受験業界では、基本的に日本史Bと世界史Bという科目が採用されている。
これは、日本史Aや世界史Aが主に高専などで最低限の教養を身に着けるために作られたためであるが、
その分簡単に、しかしながら歴史の重要点が分かりやすくまとめられていて、
B履修者の私が読むとより歴史への理解が深まると感じる。
私が受験生の時は、A科目は教科ですらないという印象を教師から与えられていた。
日本史Aにいたっては、教科書を配られもしなかった。
そして、最終的に大学が決まるまで、センター試験の問題を見ることすらなかった。
しかし、大学生になって、
もう少し自分の教養レベルを上げたいと思ったときに、
「教科ですらない」と下にみていた科目を、
過去問すら見たことがないというのは果たしてどうなのかという気持ちになり、
ついにセンター試験の過去問を見ることにした。
そうすると、なるほど、
自分が日本史や世界史で重要だと考えているところがちょうどいい難易度で出題されているではないか。
私は驚くとともに、少し後悔した。
これは、私が受験の時や、もっと立ち返って、
授業の終わりごとに解いておくべき(少なくとも解いて効果のある)問題だったのではないかと。
問題点は、Aの範囲が近現代史に限定されている点である。
本音を言えば、全ての時代でこれを解いてから、日本史Bや世界史Bを解いてみたいと思う。
私が歴史の受験問題を解いているときに
なんとなく違和感があった理解度のミッシングリングがそこにはあると思った。
ここから得られた反省点は、
一つ目、極論はある程度力があるが、
しかし、その極論によってある程度見落とすものもあるという事、
二つ目、近現代史以外の問題が作られていないから、
そこの部分はやはり自分で補わないといけないこと。
とにかく、近現代史は大変出題されることの多い分野なので、
歴史が苦手な人は一度Aの問題を解いてみると良いと思う。
補足:こういう歴史に対しての違和感は、
山川詳説日本史を始め、Bの教科書が、教えなければならない内容が多すぎるがために、
文字情報が大変多く読み解くだけで難解になっているということが原因ともいえる。
直近の指導要領改訂により、高校生は歴史総合を学ぶことになり、
日本史世界史両方を、中学の歴史の教科書とも親和性の高い、
図や写真など視覚情報の多い構成の教科書で学ぶことができるようになっている。
是非この機会を活かしてほしい。
名張校堀越でした。