さまざまなドラマを呼んだパリの熱い戦いも終了した。
真夜中の競技は睡眠不足を招いたがそれもまた良しか。
今回のオリンピックで目だったのは、選手たちの感情の表現が豊かになったことだろうか。
特に槍投げで金メダルをとった北口榛花選手の「天真爛漫」さだ。
しかしその裏には苦悩と努力があったのだろうが、そんな影を微塵も見せない。
「新しいスタイルの日本人」を見る思いだ。
一方、スポーツが動とすれば将棋は静の格闘技だ。
将棋のNHK杯はかかさず見ているが、11日(日)小山玲央(31歳)四段が谷川浩司(62歳)永世名人に勝った。
小山にしてみたら将棋の神様と対戦したような思いであったろう。
小山はプロを目指したが夢破れ、大学に進学し大手のIT企業に就職した。
その間もいろいろな競技会には参加しプロ相手にまずまずの成績を残していた。
27歳の時、会社を辞め無職になった。そして再度プロの道を目指したのである。
そして昨年7月めでたくプロになることが出来た。
当初は苦戦したようだが、今は堂々の戦いだ。
北口は北海道旭川の出身、うちのかみさんは決勝戦は何が何でも実況を見ると息巻いていたが睡魔には勝てなかった。
まあ、金メダルをとれたから良しとしていたようだ。
小山は岩手県出身、東北出身の棋士は小山を含めて8人だ。
小山がもう一勝でプロになれるという相手が宮城県出身の中川大輔8段。
なんとも不思議なめぐりあわせだ。
その中川から「東北の星になれ」と激励されたという。