昨日はブログをお休みしました。それどころではない緊急かつ重大な問題が発覚したのです。
家人が、納税の為ワタシの通帳から引き出すのに「印鑑」が無いと言い出しました。ワタシはだいぶ前から世捨て人状態(笑)で、銀行や通帳に全く近寄らず、家人にキャッシュカードすら渡しているのです。印鑑(はんこ)はいつもの引き出しに入れ放しのはずが、どこを探しても見つからないと言われ、昨日それらしい場所と、この仕事場をひっくり返して家探ししたのですが、残念ながら見つかりませんでした。
代わりに出てきたハンコは、安い三文判、シャチハタ、普通の角印など10個ありましたが、肝心の印は出てきませんでした。まぁ仕方ない、一度銀行に行って改印すれば事足りるので、諦めました。必死に探して騒ぐだけバカバカしいと思ったのです。ワタシは銀行通帳を使うことも無いので長い事印鑑など触ることも無かったはずです。考えられるのは昨年末、自身の「終活」として銀行口座やわずかな株式などを清算して一か所に集めたので、その時にどこかにしまったのかもしれません。
さて、そんな中ワタシの生活は、もはや最優先が「ハンコ=篆刻」となってしまっております。今日の予定も、このブログが終われば、ヤフオクで落札になった印(石印材)を梱包し、郵便局に持ち込みます。同時に出品用の石を5,6本撮影し、時間が取れればヤフオクに出品(掲載)します。これを始めたのが先月からで、ひと月なんと8万円も売れたそうなのです。これも終活として手持ちの数千個の印を処分することにしておりますが、当面はそれなりに価値があって千円以上で引き取ってもらえそうなものを選んでおります。
だからといって、貴重で高価な田黄石や著名な篆刻家さんの名刻印はおいそれと手放すことは出来ません。↓細工が素晴らしいでしょう?
こちらは印材の最高峰 田黄石で1個数万円するものも珍しくありません
こちらはやはり銘石の一つ「鶏血石」でなんと「藍川」先生(元全日本篆刻連盟会長 故人 )の側款があります。
一方で鶏血石のようで、本物かどうか判別できない(朱色を塗り込んだか?)石もあって、まがい物をヤフオクに出品するわけにはいきません。↓
出品する印材を選ぶのも一苦労なのです。
そうして日々ヤフオクに振り回される日々が1か月となりました。
更に、頼まれている篆刻印もあと5.6本あります。今日も午後には3人目の方の分を彫り始めようと思っています。
先日大口注文先(7本)の分が終わって、「印が届いたので代金を送金します」というご連絡がありました。1本あたり1500円~3500円という破格に安い篆刻印であります。以前ブログで書いたように、ワタシが自分で彫る→篆刻家を目指すという流れになったのは、ある先生に依頼した「姓名印」に3万円もとられた、というショッキングなきっかけがあったからであります。
ワタシは今のところアマチュアの篆刻家を自認しているので、実費にわずかな手間賃を乗せてお金を頂くようにしております。
ヤフオクで印を売るのも、篆刻印を受注するのもほんのわずかなお金にしかなりません。
それなのに、いつのまにか、一日中「印」から離れられない生活になりつつあります。これって職業としての「篆刻家」へ近づいているのでしょうか?
蝉の印は素晴らしい彫りですね!
藍川先生の自然系の鶏血は珍しいのではないでしょうか
最後の鶏血は写真だけでは判断できませんが、怪しく見えるのは間違いないですねw
鶏血風印材と出しても、まあまあ売れてるのが実情
蝉の印や藍川先生のはさすがに手放すのが惜しくて、出品リストからは外しております。
鶏血石は人気があるのですが、ピンキリで怪しげなものも多いのでこれも簡単に出品できませんね。手持ちには50本ほどあるのですが。