
あなたに 頼るしかなかったから
止まる勇気が なかったから

ソウジャナイ と狼の影は言った
アレハ 我ノ判断ノ誤リ
君ガ望ム所ニ 連レテ行キタカッタ
君ハ トテモきらきらシテタカラ
君トドコマデモ 行ケル気ガシタ

我ノ愚カサデ 君ヲコンナニ苦シメタ
ドウカ許シテ欲シイ と影は言った
インクの池はざぱっと 波立ち
近づいた狼の影を 呑みこんだ
カチッと どこかで音がした

<つづく>

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コメント
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