町田・多摩センターの司法書士ミヤの開業ブログ~生き生きと生きる~

『司法書士法人まちたま』の代表です。多摩センターと町田の2拠点で活動。備忘録として書きます。

相続登記の相続関係説明図について(平成20年11月12日法務省民二第2957号)

2020年12月16日 18時31分11秒 | 先例・通達等
町田・相模原の司法書士・行政書士の宮下です。



相続登記をオンライン申請で行う場合、登記原因証明情報として相続関係説明図をPDF添付しますよね。

まぁこれは司法書士であれば通常知っている実務上の取扱いですが、今回はその添付する相続関係説明図の内容について、恥ずかしながら今日知った法務省照会を備忘録として書いておきます。


相続を原因とする所有権の移転等の登記を申請する場合の申請情報と併せて提供すべき登記原因証明情報(PDF)について、「遺産分割」「特別受益」「相続放棄」等の具体的な内容を記録した相続関係説明図を添付すれば、遺産分割協議書等を併せて提供することを要しない。
(平成20年11月12日法務省民二第2957号)※ 筆者要約



平成20年の法務省回答です。
その頃はちょうどこの業界に入った頃でしょうか。

そもそも、以前は遺産分割協議等も登記原因として提供していたようですが、上記先例により相続関係説明図のみでよくなったんですね。

ただ、その代わり相続関係説明図には協議内容を反映させろという条件付きです。
例えば、名前の前後に「(相続)」「(分割)」「(放棄)」などを記載しろということです。
たぶん、この記載方法はわかれば大丈夫だと思う。

ってことは、これらの記載を省略してしまうと、補正かな。


今まで当たり前のように記載していましたが、根拠あったのね(*ノωノ)

知らなかった司法書士は僕だけ?・・・じゃないよね・・・??笑










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不動産登記のオンライン申請における登記原因証明情報のPDFファイルの取扱いについて

2020年03月26日 19時24分44秒 | 先例・通達等
町田・相模原の司法書士・行政書士の宮下です。



4月1日から配偶者居住権が始まりますね。
当該権利は登記が必要ですから司法書士としては頭に詰め込む必要があります。

前に勉強したのに忘れていることは内緒です。
配偶者居住権の登記に関しても政令等が公布されているので要チェックですね。






オンライン申請時に添付する登記原因証明情報に関しての取扱いが実務に則したものになるみたいですね。
やっとか!!笑

なお、下記事務連絡は東京以外に適用されるのかは不明なので、法務局に確認をするようお願い致します。



不動産登記令附則第5条第1項の規定によって登記の申請をする場合に申請 情報と併せて提供すべき登記原因を証する情報の取扱いについて 
(令和2年3月11日付け首席登記官(不動産登記担当)事務連絡) 


① 申請情報と併せて提供されたPDFファイルに記録された登記原因証明情報の内容について字句の訂正又は記載の一部遺漏がある場合 
PDFファイルに記録された登記原因証明情報の内容(登記原因又は登記事項に関する部分を含む。)に字句の誤り又は記載の一部遺漏がある場合であっても、特例方式によって後から提出された登記原因証明情報の原本に、これらの字句の訂正又は遺漏箇所の記載がされ、これらが形式的な訂正等であると判断できるときは、適法なPDFファイルの提供があったものとして事務処理を行う(書面申請の取扱いと同趣旨)こととする。 
なお、この場合、補正通知によりPDFファイルの差し替え等は要しない。 ただし、単なる誤記の域を超え、当初の登記原因等と根本的に異なるものであるなど、架空の登記の申請又は登記妨害など不当な申請と登記官が疑うに足りる相当な理由がある場合は、不動産登記法(以下「法」という。)第25条第5号の規定により却下する。 




② PDFファイルの提供の誤りの場合 
(1)適正な登記原因証明情報が申請当時に存在していたことが推認できる場合 
PDFファイルの提供がない場合又は全く異なったPDFファイルの提供があった場合であっても、同日かつ同一の申請人又は申請代理人が申請した別の登記申請(連件申請における添付誤りなど)に当該登記申請に提供すべきPDFファイルが提供されていた場合は、架空の登記の申請又は登記妨害など不当な申請でなく、かつ、適法な登記原因証明情報が申請当時に存在したと認められることから、補正コメントを付した補正通知をするとともに申請人等に電話連絡し、申請人等から補正情報と併せてPDFファイルの再送をすることを認めることとする。 
なお、この再送を認めるのは一度に限るものとし、かつ、補正情報が登記所に到達するまでの間に同一不動産に対して当該登記に抵触する登記の申請又は嘱託がない場合に限るものとする。 
また、既に登記原因証明情報の原本を登記所に送付しているなど、PDFフ ァイルを改めて作成することができず、補正を行うことができない場合は、その旨を登記官が申請情報等に補記することをもって、申請人等が補正したものとみなす扱いとする。


(2) 適正な登記原因証明情報が申請当時に存在していたことが推認できない場合 
PDFファイルの提供がない場合又は全く異なったPDFファイルの提供があった場合であって、同日かつ同一の申請人又は申請代理人が申請した別の登記申請に当該登記申請に提供すべきPDFファイルが提供されていたことが確認できない場合は、適法なPDFファイルの提供がなかったものとして、取下げの機会を与えた上で、法第25条第5号の規定により却下するものとする。


(3) 補正情報とともに適正なPDFファイルが提供されない場合及び補正までの間に同一不動産に対して登記の申請等があった場合 
補正情報とともにPDFファイルが提供されない場合及び再度全く異なったPDFファイルが提供された場合、並びにPDFファイルを添付した補正情報が登記所に到達するより前に、同一不動産に対して当該登記に抵触する登記の申請又は嘱託があった場合は、取下げの機会を与えた上で、法第25条第5号の規定により却下するものとする。 




③ 取下げ又は却下が反復継続的に行われる申請の場合 
上記①及び②について、取下げや却下が繰り返し行われている申請については、本取扱いにより補正を促すことを要しない。 






とのことです。
③はいきなり却下ってことかな。

まぁこれでオンライン申請の抵抗が今までよりは軽減されますね。










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信託の終了に伴い、受託者兼残余財産帰属権利者が受ける所有権の移転登記に係る登録免許税法第7条第2項の適用関係について

2018年12月26日 16時34分19秒 | 先例・通達等
町田・相模原の司法書士・行政書士の宮下です。





信託の終了に伴い、受託者兼残余財産帰属権利者が受ける所有権の移転登記に係る登録免許税法第7条第2項の適用関係について




委託者:甲
受託者:乙(甲の相続人)
受益者:甲
残余財産帰属者:乙



甲の死亡により、甲の相続人である乙が本件信託財産を取得する場合、本件信託契約が終了したことに伴う本件不動産に係る所有権移転登記について、登録免許税法第7条《信託財産の登記等の課税の特例》第2項の規定が適用され、相続による所有権の移転の登記とみなして登録免許税が課される。






・・・残余財産帰属権利者である乙は、本件信託の清算中、受益者とみなされますので、乙は登録免許税法の”受益者”に該当することとなります。

・・・甲の死亡後は、甲から委託者の地位を取得した乙のみが残余財産帰属権利者(受益者)であることから・・・


とのことで、免許税法7条2項が適用できるように理論構成していますね。





なお、当該見解は”名古屋国税局審理課長”の見解なので、全国統一というわけではないようです。







【登録免許税法第7条】
信託による財産権の移転の登記又は登録で次の各号のいずれかに該当するものについては、登録免許税を課さない。
一 委託者から受託者に信託のために財産を移す場合における財産権の移転の登記又は登録
二 信託の効力が生じた時から引き続き委託者のみが信託財産の元本の受益者である信託の信託財産を受託者から当該受益者(当該信託の効力が生じた時から引き続き委託者である者に限る。)に移す場合における財産権の移転の登記又は登録
三 受託者の変更に伴い受託者であつた者から新たな受託者に信託財産を移す場合における財産権の移転の登記又は登録

2 信託の信託財産を受託者から受益者に移す場合であつて、かつ、当該信託の効力が生じた時から引き続き委託者のみが信託財産の元本の受益者である場合において、当該受益者が当該信託の効力が生じた時における委託者の相続人(当該委託者が合併により消滅した場合にあつては、当該合併後存続する法人又は当該合併により設立された法人)であるときは、当該信託による財産権の移転の登記又は登録を相続(当該受益者が当該存続する法人又は当該設立された法人である場合にあつては、合併)による財産権の移転の登記又は登録とみなして、この法律の規定を適用する。












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複数の委託者のうちの一部の者を受託者とする信託の登記について(平成30年12月18日付法務省民二第760号法務省民事局民事第二課長通知)

2018年12月21日 19時28分38秒 | 先例・通達等
町田・相模原の司法書士・行政書士の宮下です。




信託登記に関して通達が出ていますね。メモメモ。




委託者を甲及び乙,受託者を乙,受益者を甲及び乙,信託財産を甲及び乙が共有する不動産とし,当該不動産の全体を一体として管理又は処分等をすべき旨の信託契約をしたとして,甲及び乙を所有権の登記名義人とする当該不動産について,当該信託を登記原因とし,共有者全員持分全部移転及び信託を登記の目的とする登記の申請がされた。

この信託は,受託者以外の者(甲)が有する財産の管理又は処分等がその内容に含まれていることから,いわゆる自己信託(信託法(平成18年法律第108号)第3条第3号)には直ちに該当せず,信託契約(同条第1号)によるものとして,共有者全員持分全部移転及び信託の登記の方法により登記をすることが相当であると考えられるため,他に却下事由がない限り,当該申請に基づく登記をすることができる
」(平成30年12月18日付法務省民二第760号法務省民事局民事第二課長通知)







委託者:甲・乙
受託者:乙
受益者:甲・乙
信託不動産:甲乙共有



この場合、登記手続きとして、甲の持分については信託契約として登記して問題ないですが、乙持分については自分(乙)を受託者としているため「自己信託」になるのではないか?

という登記実務上の問題がありました。



信託契約による登記は共同申請(所有権移転及び信託登記)ですが、自己信託による登記は単独申請(所有権変更及び信託)という違いもあります。




これが、甲・乙が委託者、乙が受託者という一の申請(共有者全員持分全部移転及び信託)でやっていいですよという取り扱いに統一されたということですね。











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所有権の登記がない土地の登記記録の表題部の所有者欄に氏名のみが記録されている場合の所有権の保存の登記の可否について〔平成 30 年 7 月 24 日付法務省民二第 279 号〕

2018年07月31日 14時08分31秒 | 先例・通達等
町田・相模原の司法書士・行政書士の宮下です。




所有権の登記がない土地の登記記録の表題部には、所有者の氏名又は名称及び住所等が記録され(不動産登記法(平成16年法律第123号)第27条第3号),その表題部所有者は,自己名義の所有権の保存の登記を申請することができるところ(同法第74条第1項第1号),当該登記を申請する場合には、登記名義人となる者の住所を証する市町村長、登記官その他の公務員が職務上作成した情報(以下「住所を証する情報」という。)を提供すべきものとされています(不動産登記令(平成16年政令第379号)第7条第1項第6号 別表28の項添付情報欄ニ)。

登記簿と土地台帳・家屋台帳の一元化作業により旧土地台帳から移記され、その登記記録の表題部の所有者欄に氏名のみが記録されている土地(地目:原野。以下「本件土地」という。)について、表題部所有者に不在者財産管理人が選任され、当該不在者財産管理人と河川工事の起業者(国)との間で売買契約が成立した場合において、当該起業者から当該表題部所有者を登記名義人とする所有権の保存の登記の嘱託情報(所有権の登記名義人となる者の住所の記載はない。)と所有権の移転の登記の嘱託情報とを、その登記の前後を明らかにして同時に提供するとともに、その代位原因を証する情報(同令第7条第1項第3号)の一部として、不在者財産管理人の選任の審判書(本件土地の表題部所有者の氏名と不在者の氏名とが同一であるものに限る。)及び当該不在者財産管理人の権限外行為許可の審判書(物件目録に本件土地が記載されているものに限る。)が提供されたときは、所有権の保存の登記の嘱託情報に所有権の登記名義人の住所を証する情報の提供がなくとも、便宜、当該嘱託に基づく登記をすることができると考えますが、いささか疑義がありますので照会します。

また、本嘱託に基づく所有権の保存の登記について、提供された審判書における不在者の最後の住所が明確になっていないときは、不動産登記法第59条第4号の規定にかかわらず、所有権の登記名義人の住所を登記することを要しないものと考えますが、併せて照会します。





【法務省民事局民事第二課長通知】

貴見のとおり。










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