丸顔おばさんのブログ

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改憲草案~天皇について

2022-04-06 23:30:55 | 憲法改正
この続きで、自民党の平成24年改憲草案の1条から、ちょっと内容を書いてみたい。

前回書いた、前文は、
天皇の権威を強化して、国民主権を後退 
・歴史・文化・伝統 、家族のあり方などの道徳的なことが明記されていて、
 人それぞれ考え方、価値感が違うものを憲法に書くと、特定の価値感を押し付け、ちがう価値観を排除することにつながる=人権侵害につながる おそれがあること。
道徳や価値観を憲法に規定して、これを使ってファシズムをやるのが、歴史的に支配者の常套手段であること。
「国防義務」を抽象化しながら義務化 
平和的生存権を削除 
経済成長を憲法前文に入れていて、これでは国家を成長させるために国民がいるのだという、国家ありきの視点になってしまい、 我が国は金儲けを国是とすることになる。

こんな前文になっていることを書いた。
このあと、第一条と続く。

自民党憲法改正草案
第 一 章  天 皇 
( 天 皇 ) 
第 一 条 
天 皇 は 、 日 本 国 の 元 首 で あ り 、 日 本 国 及 び 日 本 国 民 統 合 の 象 徴 で あ っ て 、 そ の 地 位 は 、 主 権 の 存 す る 日 本 国 民 の 総 意 に 基 づ く 。 
( 皇 位 の 継 承 ) 
第 二 条 
皇 位 は 、 世 襲 の も の で あ っ て 、 国 会 の 議 決 し た 皇 室 典 範 の 定 め る と こ ろ に よ り 、 こ れ を 継 承 す る 。 
( 国 旗 及 び 国 歌 ) 
第 三 条 
国 旗 は 日 章 旗 と し 、 国 歌 は 君 が 代 と す る 。 
日 本 国 民 は 、 国 旗 及 び 国 歌 を 尊 重 し な け れ ば な ら な い 。 
( 元 号 ) 
第 四 条 
元 号 は 、 法 律 の 定 め る と こ ろ に よ り 、 皇 位 の 継 承 が あ っ た と き に 制 定 す る 。
( 天 皇 の 権 能 ) 
第 五 条 
天 皇 は 、 こ の 憲 法 に 定 め る 国 事 に 関 す る 行 為 を 行 い 、 国 政 に 関 す る 権 能 を 有 し な い 。
 ( 天 皇 の 国 事 行 為 等 )
 第 六 条 
天 皇 は 、 国 民 の た め に 、 国 会 の 指 名 に 基 づ い て 内 閣 総 理 大 臣 を 任 命 し 、 内 閣 の 指 名 に 基 づ い て 最 高 裁 判 所 の 長 で あ る 裁 判 官 を 任 命 す る 。 
(2~3略)
4 天 皇 の 国 事 に 関 す る 全 て の 行 為 に は 、 内 閣 の 進 言 を 必 要 と し 、 内 閣 が そ の 責 任 を 負 う 。 た だ し 、 衆 議 院 の 解 散 に つ い て は 、 内 閣 総 理 大 臣 の 進 言 に よ る 。 
5 第 一 項 及 び 第 二 項 に 掲 げ る も の の ほ か 、 天 皇 は 、 国 又 は 地 方 自 治 体 そ の 他 の 公 共 団 体 が 主 催 す る 式 典 へ の 出 席 そ の 他 の 公 的 な 行 為 を 行 う 。

またまたおばさんの教科書、
『赤ペンチェック 自民党憲法改正草案』伊藤真 著 p30~33
を参考に、問題点を箇条書きに要約してみた。青、おばさんつぶやき。

まずはなんといっても、「天 皇 は 、 日 本 国 の 元 首 で あ り」というところだな。「元首」とは、なんなのか?
それによって、日本社会はどう変わるのか?
1、自民党の改正理由には
「我が国において、天皇が元首であることは紛れもない事実ですが、」とある。
憲法学説ではむしろそれと異なる考えが多数派だ。
立論の出発点にまず問題がある。
「元首の要件でとくに重要なものは、外国に対して国家を代表する権能(条約締結とか大使・行使の信任状を発受する権能)であるが、天皇は外交関係では~形式的・儀礼的行為しか憲法上は認められていない。したがって、伝統的な概念によれば、日本国の元首は内閣または内閣総理大臣ということになる(多数説)。」(芦部信喜『憲法』岩波書店)

あー、勝手に事実にしちゃったのか。
「元首」の概念からすると、今現在の憲法下においては、天皇は元首ではない、という意見が多数派だそうだ。
で、天皇を元首と憲法に書くとどうなるか?

2、「元首」であると明記することは、天皇の権能(権利を主張し行使できる能力)を実質化・拡大させるおそれがあり、ひいては天皇主権を強化し、国民主権を弱まるおそれがある。

んー。やっぱり天皇の権力強化になっていきそうだね。
すると、前文と同じだね。
前文も「天 皇 を 戴 (い た だ )く」って入れちゃってる ことで、
天皇の権威を強化して、国民主権を後退させている 。
「元首」と明記することでもそうなる。
こうしたいんだよね、自民党としては。

「自民党内の議論では、元首として規定することの賛成論が大多数でした。反対論とし ては、世俗の地位である「元首」をあえて規定することにより、かえって天皇の地位を 軽んずることになるといった意見がありました。反対論にも採るべきものがありました が、多数の意見を採用して、天皇を元首と規定することとしました。」
とあることから、天皇の神格化をねらう動きがあることには十分注意が必要。

んー。天皇を神格化したいんだね。やはり、昔に戻したいんだね。
それは同時に、国民主権が弱まることを意味する。
そして前文には国防義務も、書かれているわけだからね。
平和的生存権も削除しているし。こりゃあぶないね。

ちなみに今の憲法は、こうなっている↓
現行憲法
第 一 章 天 皇
第 一 条 
天 皇 は 、 日 本 国 の 象 徴 で あ り 日 本 国 民 統 合 の 象 徴 で あ つ て 、 こ の 地 位 は 、 主 権 の 存 す る 日 本 国 民 の 総 意 に 基 く 。 
第 二 条 
皇 位 は 、 世 襲 の も の で あ つ て 、 国 会 の 議 決 し た 皇 室 典 範 の 定 め る と こ ろ に よ り 、 こ れ を 継 承 す る 。 
第 三 条 
天 皇 の 国 事 に 関 す る す べ て の 行 為 に は 、 内 閣 の 助 言 と 承 認 を 必 要 と し 、 内 閣 が 、 そ の 責 任 を 負 ふ 。 
第 四 条 
天 皇 は 、 こ の 憲 法 の 定 め る 国 事 に 関 す る 行 為 の み を 行 ひ 、 国 政 に 関 す る 権 能 を 有 し な い

「象徴」「こ の 地 位 は 、 主 権 の 存 す る 日 本 国 民 の 総 意 に 基 く 」
このようにはっきり書いてくれている。
個人的には、自民党改正草案を見てからこちらを見ると、ほっとします。
問題の続き↓
4、三条の1、2は、日の丸・君が代の尊重義務を国民に課するもの。
「第 三 条
国 旗 は 日 章 旗 と し 、 国 歌 は 君 が 代 と す る 。
2 日 本 国 民 は 、 国 旗 及 び 国 歌 を 尊 重 し な け れ ば な ら な い 。」

これも現行には書かれていないことだ。これを憲法に書くと・・・

問題①
これを通じて国家に対する尊重と忠誠を求める動きにつながるおそれがある。
個人よりも国家が尊重されるべきだとなったときに、国防義務や徴兵制の法制化に根拠を与えるとともに、国家の元首である天皇に対しても、天皇尊重擁護義務すら引き出されうる
ひいては不敬罪のような刑罰をもって、天皇や国旗・国歌への尊重・忠誠を法律上強制されかねないと言える。

憲法に国旗・国歌を明記すると、「不敬罪」の法律をつくって強制されるおそれがあるってことか。おそろしいね。
とくに国旗や国歌に反対していなくても、うっかり法を犯してしまって、罰せられるなんてこともあるかもな。
これが、徴兵の法制化の根拠にもなりうるのか。。。
完全に、昔に逆戻りだな。

問題②
立憲主義の立場からは、国民の義務を憲法に明記することには抑制的でなければならない。

憲法とは、権力が暴走しないために権力者に守らせるためのものだから、国民の義務よりも権力者の暴走に歯止めをかける内容でなければ立憲主義の近代の憲法とはいえないわけだ。
なのに、こんなふうに「 日 本 国 民 は 、 国 旗 及 び 国 歌 を 尊 重 し な け れ ば な ら な い 。」と書いてしまうとは・・・。

本当に、立憲主義を無視なんだね。
そしてこれを党の草案として発表できちゃうという。。。

(本より引用)
「何度でも繰り返しますが、国民が国家に注文をつけるのが憲法です。とすると、国民に向かって「憲法に従え」と言うこの草案は、もはや近代憲法ではないのですね。」

そして、
問題③
この義務が、思想・良心の自由を侵害する。
人権を保障することとは、少数派の自由を守ることにある。
日の丸・君が代についてはいろいろな歴史観を持つ人がいる。
たとえ少数であっても、その方々の人格的アイデンティティを尊重しそこに干渉しないことこそ、憲法が思想・良心の自由を保障する真の意義。
問題④
国旗・国家を変更した例は少なくない。不変のものとして憲法で固定する必要はないだろう。

だから、前文に道徳や家族、歴史観を明記することが、多様な価値観を認めないことに繋がり人権軽視になってしまうのと同じなわけだな。国旗・国歌を明記することも。いろんな考えの方がいらっしゃる以上。

憲法に関して議論をするならば、目指すところは、“多様な考え、価値感の人も社会から排除されず、権力によって弾圧されず、尊重される憲法”だ。
でないと、自分自身が弾圧の対象になることもありえるわけだ。

全然自由な考えが言えない社会になっちゃう。おばさんなんて一番に逮捕だよ、こんなの。

よく、右翼と左翼が、天皇制や国旗国歌に賛成か、反対かと議論するけれど、それと同じように憲法も議論しちゃうと、それは的外れであるわけだ。
少なくとも近代の、ちゃんと人権が保障された憲法の話ではなくなる。

意見はどちらでもよろしい。
問題は、どんな意見の人も弾圧されないような憲法にしなければってことだ。

そしてこんな改憲草案を発表している時点で、我が国の与党には、こういう認識がないということだ。これが問題であり、今の日本の危機だと思う。

9条の話も同じだと思うんだな。
自分自身が戦いの最前線に行くことを想定して話をしている人はとても少ない。
でもこの草案を見ると、そういう憲法になっている。
いろんな条文を合わせて、徴兵制を可能とする解釈が可能だ。
今のところ、前文、そして3条もつなげようと思えばつなげられそうだし、9条ももちろんだし、
第 九 条 の 三 
国 は 、 主 権 と 独 立 を 守 る た め 、 国 民 と 協 力 し て 、 領 土 、 領 海 及 び 領 空 を 保 全 し 、 そ の 資 源 を 確 保 し な け れ ば な ら な い 。

「なければならない」ってずいぶん強い表現のように思うんだけど。
こういうふうに憲法に書いちゃったら、国を守るために国民は戦わなければならないってなるんじゃないでしょうか?

おばさんの問いに、憲法の専門家が答えてくれてました↓

『「憲法改正」の真実』樋口陽一・小林節 著 p96より引用
徴兵制を義務付ける論理だって簡単に導き出せる。自民党は憲法改正草案で、国を守ることについて何と書いているか。
(上記、9条の三)
国家は国民と「協力して」とあるでしょう。すると、協力と言いつつ、これは簡単に義務に置き換えられるわけ。国民の防衛協力の延長線上に、じゃあ、兵隊が足りないよ、お前らなんで協力しないんだ、と。過去の政府見解は知らんが、現政権はこれを理不尽な苦役だとは解釈しないよ、などと言えてしまう余地がある

未来に誰が権力の座についても歯止めがかけられる内容でなければならないわけだ。
今の政治家の言う、未来の保障のない調子のいい言葉を真に受けているようでは全然ダメなわけだ。

それから、今現在憲法審査会で話合われている緊急事態条項も徴兵、あやしいよ。
戦争やテロは緊急事態に入れるだろうし、これを発動すれば、国民は協力義務が課せられる。

(本より引用)
「改正草案では緊急事態下の協力義務が国民に課せられてしまうことを、問題にしなければなりません。
防衛省が有事の際に民間船を借り上げる場合に、船員を予備自衛官として活動させる計画が進められていると報道されています。現行法のもとでも実質的には強制に近い運用になるのでは、という危惧が出されていますが、改正草案では義務化されるのです。」
これが義務化。。。徴兵ではないか。 
(中略)
兵隊が足りないから徴兵しなければ、緊急事態なんだから協力義務だと言ってくる可能性は否定できないだろう。

ほかにも徴兵の解釈に使われそうな条文は、まだある。
それなのに、自分自身が徴兵される前提が抜けた議論をみなさんしている。

今、緊急事態条項を憲法審査会で話合っているということは、これを憲法に入れることから発議してくる可能性が高そうだ。
すると、最高法規の97条の人権があると、整合性が取れないから、
「なによりも人権が一番大事で尊重されなければならない」という部分の削除もいっしょに発議してくるのではないか?

そして9条も変えなければ、と、いろんなところを変えていくうちに、
自分や家族が徴兵される可能性が、だんだん高まっていくと思うのだけど。
自民党の目指していることが、この改憲草案だとすると。

問題のつづき↓
5、現在、法律にある「元号法」と同じ内容。
あえて憲法の条項に格上げした趣旨は、元号と密接に関連する天皇制を強化する意図があると推察でき、国民主権の後退につながる。
天皇制の支持や元号を用いるかどうかは、個々人の心の問題である、憲法で一律に定めるべき問題ではない。
「第 四 条
元 号 は 、 法 律 の 定 め る と こ ろ に よ り 、 皇 位 の 継 承 が あ っ た と き に 制 定 す る 。」ってとこだね。
そうか。
法律にすでにあるものを、憲法に格上げしてるのも、天皇制の強化をねらっていると推察。

6、「進言」という文言は本来、目上の者に対して意見を述べること。
この言葉を使うことによって、上下関係を意識させることは、天皇の権能を強化し、国民主権を後退させることにつながるだろう。

だいたい全体が、天皇その他の権力を強化し、国民主権、人権を後退。
そして、国民の義務を強化という内容だ。

一般に、天皇の権能を強化することが問題なのは、それを政治的に悪用されると、国家権力の中枢部分を都合のいいように動かせるため。

あの時代がなつかしくてたまらない人たちが作っているからな。後述する。

7、現行憲法は「国事に関する行為のみを行ひ」とあるが、「のみ」が削除されている。
天皇の権能を限定する考えが弱まり、天皇の権能強化、国民主権の後退を招くおそれがある。

これも、天皇の権限を広げたい。

8、草案の6条5項で、天皇の公的行為を新たに規定している。

「5 第 一 項 及 び 第 二 項 に 掲 げ る も の の ほ か 、 天 皇 は 、 国 又 は 地 方 自 治 体 そ の 他 の 公 共 団 体 が 主 催 す る 式 典 へ の 出 席 そ の 他 の 公 的 な 行 為 を 行 う 。
この太字の部分が新しいところか。

現行憲法には明記されていないが、解釈として認める説が多数説
「公的行為」の名の下に天皇の権能が拡大されないよう、国事行為に準じて内閣のコントロールを求めてきた。

今は、そうだよね。天皇は、内閣のコントロールがあるけれど、

草案は明文化し、公的行為に内閣の「進言」を必要としていない。

えぇ!
太字の部分に関しては、そうか。
その前の部分は、コントロールがありそうだけど。
「( 天 皇 の 権 能 ) 
第 五 条 
天 皇 は 、 こ の 憲 法 に 定 め る 国 事 に 関 す る 行 為 を 行 い 、 国 政 に 関 す る 権 能 を 有 し な い 。
 ( 天 皇 の 国 事 行 為 等 )
 第 六 条 
天 皇 は 、 国 民 の た め に 、 国 会 の 指 名 に 基 づ い て 内 閣 総 理 大 臣 を 任 命 し 、 内 閣 の 指 名 に 基 づ い て 最 高 裁 判 所 の 長 で あ る 裁 判 官 を 任 命 す る 。 
(2~3略)」

草案は全体を通じて天皇の地位を強めるトーンで一貫している。
これでは公的行為が無限定で行われる恐れもあり、運用次第で天皇の政治利用につながる危険がある。
「式 典 へ の 出 席 そ の 他 の 公 的 な 行 為 を 行 う 」
って部分は、たしかに、ここは、内閣の「進言」が書いてないみたいだな。
だめじゃないか。。。

以下、憲法の先生方の嘆きです↓
『「憲法改正」の真実』樋口陽一・小林節 著 p29より引用
樋口:
あれは、憲法とは呼べない。
小林:
そうなのです。今回の自民党の改正草案は、我々のような憲法学者に言わせれば、憲法とも呼べない代物です。
(中略)
 鍵は、やはり、世襲議員たちです。自民党の法務族、とりわけ改憲マニアとも言うべき議員の中には世襲議員が多いのです。
(中略)
憲法というのは、他の分野と違って、利権が絡まないので、票にも金にもなりません。したがって、憲法調査会に所属する議員たちは、地盤の強さだけで勝てる世襲議員が多くなってしまうという傾向がありました。
 それに追い打ちをかけたのが、先ほどから話に出ている2009年の衆議院選挙の大敗です。(民主党に政権交代したとき)
残念ながら中山議員のような実力派の議員が落選し、自民党の憲法調査会には、二世どころか、三世、四世といった世襲議員と不勉強なくせに憲法改正に固執する改憲マニアだけが残ってしまった

昔はまだ少しはマシだったんだね。。。

 これが何を意味するかと言えば、現在、自民党内で憲法について集中的に考えている議員のほとんどが、戦前の日本のエスタブリッシュメント層、保守支配層の子孫とその取り巻きであるという事実です。
樋口:
戦前のエスタブリッシュメントの子孫といえば、安倍首相などは、まさにその典型ということになりますね。
小林:
そうです。彼の母方の祖父、岸信介なんて、大日本帝国のもとで戦争したときの最高責任者の一人です。武官の最高責任者が東條英機ならば、文官の最高責任者は岸信介じゃないですか。
 商工大臣や軍需次官までやった岸信介は、A級戦犯容疑で囚われながら結果的には無罪放免で、総理大臣にまで上りつめました。岸としては、国をたて直すために自分が生き延びなければならないのだとみずからを納得させたのでしょう。
 しかしながら、敵国に屈することで自分を守ったという心理的な屈折がなかったはずはありません。その屈折が、「推しつけられた」憲法を廃棄するという執念に繋がっているのではないか。自主憲法制定国民会議の会長を務めるなど早くから改憲の旗振り役だったのは、その屈折から来ているのではないかと推測できるのです。

そういうことだよね。
威張っているけれど、本当は、とっても卑屈であったりする。
(押しつけ憲法はウソであることが判明している。)
ところで、彼らのご主人様である、CSISのHPを見ていたら、おもしろいものを発見した。
日本の本当の総理大臣であられるジャパンハンドラーのマイケルグリーン(バーグ?)さんがレポートを発表していて、あべちゃんにつっこみをいれていた。

The Ukraine Crisis and Asia  より機械翻訳を転載。
赤、こちらで追記。青、おばさんつぶやき。

ウクライナ危機とアジア 
2022年3月1日 
(省略)

ウクライナの戦争に乗じて、中国が台湾に侵攻するのではないかと言われていた。

日本は、近隣諸国への武力行使は世界的な同盟関係の強化と経済的な懲罰的な対抗措置につながることを北京に示すため、厳しい制裁措置に踏み切った
安倍晋三首相が北京に対抗する「ロシアカード」を持つためにプーチンとの良好な関係を維持しようとしたクリミア併合時の日本の対応とは実に対照的である。

日本はロシアに制裁措置をしてよかったと言っている。
あべちゃんがロシアと仲良くしようとしていたのとは対照的で、よろしい、今の政権は。ってことか。

日本がロシアに制裁措置をとったのは、中国に「武力行使するとこうなるんやで」と示すことになったからよかった、とグリーンバーグ氏は言っている。

あべちゃんは、プーチンと手を組んで、中国に対抗しようとしてたけどな、って。

つまり、あべちゃんはあかんかったと言ってるみたい。

ロシアと経済協力やって食い逃げされるのでは?といわれていたのが2016年。
そして、2020年にロシアに憲法改正されて一方的に北方領土交渉は終止符を打たれた。
おばさん、思うけど、あべちゃんは、いつも甘いと思うの。
おぼっちゃんすぎると思うの。

あら、やだ。おばさん、ジャパンハンドラーと意見が一致しちゃった。。。

習近平とプーチンはオリンピック前の首脳会談で共同声明を発表し、その考えを打ち消した。

あべちゃんのロシアへのすり寄りは裏切られ、ロシアと中国はがっちり手を組んでいるやろ!とグリーンバーグ氏。

オーストラリアとシンガポールも世界的に見て非常に厳しい状況にあるが、他のASEAN諸国は迷走し、韓国は選挙戦に気を取られている。
今のところ、主要な民主主義国の世界的な連携と破壊的な制裁の発動が、北京に正しいメッセージを送ったということであろう。

まぁ、民主主義国はどこの国もだいたいロシアに制裁をしたから、
北京はこれ以上は調子にのらんやろと思う、とグリーンバーグ氏。
なるほど。これは、あべちゃん、やっちゃったねw
名指しで怒られちゃったねw

もしプーチンが失敗するか、侵略のために受け入れがたいほどの高い代償を払うことになれば、アジアでの外交は容易になるだろう。

もしプーチンが戦争に負けたり滅びたりしたら、アジアはわりとカンタンやでと。

しかし、もしプーチンがその痛みに耐えてウクライナを服従させれば、北朝鮮は増長し、中国で巻き起こった民主主義の統一世界に直面する危険性についての議論も消極的になりかねない。(以下省略)

でも、プーチンが勝っちゃったら、大変や。
北朝鮮はロシア側だし、中国も民主主義にならんやろうと。
こいつらが手を組んで台頭してくるんやでと。

そうか。
CSISがあべちゃんの過去の過ちを今あげつらっている。
そして、ロシアだけでなく、北朝鮮も出てきた。
それは、国際情勢を語る必要性から言ってるのか?
それとも、北朝鮮と関係に深いあべちゃんにクギを刺しているのか?


ジャパンハンドラーこそ、あべちゃんたちの飼い主だから、正体は、当然よく知ってるわけだし。
そして、あべちゃんがやろうとしてることにも、あいつら気づいてるって、先生方が言ってるよ。↓

『「憲法改正」の真実』樋口陽一・小林節 著 p210 より引用
樋口:
だから、欧米の教養ある人々は、「戦後レジームからの脱却」という自民党のスローガンを聞くと、ナチスとシュミットを思い出すのです。これは危ない、アベという首相は、第二次世界大戦後の世界秩序から離脱したいのか、と思うのですよ。

あ、ほんとだ↓
一つ目は、よく使われている「戦後レジームの脱却」。これは、ちょっと待って。「レジーム」とは、言ってみれば「体制」です。「戦後の体制を脱却」する、自分の国のレジーム・チェンジを求める。民主主義国のリーダーが、自国のレジーム・チェンジを推し進めるとは、一体どういう意味なのかと、誰もが不思議に思うのです。
話を聞いていると、それは「占領時代にGHQが作った戦後のレジームを変えたい」ということであるらしい。それで、憲法を改正する、あるいは教育のやり方を変える。また、外交についても、アメリカの下というか、従属するのではなく、より独自の立場に立つ。そのように言うわけですが、占領時代に作られた体制は、日本の国民の多くに受け入れられて、日本のものになっているのです。

いったいなにをたくらんでいるんだ?と。

「シュミット」というのは、ナチスによるワイマール憲法の破壊を正当化した法学者だそうだ。この人の主張が、「第一次大戦後の戦後の世界秩序に対して挑戦すべし」という内容だったんだって。
「戦後レジームからの脱却」と聞くと、欧米の知識人はこれを連想しちゃうんだって。
その疑いはね、きっと正しいと思うの。
高市さんをお支えしているという八咫烏が?
ナチスのイデオロギーの開祖と八咫烏がつながってる?

繋がりがやっぱりあるから、あべちゃんはわかってて言ってる可能性もある。
あべちゃん、本当はあいつらに対しても、屈折した思いがあるわけだから。

小林:
なるほど。
樋口:
欧米のメディアは、安倍政権の初期の段階から、あれは保守政権ではないと見抜いて、革新ナショナリスト勢力だと書いていました。日本の新聞は、いまだに保守政権として分類しているようだけども、とんでもない。戦後の体制を離脱する、あるいは壊したいと言っているのだから、今の自民党は革命政党ですよ。

はっきり言っちゃうと、あぶないやつらだと私も思っていた。
似非保守なんてもんじゃなく、革命政党だと先生は言ってしまったね。
安倍派はとくにそうなんだろう。
自民党にもいろいろな人がいると思いたいけれど、
ほぼみんなあの改憲に賛成しているならば、そういうことだろうな。

戦後体制を壊して良くするんならいいけど、北朝鮮にされるのは困るわけだ。

だからあいつらも、日本を米国とともに派兵させたり、戦争させたりしたいから、
9条は変えさせたいと思うけど、
あべちゃんのやろうとしていることを支持しているとは思えないんだよね。
あべちゃんもたぶん屈折した思いで、あいつらが滅びることを願っているよね。
で、改憲という革命を起こして、日本を北朝鮮にして、安倍天皇ねらってる?
(ロシアにすり寄った理由は、このへんにもあるのかもな)

だから、あべちゃんはそのうち、あいつらにおしおきされるのではないか?
あるいは、そのうち逮捕されるかな?とグリーンバーグ氏のレポート見て思った。
逮捕の理由には事欠かないだろうからなw

だから私は最終的に、アベちゃんのしたい改憲にはならないのではないか?と予想しているんだ。

こんなふうに、あべちゃんはDSだけど、けっしてあいつらと一枚岩ではないわけだ。