ここひと月ほどは、世界でもっともコロナの新規感染者数が多いのが日本だそうです。
理由には、他のコロナ先進国がオミクロン感染が一巡して、多くの国民が免疫を取得したからだ、とか多くの国が、正確な全数把握を放棄しカウントが減ったからだ、などが挙げられています。
欧米では、もはやマスクもせず、日常生活をやっていいという方針を取る一方、相変わらず中国では、Noコロナ政策で、感染者が発見されるとすぐさまそのエリアを封鎖し、規模が大きくなるとロックダウンを強行いたします。どちらがいいのかは分かりませんが、後者には大きなコストがかかるのは間違いありません。それでも、ロックダウンによって、短期間に感染が終息するのは理論的にも現実でも明らかであります。何万人感染しようが、次に誰にもうつさなければ今のオミクロン株ならば10日で消えて無くなるはずであります。経済的な立ち直りや病院の医療体制維持などには、こうした人権無視の徹底した対策が最も有効でありましょう。
毎日20万人以上の新規感染者が出ています。数百人が毎日亡くなっているのです。7波はピークを越したかのような印象があっても高止まりであります。
また、各種給付金が食い物にされ多額の不正受給がいまだに発覚していますが、その欠陥だらけの制度設計をし運用した役所や団体にはなんのおとがめも無いのですね。
そこで、最近は①2類を5類に変更する ②全数報告を止めるといった点が議論されてきました。全数報告を義務付けするから公表される感染者数が多くなるのだ、とかコロナを特別扱いするから報告に手間がかかる、一般の病院で診療出来ない、といった意見が政府筋や医療関係者から出ています。
2類は、感染対策が厳格で行動制限を行い細かな報告を速やかにしなければなりません。また、費用は公費全額負担になります。5類はインフルエンザ程度なので、届け出も不要一般病院で受診治療が受けられる一方、自己負担になります。
もし手間がかかるのが問題ならば、報告する仕組みを簡素化しカルテなどで代用すれば済みます。コロナは今まで想定したことが無い新種の感染症なので、今までの枠にとらわれず、現実に対応できる新たな6類を設けるべきだと思うのです。そのために、役人も議員も、高い歳費を貰ってるのではありませんか。
5類に「手間がかかって医療機関の負担が大きい」という、医療者側の理由で移行させるのは他に邪な意図があるのです。一つは政府が負担する医療費を払いたくない→個々の患者に負担させる、という魂胆であります。もう一つは生命保険会社がコロナなどの感染症にかかった場合に支給する特約の一時金(大体30万円)の支払いが膨大になっているということです。加入者もこれを逆手にとってPCR検査で陽性になればまとまったお金を貰えるので、心のどこかで感染してもいい(どうせ軽症ですむ)という心理が働きます。これが5類ならば、支給せずに済むのです。
国民の生命や健康、生活を考えて優先すべき事柄を拙速に決められては、結局割を食うのが国民になりかねません。
ウイズコロナで、自己責任だという風潮が強まっているのも事実、社会経済を混乱させ低迷させる位なら、コロナに感染しても仕方ないという考え方にも一理はあります。ワタシは、近隣や友人で、罹るべくして感染した人が多くいるのも見聞きしています。(大体は飲み会ですが)
現実には特効薬はありません。PCR検査はキャパシティーが小さくて検査できる人は限られています。実際には発表されている数倍もの感染者がいる、とも言われています。先日4回目のワクチン接種予約を申し込みに行ったら、クリニックの先生に「ファイザーが入ってこないので予約は難しい」と言われました。集団接種会場にいくのが良いとアドバイスされました。発熱外来も増やさず、コロナ病床もすぐに満杯、救急車は発動しても受け入れする病院が見つからずに、自宅へ舞い戻るということが常態化しています。
政府も自治体も手を拱いて、なんら有効な対策を出そうとしていません。マスコミも「統一教会」事案ばかり。
つまり、この日本は、世界一マスクをしているのに、世界一感染者が増え、コロナに立ち向かう対策・体制は崩壊したままで、カネにまつわる議論ばかりやっているように見えるのです。
利権ピックをする余裕などなかったはずなのに・・・。