WIND BENEATH MY WINGS

震災後、私たちの暮らしの「あるべき姿」を考え中。持続可能で幸せな暮らしを一緒に考えていきませんか?

「電車男」よ永遠に

2008-01-19 15:45:41 | 読書感想文
ご存知、2ちゃんねるが生んだ名作が今日放送ですね。
私は本しか読んでいないのですが、
ウーマンオブザイヤーを受賞された女性編集者の方が手がけた
オリジナルの書籍の出来に感嘆したものです。

文庫化されたということで、
更に長く読み継がれるものと思います。

内容(「BOOK」データベースより)
恋愛経験ゼロのオタク青年が、
電車内で酔っ払いに絡まれた美女を助けた。
やがて彼女からお礼の品が!お近づきになるにはどうしたら…。
困った彼はネットの掲示板に助言を求めた。
意外にも、まるで自分のことのように彼「電車男」を
応援する掲示板の住人たち。

彼らに勇気をもらい、電車男は立ち上がる!
日本中を熱狂させた奇跡の純愛物語。
電車男が自ら語る後日譚のオマケ付き。


電車男 (新潮文庫)
中野 独人
新潮社

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機関車トーマスの原点、ポプラ社「機関車トーマス」

2008-01-14 14:10:57 | 読書感想文
数ある、きかんしゃトーマス本の中でも、
ロングセラーにして、
字が小さいのに、不思議とこどもが好む本。

さすがポプラ社と思う良書です。
長く親子で楽しめます。


内容(「MARC」データベースより)
1943年、ウィルバート・オードリー牧師が
息子のためにつくった機関車のお話は、
世界中の子どもたちに愛される人気シリーズとなった。
機関車トーマスの原点である作品。
1973年刊の新装改訂。


(2) 機関車トーマス
ウィルバート・オードリー,レジナルド・ダルビー,桑原 三郎,清水 周裕
ポプラ社

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『センスオブワンダー』子供たちが感じるとる自然の神秘への賛歌。

2007-12-28 22:04:49 | 読書感想文
沈黙の春』の著者レイチェル・カーソンの遺作として、
彼女の友人たちによって出版された『センスオブワンダー』。


レイチェル・カーンソンは夏の数か月を
メーン州の海岸と森で過ごしたそうです。

その情景とそれら自然にふれた子供たちの反応を、
愛情をこめて綴っています。

レイチェルが最も伝えたかったのは、
すべての子どもが生まれながらに持っている
センス・オブ・ワンダー」、
つまり
「神秘さや不思議さに目を見はる感性」
を、
「いつまでも失わないでほしい」
という願いだったそうです。

そう、私たちは、
日々の暮らしの中で知らず知らず、
子供の頃のワクワクを
忘れてしまいがちです。

でも、この本を読んでいると、
「またワクワクを探しにいこう」
と思います。

写真も美しくて、
時代を超えて読み継がれる名著だと思います。


センス・オブ・ワンダー
レイチェル・L. カーソン,Rachel L. Carson,上遠 恵子
新潮社

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困ったちゃんに困っている人に捧げる「感じのいい人、悪い人」

2007-12-20 07:26:02 | 読書感想文
日本全国の「困ったちゃん」と
「困ったちゃんに困っている方」と
「困ったちゃんに困っている人をどう助けようかと困っている人」
に捧げる書?

出版社/著者からの内容紹介
得意気に博識ぶりを披露する。
つまらぬ沽券にこだわる。
何でも全てを知っているかのごとくに振る舞う。
自説をいい張って譲らない。
周辺的なことをほめる。
自分勝手に「親しい仲」を演出する。
不幸に遭った友人に、すぐに連絡して慰めようとする。
異性の前では別人かと思わせるほど猫をかぶる。
勝手に「親戚」にして自慢する。
自分の地位が第一で、決して部下をほめない。
「部下に適切に処置するように指示した」
と責任回避する。
ひまでもわざわざ部下に雑用を頼む。
試着ばかりで絶対に買わない。
声高に商品にケチをつけ、他の客の購買意欲を削ぐ。
ペットを人間より大切にする。
立食パーティーで
我さきに料理を目指す......。

気取って振る舞っていても、つい、いつもの癖が出て、
他人からは嫌がられてしまう。

あなたの周りにもそんな「裸の王様」がいるだろう。
ビジネスから恋愛まで、巷に溢れる"勘違いな人"の実例を挙げつつ、
好感を与える振る舞い方を示す。

「感じ」のいい人、悪い人 (PHP新書)
山崎 武也
PHP研究所

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「ローマ人の物語」歴代ローマ皇帝のキャラ。その他登場人物について

2007-11-29 22:12:27 | 読書感想文
3回目の「ローマ人の物語」。
いまは帝政ローマになってから、
9人目
(カエサルは創設した人だからカウントされないらしいです)
のヴィスパシアヌス(69年 - 79年)さん。
やっと内乱を終わり、国を立て直しているところで、
お忙しそうですね。

ここまでの歴代ローマ皇帝のキャラ。

ガイウス・ユリウス・カエサル 終身独裁官
→死してもなおそびえたつ天才?
 軍事・政治・文章・演説、ぜんぶが秀でていた人。
 まあ、この人については、語ると長くなるので。
 それにしてもカッコいいですよね~。
アウグストゥス(紀元前27年 - 紀元14年)…初代ローマ皇帝
→軍事はいまいちでも政治の天才。すごい努力家。病弱だけどまあまあ長生き。
ティベリウス(14年 - 37年)
→当時は嫌われていて、とうとう家出(ローマ出?)して、
別荘で遠隔政治をしていた。でも仕事はしっかりしていて、冷徹。
ティベリウス・スクールと言われるくらい、人材を育てた。
カリグラ(ガイウス)(37年 - 41年)
→ローマ人はこの人を早く忘れたかったみたいですね~。すごい浪費家。
クラウディウス(41年 - 54年)
→地味だけど着実にお仕事していたみたいです。
ネロ(54年 - 68年)
→やはり悪夢?
⑥ガルバ(68年 - 69年)
⑦オトー(69年)
⑧ヴィテリウス(69年)
この3人はあっという間に死んでしまいます。
お知り合いになる間もありませんでした。

帝政ローマの前ですが、

元老院体制を守るために粛清しまくった冷徹なスッラ。
怖いけど、首尾一貫したところがちょっとクール。

年をとる前のポンペイウス。

あとはやはり、以前にも書いた、
カルタゴのハンニバル
それを破ったスキピオ・アフリカヌス
このふたりの対決の部分「ハンニバル戦記」を読んだら、もう止まりませんよって。

何千年も経ってでも、
私ごときのプログのネタにされて、
怒っていなければいいのですが。

では今宵もローマ人さんとともに眠ります。
漢方のんで・・・。

おやすみなさい。
いい夢をみて下さい。

今宵もローマ人と眠ります~パクスロマーナ~

2007-11-16 00:13:35 | 読書感想文
今日は「ローマ人の物語」今宵はパクスロマーナです。
カエサルが遺言で後継者に指名していたのは、
無名でまだ18歳のオクタヴィアヌス。

塩野さん曰く
ローマの人々は、
「オクタヴィアヌスWHO?」
だったそうな。

軍事の才はなく、身体も弱いこの青年。
最初はなめられきっていたが、
カエサルが見込んだだけのことはあり、
政治の才には長けて着実に存在感を増し、
初代ローマ皇帝となる。
(カエサルは帝政への道を敷いて暗殺されちゃいました)

これまた塩野氏が、おそらく、カエサルの言葉の中で一番好きで
多用しておられる
「人間はほとんどの人が自分の見たい現実しかみない」
(若干言い回しが違うかも)
という人間の習性を知り、
自らは、見なければならない現実を見据えながら、
ある意味、みーんなをうまくだまして、
「見たいものをみせて」あげて、
だますことによって、
善政を行ったオクタヴィアヌス。

深いです。

「脳が冴える15の習慣」ビジネス・ブック・マラソン大賞のやっぱり。

2007-11-07 22:06:30 | 読書感想文
今日届いたメルマガ「ビジネス・ブック・マラソン」で
BBM大賞となったとのことです。

とってもナットクの大賞受賞でした。

あらためて紹介するまでもない、今年度を代表するビジネス・ブックのヒット作であると同時に、時代を超えて残るであろう、良書です。

ホントにお薦めですよん。

内容(「MARC」データベースより)
最近、なんとなく頭がぼんやりしている-。そんな「冴えない脳」を治すために必要なのは、生活の改善である。すぐに実行できて、有効性が高い15の習慣を提案。若々しい脳を取り戻すためのポイントを分かりやすく示す。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
築山 節1950年、愛知県生まれ。日本大学大学院医学研究科卒業。埼玉県立小児医療センター脳神経外科医長、財団法人河野臨床医学研究所附属第三北品川病院長を経て、同財団理事長。医学博士。脳神経外科専門医として数多くの診断治療に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


脳が冴える15の習慣―記憶・集中・思考力を高める (生活人新書)
築山 節
日本放送出版協会

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塩野七生氏とローマ人の幸せな関係。

2007-10-28 20:21:00 | 読書感想文
司馬遼太郎作品や「ローマ人の物語」のような歴史小説を
読む楽しみを知ると、
年長の男性、とりわけリーダー的立場の方とお話するときに、
話題に困らない気がする。
そして、そういう方はたいてい歴史や歴史上の人物について、
造詣が深く、より深いお話を聞く事で更に興味を持ち、
こちらの読書の幅が広がるという幸せが待っている。

特にローマ関連のお話は、国際的な仕事に就く方々が詳しい気がする。
まあ「ローマ史は一般教養」の人達と仕事するわけだから。

決して国際的な人間ではない私は、
「ローマは一日にしてならず」も「ルビコンを渡る」も、
意味は知っていたけれど、ちゃんとした由来は知らなかった。
「すべての道はローマに通ず」
にいたっては意味も理解していなかった。
だから「ローマ人の物語」を読んで永年の謎が解けてなんだかすっきりした。

さて、塩野七生氏は幸せな作家だと思う。
「ローマ人の物語」を読んでいると、塩野氏のローマ人への愛情が、
伝わってくる。
評価は海外からが先だったようだが、ロングセラーとなり、今回、
文化功労者となられた。

私を含めて、ローマ史なんててんで興味がなかったアジアの人達に、
その面白さ、奥の深さを伝えた功績は大きいと思う。
しかも英訳まで計画が進んでいるというのだから驚きだ。

大好きなローマ人について書くことをライフワークにして、
しかもその作品が評価された塩野氏も幸せだが、

アジアの島国の小説家にここまでほれ込まれた、古代ローマの人達も
幸せだと思う。

ローマ人の成した、インフラや統治システムに代表される
素晴しい功績の数々が、
カエサルのような英雄だけでなく市井の人々のことにまで言及されて、
愛情深く書かれているのだから。

ハリーポッター英国版初版はなんと500部。クリスティーズにて1万9700ポンドで落札。

2007-10-27 08:34:03 | 読書感想文
「ハリー・ポッターと賢者の石」の初版(普及版)が25日、クリスティーズの競売で1万9700ポンド(460万くらい)で落札されたとのこと。

イギリスで発売された普及版の第1版の発行数はなんと500部。
この時点では、無名の一作家の児童書であった。
多くの普通の児童書と同じく図書館が主要な購入先となったため、この500部の入手は困難らしい。

ちなみに、ウィキによると、最新刊(第7巻)は、
全世界で、アマゾンの事前予約だけでも220万冊あり、93ヶ国語に翻訳され、
シリーズ全7冊であれば、累計で、なんと4億冊以上が売れる見込みだそう。

「模倣犯」のスピンオフ作品「楽園」。この題名の意味は最後にわかる。

2007-09-24 10:05:47 | 読書感想文
「模倣犯」から9年後。「あの事件」の呪縛から逃れようとしている、フリーライター前畑滋子を描くスピンオフ作品。

いつもタイトルが秀逸な宮部作品だが、「模倣犯」と同じく「楽園」というタイトルの奥深い意味は最後にわかる。
ここで書くとネタばれになるが、その部分の宮部氏の文章は、呼んでいて鳥肌がたつほどの迫力だ。
こうした宮部節は作品の随所にいつもある。人間に対する鋭い洞察力、対象をその瞬間だけ遠くに突き放した結果得る残酷なほどの現実。
編集者は本の帯に書くキャッチコピーに困らないだろうなといつも思う。

宮部氏の作品の例にもれず、冒頭の数行を読んだだけで虜になってしまった。
とうとう深夜までかかって上下巻読了。

ストーリー展開と人物描写のうまさもさることながら、陰惨な事件の中でも作者の暖かな目線が読んでいてホッとする。

先日お話した、ひとり息子を亡くした53歳の女性が、愚直すぎるほどの人生の中で掴み取ったものを最後に昇華させる展開は本当に見事。
人間の持つ、はかりしれない可能性、強さやかしこさは、学歴ではなく、どう人生を生きてきたかで決まるのだと痛感する。

そして、下巻の最後にホロリとさせらる、本当に爽やかなエピソードが残されている。 これはこの作品に、奥行きを与えていると思う。

「模倣犯」を呼んだ人も、読んでいない人も、「楽園」は楽しめると思う。しかしこの本を読んだら「模倣犯」を読まずにはいられなくなることは確か。

お奨めです。

↓アマゾンのレビュー欄に「くま」で感想文を載せました。(この内容とだいたい同じ)


楽園 上 (1)
宮部 みゆき
文藝春秋

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ウェルチ-GEを最強企業に変えた伝説のCEO

2007-09-17 17:29:37 | 読書感想文
ふとした発言に、元ビジネスマンだったことが滲み出る福田さん。財源について語ったときに「選択と集中」という言葉を使ってたね。

「選択と集中」(Selection and Concentration)は、経営戦略用語(でいいのかな?詳しい人つっこんでね。)自社の得意とする事業分野を明確にして、そこに経営資源を集中的に投下する戦略のことらしい。

1980年代にGEのCEOであった、ジャック・ウェルチ氏の戦略として有名。
企業が行っている事業のうち、ナンバー1ないしナンバー2の事業に注力する一方で、弱小事業は他企業へ売却ないし廃止等のリストラを行うというもの。
GEはこの戦略に基づき、事業の再編成に伴う資源の再分配を行うことで、業績を飛躍的に向上させた。

我が国企業は、1980年代のバブル経済期はむしろ多角経営が是とされ、この経営手法が注目されるようになったのはバブル崩壊後の1990年代半ば過ぎ。

企業は人、物、金、情報の4つの資源を事業に投入する。この資源には限りがあるので、効率的に使わなければならない。
企業が拡大してその後ブレークスルーできるかどうかは、この選択と集中がポイントだ。しかし、いま我々メディアがおかれた状況はその「選択」じたいが難しい。

話をウェルチ氏に戻すが、彼に関する本は膨大。
その中で私が読んだのは、唯一これだけなので紹介しておきます。
選択と集中とは少しはなれてしまうけど、ブックレビュー社のレビューを書いた、ミネベア 顧問 竹中 東聖氏のコメントは非常に鋭いと思う。




以下、アマゾンより
ブックレビュー社
巨大企業の中で全社員が,学習し実践する文化はいかに創られたか。ウェルチの情熱と経営哲学
ジャック・ウェルチ――日本のマスコミにもたびたび紹介され,近年シックスシグマ(品質運動)はつとに有名だが,20年の長きにわたり巨大企業GEを情熱的に指導してきた,いまや米国を代表する経営者であり,カリスマとして,創業者エジソンとならんで名前をとどめることになろう。著者のボブ・スレーターも本書で同人を対象にとりあげて3冊目の著作になるので,周辺はもちろん,本人にも信頼をおかれての丁寧な取材ぶりで,GE内部の動きもビビッドに伝わってくる。今年の暮れまでには第一線を退くといわれているウェルチの情熱と経営哲学の集大成を語るにふさわしい内容だ。

時期によって変わってきているが,彼のキーワード(フレーズ)をいくつか本書からひろってみると,以下のものが例としてあげられるが,これらが"アヤ"をなして社の内外に織り込まれていくのが良くわかる。

▽「リーダーになれ,管理はするな」……社員側からすると「ボスの要素をつまみだせ」
▽「ディレイヤリング」……組織の階層の削減,境界のないコラボレーション
▽「大企業の体力と小企業の魂」……小さな会社のように身軽に動く
▽「学習する文化」……最高のアイデアをみつけて実行すること,毎日学習するにはどうするか考える
▽「ストレッチ」……些細な数字より夢に興奮したい
▽「シックスシグマ」……単に品質向上ではなく,顧客との距離を縮める
▽「ナンバーワン,ナンバーツー」……市場を支配できる企業の構築。

企業のリーダーに求められる資質は洋の東西を問わずそんなに変わらないはずだ。要は,自分の方針をどこまで徹底できるか,全社員がそれを理解させるかにかかっていると思われるが,ウェルチの能力は,20年前も優良企業だったGEをあえてリストラを行うところから始めた,変化に対する「柔軟な力」であり,CEOの仕事は「人」であると言い切って,教育投資を巨額に行い,コミュニケーションを執拗にとり続けたところにあるようだ。

巻末の索引に,「誠実さ」等の普通名詞が引用されているのも珍しいが,これもアナリストが「文化」を評価する会社に仕立て上げ,社内に語ると同時に株主に発信を怠らない(Letter to Share Owners)彼の姿勢が表われている。翻って,わが国企業の「営業報告書」はその内容の無味乾燥さはどうしようもない。ウェルチに習って改善する余地は十分にあろう。 (ミネベア 顧問 竹中 東聖)

ウェルチ―GEを最強企業に変えた伝説のCEO
ロバート スレーター,Robert Slater,宮本 喜一
日経BP社

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「鷲の驕り」先端技術を牛耳る米国の特殊な特許法を題材に。

2007-09-12 20:52:29 | 読書感想文
「龍の契り」(香港返還)といい「ディールメーカー」(企業買収&著作権)「GMO」(遺伝子組み換え&麻薬問題)といい、この作者の本はよく調べられていて面白い。
本来ならば、面白い順(上記の順)でご紹介するところだが、今日たまたま、外出中に文庫本をみつけて読んだので。

内容(「BOOK」データベースより)
「発明家クレイソンを調査してほしい」在米のコンピュータ・セキュリティの専門家笹生勁史に、通産省から極秘依頼があった。クレイソンは日本企業に訴訟を起こし、巨万の富を得ているという。問題は、米国の「特許法」の特異性にあった。先端技術の特許を牛耳る米国に、日本、そして正体不明の産業スパイ、マフィア、ハッカーが暗躍、手に汗握る国際サスペンス巨編。

鷲の驕り (ノン・ポシェット)
服部 真澄
祥伝社

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「みんな集まれ!ハリーポッター7 大辞典」ハリポタをこよなく愛する人へ

2007-09-03 17:23:46 | 読書感想文
この本はネタばれ本ではなく、まだハリーポッター7を読んでいない人がより楽しむ為の本。
ネット上では結末が公開されているが、翻訳を待ち続けている方、これから英語版を読んでみようという方は多いと思う。
そんな方が、これまでの長かった道のりをふりかえりながら、本編を心待ちにするための本。
著者のコメントには私も同感だ。

ちなみに、MUGGLENET.comは残念ながら日本語版のないサイト。
翻訳ソフトで、読むことはできる。
サイトに行けばとにかく日の丸の旗があるから、それをクリックするべし。
「半分血の王子」などという、大爆笑の直訳に出会えて、これもまた楽しいよ。

(以下、アマゾンより)
著者からのコメント
この本を読む意味は何なのか? それはハリー・ポッターの最
新情報を追うことだ。我々は、熱狂的なファンがどんな展開を夢想していたか、
J.K.ローリングが記者に何を語ってきたかを知っている。マグルネットはハリポ
タの百科事典であり、最高のエキスパートなのだ。
ハリー・ポッターは次の世代にも読み継がれていくだろうが、我々はラッキーに
も、「僕たちは当時、その熱狂の中にいたんだよ」という事ができる数少ない
ファンだ。我々は本の発売日の狂気じみた熱気や、ハリー・ポッターを讃えるあ
ふれんばかりの群衆をはっきり記憶している。

魔法使いの少年の物語が、数百万の子供たちをテレビから引き離したのを覚えて
いる。スネイプの忠誠心や、果たしてハリーは生き延びるのかについての議論に
無限の時間を費やした事を覚えている。そして、まだ答えが与えられていない疑
問といっしょに、この偉大な冒険譚が最後の第7巻でどのように終わるかについ
て議論した事も、いつまでも覚えているだろう。

ほとんどのファンが第7巻を今すぐにでも読みたいと渇望している。我々にはそ
の渇望が痛いほどわかる。我々は今までも、それぞれの巻を辛抱強く待ち続けて
きた。そして、この物語の終わりはすぐそこに迫っている。多くの期待と
憶測の入り混じった今のこの時間の大切さは、どんなに強調しても足りないだろ
う。我々は将来、この期間を大切な思い出にしながら生きていくのだから。何か
を期待することは、その何かよりもすばらしい、とよく言われる。もちろん、こ
の本が第7巻よりもすばらしいなんて言う気は更々ない。我々の望みは、こ
の本があなたの第7巻に対する欲求を刺激し、ハリーの最後の冒険を待つ間の
慰めになる事である。

エマーソン・スパーツ
マグルネット創始者

カバーの折り返し
MUGGLENET.comについて
月に2千万件ヒットのある世界最大のハリー・ポッター・サイト。エマーソン・
スパーツが1999年に弱冠12歳でこのサイトを立ち上げる。最初は細々とサイトの
運営を続けていたが、今では世界中のあらゆる年代層のハリポタファン120名が
スタッフとしてサポートしている。その活動は、J.K.ローリングや映画スターへ
のインタビュー、イベント開催、記事の執筆など、ハリー・ポッターに関して
想像しうるあらゆる範囲をカバーする。J.K.ローリングが言うところの「無敵の
マグルネット」は、「労働に対する愛の産物」だと、エマーソンは言う。

みんな集まれ!ハリー・ポッター7前夜祭
MUGGLENET.com,神谷 久美,増間 智昭,岩下 慶一,森 マサフミ
出版文化社

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マグルネットは情報量・質ともに凄いサイトだ。
これが、12歳の少年が立ち上げたとはとても信じられない。
マグルネットもまたひとつの、マス・コラボレーションの成功例かな、と思った。

「スマッジがいるから」

2007-09-03 09:47:00 | 読書感想文
岩本綾さんのHP「夢紡ぐ綾」に紹介されていた、彼女が訳した本。
犬好きの息子と読もうと思って早速注文。

著書によると、綾自身が、絵本によって、言語の習得の素地がつくられたとのこと。そして、絵本による素地があったことで言語獲得が順調に進み、国語が得意になる。そしてその国語力をベースとして英語が得意になり、翻訳家への道に繋がった。
それだけに彼女の「絵本」への思いは強く、深い。

「言語の獲得」への挑戦をする息子を持つ私には、彼女の体験は凄く参考になる。

息子も今、急速に言葉を獲得しつつある。
無理なく、季節感、さまざまな感触、感情を大切にしながら、「言葉」の持つ楽しさを知ってほしいと思う。
焦る必要はない。
彼のペースでゆっくりと確実に。綾さんのように、積み上げていけば良い。

この絵本は、綾さんのHPによると、カナダでは有名で、賞をたくさん獲っているとのことだ。


内容(「BOOK」データベースより)
シンディには、行くところがありません。“ホーム”にかえるしかないのです。スマッジに会いたい…でも、会えない。ひろわれた子犬のスマッジが、いつしか人の心を癒してくれていたのです。BEST CANADIAN CHILDREN’S BOOK受賞。

内容(「MARC」データベースより)
シンディは子犬を拾いましたが、彼女のいるホームでは飼えません。彼女は働いているホスピスに連れて行きました…。拾われた子犬スマッジが人のこころを癒す、感動の絵本!

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
グレゴリー,ナン
ブリティッシュ・コロンビア大学で演劇学を学ぶ。1984年、プロのストーリーテラーとして、学校や図書館、病院、劇場などでの文化的な催しに参加し、活躍している。カナダ、アメリカ、日本やニュージーランドなど、活動の場がひろい

ライトバーン,ロン
『シャチのくる日』(文化出版局)のさし絵によって、1992年、カナダ総督文学賞児童書部門(イラスト)受賞。その他のさし絵で、数々の賞を受賞している。また、色鉛筆で描かれた独特の絵が注目され、北アメリカで、公共団体や個人のコレクションとなっている

岩本 綾
1974年、鹿児島市に生まれる。1998年、ダウン症者として初めて鹿児島女子大学(現・志学館大学)英語英文学科卒業。同年5月ニュージーランドのオークランドで開かれた「第3回アジア・太平洋ダウン症会議」に参加。パネリストとして英語でスピーチをした。1999年、小児科医松田幸久著『魔法のドロップ』を英訳し、『MAGIC CANDY DROP』を出版(石風社)。2001年1月、母、甦子との共著に『夢紡ぐ綾―母と娘のデュエット』(かもがわ出版)がある。現在、JDSN(日本ダウン症ネットワーク)理事。両親が出版した『走り来たれよ、吾娘よ』(かもがわ出版)をテキストに使用している大学や学会、その他全国各地でダウン症に対する理解を求めて講演・交流活動を続けている。現在母校の志学館大学でフランス語・英会話を聴講生として学ぶ。鹿児島県在住。
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


スマッジがいるから
ナン グレゴリー,Nan Gregory,Ron Lightburn,岩元 綾,ロン ライトバーン
あかね書房

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「夢紡ぐ綾」

2007-09-02 18:28:10 | 読書感想文
先日ご紹介した「決してあきらめない、あきらめさせない」の中に登場する、岩本綾さんがお母様と一緒に書かれた本。

綾さんは、本当に努力家で、ダウン症という障害云々より、ひとりの人間として凄いと思う。
コツコツと、おそるべき粘りで、英語、高校受験、大学受験、パソコン、英会話をモノにしていく姿は、爽快で、人間の持つ可能性の大きさを感じさせてくれる。

余談だが、先日、母が、弟に何とかメールを習得させられないか、と提案してくれた。弟はハンデキャップを持ち、喋ることは出来ないが、筆談ならばできる。知的な障害はあるが、行動力と社交性があり、人とコミュニケーションをとるのが好きだ。
そんな彼のコミュニケーションの幅を広げたいと、ちょうど私も同じことを考えていたので、その話で盛り上がり、母と私なりに色々と調べているところだった。

弟と同世代の綾さんの話を聞くと、こういうこともワクワクして取り組める。

ましてや、ちょっと言葉が遅れている長男のことなど、悲観することなど何もない。
モチロン現実を見据え、専門的訓練をしていくのは必要だし、遅れているものは遅れているのが現実だ。
しかし、それは「出来ない」のでは決してない。
人より時間はかかるかもしれないが、本人と周囲の努力で、これから出来るようになることが、たくさんあるのだと思う。
まだ5才の彼の可能性は、大きく広がっているのだ。

そんなことを思わせてくれた本だ。

内容(「BOOK」データベースより)
「ゆっくりと“普通の子ども”として育てていこう」ダウン症の娘と寄り添う母の歳月。

内容(「MARC」データベースより)
ダウン症という障害を抱えながら、大学を卒業した女性とその母が綴る。パリへの旅行、アジア太平洋ダウン症会議での英語のスピーチ、障害の受容、テレビ出演、童話の英訳などの活動が描かれる。
(アマゾンより)

綾さんは「夢紡ぐ綾」というHPを自分でつくり運営されている。


夢紡ぐ綾―母と娘のデュエット
岩元 綾,岩元 甦子
かもがわ出版

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Photo by ひまわりの小部屋