もう2月になりましたか。早いものです。
今年に入ってから書道と篆刻にかける時間が減っていたのは、何かと忙しかったのと、園芸に回帰しようと思ったせいでもあります。果樹を管理し、遅まきながら枯れこんだ枝を落としたり、冬でも蔓延る雑草を除くだけでもなかなかの手間がかかります。ぶどう棚の修復と剪定作業にはかなりの日時を費やしました。
柑橘のメインである「せとか」が苦みや酸味が薄れてきて甘さに変わってきています。柑橘の大トロとか王様とか呼ばれております。瑞々しい果肉でひときわ甘いこのセトカは、5年目にしてようやく木になったまま食べられる甘さに達しています。調べてみると、この時期日照によって赤く色づいた皮が白っぽく退色します。これは、生産農家さんが出荷できなくなるので黒い袋をかぶせるそうです。(多分味は変わりません)。退色が始まるのは「そろそろ」収穫が近いというサインでもあります。
もともと香りが高くひときわ美しいオレンジ色の皮は手で剥ける柔らかさと薄さであります。これに、ヒヨドリとメジロが集中的に荒らしに来ているのです。昨年11月頃から徐々にネットを被せるものの、間隙をついて突かれたものは総数10個を越えました。穴が開いたセトカをみつけメジロがネット内に居るのを発見した度に、ネットを増やし重ね、隙間をふさぐという作業を続け、なんとか今のところ侵入が防げているようです。
しかし、まだちょっと早い。セトカの収穫はおよそ2月頃、追熟するより、樹上で甘くなる品種なのです。まだ美味しくなるはずなのでなんとかあと2週間ほど収穫しないで我慢しようというわけです。
デコポンと「はるか」は比較的皮が固く厚いので、ネットを半分程度しかかけておりません。去年はデコポンはちょうど今頃収穫しました。その時は、木成りのまま完熟となっていたのか、追熟せずに十分甘く美味しかったのですが、今年は寒さのせいか少し遅いようです。もう一日あと二日と、収穫を躊躇っておりましたが、今朝全部収穫しました。すべて鳥害は無く、40個ありました。これを子供たちなどに配ります。あとは2,3週間寝かせておけばちょうど食べごろになるでしょう。
さて、昨日は久しぶりに「ぼかし肥料」を仕込みました。有機肥料の王様で、ワタシの畑・果樹園には欠かせないものであります。肥料としてのバランスが良く、即効性・緩効性を併せ持ち、植物の吸収効率が高い有機栽培に不可欠の肥料です。基本的にはそこらにある有機材(たい肥、腐葉土、油粕など)に発酵促進剤を混ぜ込んで10日ほどかき混ぜるだけの単純な工程です。
これまでは、コーヒー滓と米ぬかという「タダ」で入手できる材料を主原料としていましたが、それが叶わなくなったのです。コーヒー滓は敷地内にある「セブンイレブン」のコーヒー自販機の機種が変わり「キリマンジャロ」が飲めるようになったのですが、搾った後が液状になってぼかし肥料として使えなくなったのです。
また、いつも袋代だけで買えていた米袋一杯50円の米ぬかはJAの都合で、精米機から自由に持ち帰ることが出来るようになったのです。すると、いついっても空という状況となりました。精米に来た農家さんが一緒に持ち帰るか、さもなくばぬか漬けや養豚業者などの「事業者」が全部持ち去るようになったかでしょうか。
やむなく、高い金を出して買うたい肥・牛糞・腐葉土・油粕で作業をすることになりました。コストは2倍以上になりますが、まぁ仕方ないか。どうせ道楽なので高い安いを言っても仕方がありません。
ぼかし肥料は、水分量が決め手なので、ちゃんと仕込みが出来ていれば翌日からほんわかと温かくなり、2・3日後には手を入れられない程の高温(60℃位)になります。これからちょっと様子を見て来るとしましょう。
この1年間で、新たに加わった仕事や作業が「篆刻・蕎麦打ち・自治会」の三つです。それが、明らかに書道と園芸の時間を削り、自分の時間や精神的余裕を奪っております。老化が進むに従って更にそれらの両立が難しくなっていくのだろうと思います。早く自治会の任期が終わればいいのに、が目下の悩みであります。
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