最近の若者は保守的になったという。
保守的になるくらいならまだましな方で、「虚無主義」に陥っているようだ。
経済成長は無理とあきらめて、その上年寄りが多すぎて何を言っても自分たちの声が届かないから、もう民主主義にも匙を投げる。
人生を突き詰めたうえでの「虚無主義」でないところが歯がゆい。
私の若いころはどんどん経済成長していたから、「頑張ればなんとかなる」という楽観論がベースにあった。
その上で、「人生とは何ぞや」という疑問を解くために宗教書はよく読んだ。
親鸞の「歎異抄」などは虚無主義の最たるものではなかろうか?
「煩悩具足の凡夫・火宅無常の世界は、万のこと皆もってそらごと・たわごと・真実あることなきに」と突き飛ばしておいて、
「ただ念仏のみぞまことにおわします」と救いの手を差し伸べるのだ。
岸田首相は突然、「異次元の少子化対策」などと言い始めたが、どうあがいてもこの国の少子化は止まらないだろう。
私にしてみたらこの問題について「虚無主義」になってしまう。
根本的な対策は「非正規雇用の正規化による所得の底上げ」になるのだが、やる気はなさそうだ。
5年程度のスパンで考えれば、「外国人との共生を目指す移民政策」になる。
これも本腰を入れてやる気はなさそうだ。
せいぜい出来るのは特定技能の外国人と技能実習生を受け入れることか。
それでもやらないよりはマシだろう。
若者の「虚無主義」もそうだが、年寄りがこの国に「絶望感」を持ち始めることが怖い。
そちらの方がずっと深刻な気がする。