耄碌という字をよく見るとなかなかに味がある。
耄(もう)の意味は、平均寿命が50歳のころの80歳、90歳の意味。老と毛で意味を表すとはユーモアがある。
碌(ろく)の意味は、ぼけるとかおいぼれるを意味する。石偏が何とも意味深。
頭も体も言うことをきかなくなってくるから、その現実を受け入れて楽しんだほうが良いのだろう。
セントポーリア(フェアリーファウンティン)
1年中室内で育てている。大した手入れをしていないのだが花を開き始めた。
高濱虚子の「老いの春」が面白い。すべて思い当たる。
世の中に 四五歩遅れて 老いの春
書き留めて 即ち忘れ 老いの春
忘るるが 故に健康 老いの春
我が家の愛犬も来年2月には16歳になる。
我が家に来た頃。
ひとり燈(ともしび)のもとに文をひろげて、見ぬ世の人を友とするぞ、こよなうなぐさむわざなる。
徒然草 吉田兼好
吉田兼好(1283~1350)徒然草は50歳前後で書いたと言われている。
なんとなく老荘趣味の傾向があるが、その中にも楽しみを見出しているような気がする。
もちろん今のような冬の入り口に、このような想いはぴったりくる。