プリゴジンの反乱は奇妙な点が多すぎる。
この反乱をアメリカもウクライナも事前に知っていた可能性が強い。
ということはプリゴジンとウクライナは裏で通じていたのかもしれない。
アメリカのCIAがこのシナリオを描いたという説は、あながち否定できない。
数か月前からプリゴジンとロシア軍部とは対立していた。
ロシア軍部は武器弾薬を与えずに、ワグネルの自滅を待っていた。
兵糧攻めに耐え切れずにプリゴジンが打って出たのだが、ロシア内部(特に軍部)から頼みの援軍は来なかったという図式か。
プーチンもロシア軍部を支持したので万事休すだ。
ベラルーシ―のルカシェンコ大統領がプリゴジンを説得した言葉が何とも切迫感がある。
「途中で虫けらのようにつぶされるぞ」
中国では安禄山の乱に似ているとこの話題で盛り上がっているらしい。
唐の時代中期、玄宗皇帝は楊貴妃に溺れ安逸をむさぼる一方、僻地の防衛は西域の民族(突厥)の安禄山にまかせた。
力をつけた安禄山がついに反乱を起こし、一時は長安を占拠したのだ。
玄宗皇帝は長安を逃げ出す事態に至ったが、皇太子が粛宗として即位、ウイグルの支援を得て何とか持ちこたえた。
反乱が成功すれば、安禄山は次期王朝を開いたのだろうが、失敗すれば末路は悲惨だ。
「虫けらのようにつぶされる」
ウクライナにNATO諸国からF15などの戦闘機が秋口までに提供される。
そうすれば制空権を得たウクライナは圧倒的に有利になるだろう。
ただ心配な点はプーチンが核を使用しないまでも、ザポーリージャ原発に何らかの仕掛けをすることだ。
そうさせないためには、癪に障る話だが「プーチンの威信を傷つけないような仕組み」が必要になるかもしれない。
それは徹底的にロシアを痛めつける前に和平交渉を始めるということだろう。