植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

柿食へば腹が鳴るなり(法)禅寺丸

2021年10月19日 | 植物
 バカみたいに暑くなったり、一か月先の寒さが交互に来ても、やはり秋です。昨日は久々の秋晴れで、草取り出来ましたが、今朝はもう北から降りつける冷たい雨です。千春さんの歌ではないけれど「それでも秋は秋♪~」です。

 秋と言えば、ワタシの大好きな柿の季節でもあります。朝日・夕日に照らされて輝く柿の赤、紅葉して少し残っている葉っぱの赤、日本の原風景の一つです。ウチで育てている柿は不完全甘柿「禅寺丸」と、幻の鳥取の甘柿「花御所柿」です。盆栽に下「ロウヤガキ」はいつの間にか枯れてしまいました。先代からの母屋の柿は邪魔なので伐り倒しました。渋柿でしたからね。

 禅寺丸は、今年は生り年にあたり、数十個の実がつきました。夏までにかなりの数が自然落果しましたが、それでも50個ほどの柿がなり、だんだん色づいてきました。毎日一、二個取っては食べたりご近所に差し上げます。半分は渋柿であります。

 不完全甘柿というのは、他家受粉したものは赤茶色のゴマが入り種が出来て甘くなるのですが、未受粉でもそのまま大きくなり、いつまでたっても白いままで渋いのです。勿論、完全に熟せば食べられます。しかしそうなる前に虫やカラスが突ついてしまいますね。店頭に出る「太秋柿」「富有柿」などは、一度収穫してからアルコールなどを使って渋抜きをして店頭に出します。日持ちがするのでこの手の柿が多いのです。

 昔から「柿が赤くなると医者が青くなる」などと言いますな。秋の季節は、食欲の秋、さまざまな食べ物がおいしくなり、人間にとっては健康を取り戻すので、病気が減ると言うことになります。一方、柿というのは栄養の宝庫なので、医者いらずの食べ物とも言われます。

 第一には糖質がたっぷりなので、昔は田舎で腹を空かせたワタシら貧乏人やら子供が十分なカロリーを補給出来ました。
 有名なのは、高血圧に効くというカリウムがたくさん含まれていることです。数十年前、メタボでお腹のつき出た亡父は高血圧症で、柿の葉っぱやら剥いた皮を口に入れていました。カリウムはナトリウム(塩分)を体外に排出するので、高血圧の予防に効果があります。
 
 更にペクチン、βカロテンをはじめ、リコピンなどのカロテノイド、ビタミンCなどのビタミンやミネラル成分を多く含みます。二日酔いに柿を食べると言うのも昔からよく使われました。これはビタミンCとかタンニンの効能だそうです。ビタミンCは柿1個で一日の必要量を満たすほど豊富なんです。

 さて、今年待望の花御所柿に実がついております。一度も食べたことはありませんでしたが、日本で一番おいしい甘柿と聞いて、これはやるしかないと植えたのが3年前でした。鳥取県の郡家町という町でしか品質の高い柿が育たないのだそうです。ネットで取り寄せると1個500円位するようです。金さえ払えば食べられるのに、自分で植えるというのがワタシならではであります。

 一番なりは2週間ほど前、予想していたより大玉で、まだ薄黄色であったのです。待ちきれず試食しましたが、とても甘いけれども渋い、早すぎたのです。しまった、と調べてみると、柿の中では特に晩生種で、早くても11月中旬が収穫だったのです。完全に真っ赤になるまで我慢し、時には追熟しないと「渋み」が残るようです。とはいえ、10日後には2番成りが赤くなって、触ると柔らかくなっておりました。これは、ほっとけません。
 そして頂くと、これはとびぬけて「アマーい」!。干し柿の中で柔らかさを残した大きめのもの、あの甘さと食感でありました。やや渋みもありましたが「でもそんなの関係ねぇ」(笑)。
生の柿なのに干し柿並みの甘さととろりとした舌ざわり、というのがこの品種の優れたところでしょうか。
最期は拙作であります。(;^_^A



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