サッカーU23アジア大会で、予選リーグ2連敗で敗退が決まりました。
出場国はオリンピック出場権をかけて戦っておりますが、日本は開催国なので、結果に関わらずオリンピックに出られます。有望な若い選手たちの多くが海外で活躍するので、ほとんどが国内のJリーグの選手たち。それにしてもお粗末な結果で国内外を問わず、森保監督の進退も含め厳しい論評が目立ちます。開催国で無ければオリンピックには落選という実力なのです。
森保監督が就任した当初は、連戦連勝で高く評価をされましたが、昨年に入ってからは格下の相手はともかく、南米や中東勢には6勝6敗の五分となりました。特に最近の試合はひどい結果が続いています。
海外組を呼んで戦っても、強豪国とは戦うことがほとんどなく、メキシコ・ブラジル・アルゼンチンなどの中南米の強国やヨーロッパとの試合は組まれておりません。これでは、日本代表の実力評価は出来ませんし、代表としての国際経験を積むことも難しいので、戦術面を含めてだんだん弱くなっているとしか言えないのです。
今や、大迫・堂安・安部・中島・久保・富安など欧州チームで活躍する選手がたくさんいてタレントぞろいと言える半面、国内組との力量・経験値の格差が激しくなり、国内で活躍しても代表ではてんでダメという選手が散見されます。森保監督は、海外組の招集が困難な中で、やりくりしているのは気の毒とは言えます。またフル代表との兼務ですから本人としても負担が大きいでしょう。しかし、使い物にならないDF佐々木、とっくに選手寿命は終わっているGK川島、ボール扱いが下手でパスが収まらないFW武蔵・永井などを無駄に使って失敗しています。先月韓国に決勝で敗れたE-1などはその典型で、観ている方が「勝つ気が無い」と印象を受けるような試合でした。
監督が変わった方がいいのか、それはもっといい人材が確保できるかにかかります。ただ、試合の戦い方失点の仕方、ミス、得点パターンなどをもっと子細に分析するべきでしょう。例えば、カウンター、日本の失点はカウンターでやられることが多いことと、カウンターを仕掛けて得点できないという程度の簡単な問題は専門家がちゃんと対策すべきだと思います。フリーキッカーの不在、ロングスローが出来ない、スローイングで簡単に相手ぼーるにしてしまう、フリーで前線でボールを持っても後ろに戻す、キーパーやディフェンスの軽率な失敗、いうような素人でも分かるような弱点がどうして改善されないのでしょうか。
今春の高校サッカー、静岡学園が高校選手権を制しました。早いパス回しとドリブルで相手に奪われないテクニックが傑出していました。かつてヒールパスを多用して驚かせた野洲高校もテクニックを磨いていました。ドリブルでつっかけて相手のマークを交わし、ファウルを誘うということも非常に重要な戦術です。
技術的には、足の裏を使ってボールをコントロールするとか、ヒールで後ろにパスをするとか、あのラモス瑠偉さんのような相手の予想を交わすテクニックをもっと会得し駆使すべきでしょう。体力・体格で劣る日本人は、細かな技術を磨き、一瞬でターンを出来るようなスピードと切れがないと太刀打ちできません。
監督に責任を負わせるのは簡単で、むしろ無責任に思えます。海外から招集する選手の確保とチームとしての戦術練習、いまだ未招集の若手選手の起用、戦術戦力・試合結果分析のプロ集団組成などを総合して整備しないと勝てる強い国にはなりえません。サッカー協会やそれを指導する文科省はお金と頭の使い方を間違えないようにしてほしいものです。
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