安倍首相はコロナウイールスの感染拡大に伴う緊急事態宣言を31日まで延長する。
予想されていたことではあるが、解除のための基準は示さず、覚悟のほどが見えない。
場合によっては再々延長もあり得るだろう。
「お上の言うことを聞いていれば間違いない」と考える人たちが多ければ、このグダグダ感は何時までも続くだろう。
結局、国民一人一人が自分なりの考えをもって政府を突き上げなければならない。
日本維新の会はあまり好きな政党ではないが、吉村知事の発言は極めてまっとうである。
「感染症の拡大を防ぎながら経済活動も守っていく、両立させるのが政治家の責任。(解除の)出口戦略を示したら、批判される可能性もあります。出口戦略を示して徐々に解除した、それで感染が増えたら、”お前のせいやないの”と。でもやっぱりそれは誰かがやらないといけなくて。それは政治家の仕事であって、感染専門者の仕事じゃない。そこがちょっと足りないと思います」
現状をどのように判断するかは、客観的なデーターに基づかなければならない。
しかし安倍政権も専門家会議も、そのスタート台になるべきPCR検査をさぼってきたために、未だに国内にどれくらいの感染者がいるのか把握できていない。
いずれにしてもPCR検査をきっちり行って、感染者を隔離することが基本中の基本だ。
現状をグラフなどで見える化することは大事だ。
次のグラフは北海道のものだ。
このグラフのポイントは、
①現在患者数がどれくらいいるか、そして軽症・中等症と重症の割合はどうなっているか
②患者数の増加傾向はどうなっているか
このグラフを見ると、患者数の増加傾向が横ばいから下向きになって来ているので、一息つける状態と推測できる。
感染者数が増えていてもあまり慌てる必要はない。問題は患者数(それも重症者)である。(重症17人)
このグラフでは出てこないが、軽症の患者を収容するホテルなどの施設は十分確保されているかも大事。
コロナを専門に取り扱う病院が指定されているか、もしくは同一病院でも一般の患者と明確に振り分けられているか、同様に大事だ。
様子を見ながらだが、コロナと経済両にらみの体制を構築しなければ、日本経済は昭和恐慌以来の破滅的なダメージを受けるだろう。
日本経済の立て直しは、コロナと共生できたとしても、アベノミクスの失敗を改善しなければ、本格的に立ち上がってこない。
焼け野原にたたずむ前に、弥縫に弥縫を重ねたツケを深く反省して「真面目に立ち返る」必要があるだろう。