行雲流水の如くに

アメリカは「民主的な法の秩序」を取り戻すことが出来るか?

アメリカ大統領選は未だ決着がついていない。

だがバイデン優勢の状況は変わらないだろう。

4年前トランプの出現で世界はびっくりしたのだが、それで世界は少しでも良くなったのだろうか?

トランプがどうあがこうが「アメリカ帝国の衰退」は止まらなかった。さらに悪くなっている。

 

ロシアや中国は専制的な形で「法の秩序」を守っている。

自由を望む国民の不満はたまっているだろうが、命の危険を冒して反抗するところまではいくまい。

 

一方「民主的な法の秩序」が売り物であった西欧陣営の中からも自壊作用が起こり今や風前の灯火。

トランプ大統領は、民主主義の原点である「選挙」そのものを否定するような発言を繰り返している。

アメリカ社会を分断し、さらに「民主的な価値観」を共有する同盟国をも軽んじている。

あと4年間もトランプの顔を拝むのは勘弁してもらいたい、というのが正直な気持ちだ。

 

トランプは中国たたきに没頭しているように見えるが、本音はどこにあるかよくわからない。

だいたい今回の大統領選挙戦の主要なグッズは殆どが中国製だという。

バイデンよりトランプの方からの発注が多いので「トランプ勝利」を予測している中国の製造業者もいる。

何とも皮肉な話だ。

 

日本でも安倍・菅政権は、我が国が戦後一貫して守ってきた「民主的法の秩序」をじわじわと破壊しつつある。

特に今回の「日本学術会議」への人事介入は危ない。

人を顔つきで判断してはいけないが、菅首相の顔や目は「特高警察」の顔や目とダブル。

だいたい公文書の破棄、改ざん、ねつ造を実質的に指示していたのは、菅官房長官と杉田官房副長官だろう。

気が付いたら香港並みの言論統制が進んでしまっては手遅れだ。

今の段階で食い止めておく必要がある。

 

もしバイデンが勝利すれば、アメリカの民主主義もまだ大丈夫だった、と言えるだろう。

少なくとも「民主的な法の秩序」は守られるからだ。


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