映画「タイタニック」を見直した。キャメロン監督はこの映画に当時の身分差別を盛り込んだ作品にした。
1912年4月10日、遠洋定期船タイタニック号が、イギリスのサウサンプトンから出発し北大西洋を横断してニューヨークに向かう処女航海に出た。巨大な船は、2,300人の乗客を乗せていた。
ほとんどの旅行者が上流階級でローズはこの中の一人、ジャック・ドーソンは貧しい人と共に下層階のデッキで旅をしていた。
二日後に、乗組員は海域に氷山があるという無線通信の警告を受信したが、ほとんど注意を払わなかった。やがて、真夜中近く見張り番が波のない洋上の正面に巨大な氷山を発見し側面に亀裂が入った。
衝突から25分以内に、人びとは救命ボートに殺到した。午前2時までに船首は完全に沈み船尾は水面上に垂直にあがった。
イギリスの階級社会について気になるセリフが頻繁に出てくる。「ボートにのれる人は半分だけで、貧乏人は乗れない。」
タイタニック号が沈没し1,600 人以上の命を失った。
犠牲者の 80 %は男性であった。
一等室の乗客の 60 %以上は救助された。
二等室の乗客は 36%にすぎなかった。
三等室の乗客は24%だけが救助された。
タイタニック号の船上で身分階級は生死を分けた。
恋愛とサスペンスの映画だと見ていたが、英国の身分制度がしっかりと批判的に描かれていることを発見できた。
それにしてもデカプリオとウィンスレットは悲劇を浄化するいい味をだしている。
ウィンスレットは「愛を読むひとThe Reader」で円熟した演技を見せ、デカプリオは「華麗なるギャツビー」でフィッツジェラルド文学の体現者となる。