(冒険活劇文庫)の看板作品として登場した街頭紙芝居の大ヒット作、永松健夫の(黄金バット)だが、その成り立ちは、果たして本当に加太こうじが(紙芝居昭和史)に書いた通りなのだろうか?
戦前の成り立ちの部分に関しては、もはや確認のしようがないのだが、戦後の部分については、2001年夏、(少年画報大全)監修時に実証的に検証した事柄が、その後逓信総合博物館の(松本零士コレクションでつづる漫画誕生と黄金バットの時代)展などにより、広まってくれたようで有難い限りである。
(正チャンの冒険)に関しても、2003年逓信総合博物館による(正チャンの冒険80年)展を境に全6巻でなく、全7巻であることが広まり嬉しい限りである。
私も、展示のために秘蔵のコレクションであった7巻を貸出したかいがあるというものだ。
同時期に開催された新聞博物館による(新聞漫画の眼)展での図録による日刊アサヒグラフでの(正チャンの冒険)連載開始日の誤りが流布しなくて何よりである。
展示会や図録を作る場合、担当する研究者や学芸員は、そういった基本的なことを確認すべきだと思うのだが?
以下、黄金バットについて(少年画報大全)2001年7月少年画報社から発売の引用である。
特集04永松健夫(黄金バット)
史上最大の紙芝居ヒーロー登場
不滅の黄金バットは紙芝居から絵物語へ
黄金バットは昭和5年に鈴木一郎作、永松武雄(戦後健夫に改名)絵により誕生した紙芝居史上最大のヒット作である。
戦後、街頭紙芝居に復活すると、再び子ども達の間で大人気となる。
明々社より単行本として(なぞの巻)(地底の国)(天空の魔城)と3冊続けて出版され、瞬く間にベストセラーとなった。
それが契機となり、(黄金バット)を看板に(冒険活劇文庫)が創刊される。
創刊号より連載された(アラブの宝冠)は"黄金バット誕生編"ともいうべきストーリーで、(なぞの巻)以前の話である。
その後、単行本(彗星ロケット)が発売され、昭和25年新年号より連載された(科学魔篇)へと続く。
12月には映画化され、朝日新聞の映画広告欄に"男装の麗人川路龍子、世紀の鳥人上田龍児、特別出演美空ひばり"の配役が記されている。
怪盗黒バット団一味であるモモンガーのお熊ばあさんやハルピンお光は、ダンスの会でダイヤを盗み、ドブロクスキー博士の手によってブルタンクを作り出す。黒バットを追う大木探偵夫妻は捕らえられ、息子のまさるは倉田かず子と共にライオン朝日号を連れた蛇王のおじさんに助けを求める。
蛇王は黒バットに鉄棒をなげつけ、朝日号も怒ってとびかかる。
両足を切断する重症を負った黒バットは、みみずく型の覆面をし、名をナゾーと改める。
蛇王は、どくろ岩に眠る黄金バットを呼び出し、力を借りる。
巨大な前世紀の怪物エーア・ソーラスを引き連れ、高らかな笑いと共に天空に現れた黄金バット!!
ブルタンクに乗るナゾー一味との対決はいかに?(本間)
DATE
(黄金バット)
アラブの宝冠 S.23.8-S.24.8、12(全13回)
科学魔篇 S25.1-5(全5回未完)
映画/新映画社制作:東映配給/黄金バット 摩天楼の怪人/S25.12.23封切り/上映時間71分/監督:志村敏夫/主要出演者:川路龍子、上田龍児、美空ひばり
単行本B6判全4冊
1巻なぞの巻 S22.11.15 定価35円
2巻地底の国 S23.1.20 定価40円
3巻天空の魔城 S23.4.25 定価40円
4巻彗星ロケット S24.3.20 定価65円
復刻版単行本 B6版 全2冊上・下 共にS53.1.1 定価650円
(新黄金バット)
S27.8-S28.8(全13回)
(少年画報)S27年12月号付録として単行本(なぞの巻)を1冊分丸ごと別冊付録に仕立て直したものもある。
【漫画の匠】
http://www.manganotakumi.com
戦前の成り立ちの部分に関しては、もはや確認のしようがないのだが、戦後の部分については、2001年夏、(少年画報大全)監修時に実証的に検証した事柄が、その後逓信総合博物館の(松本零士コレクションでつづる漫画誕生と黄金バットの時代)展などにより、広まってくれたようで有難い限りである。
(正チャンの冒険)に関しても、2003年逓信総合博物館による(正チャンの冒険80年)展を境に全6巻でなく、全7巻であることが広まり嬉しい限りである。
私も、展示のために秘蔵のコレクションであった7巻を貸出したかいがあるというものだ。
同時期に開催された新聞博物館による(新聞漫画の眼)展での図録による日刊アサヒグラフでの(正チャンの冒険)連載開始日の誤りが流布しなくて何よりである。
展示会や図録を作る場合、担当する研究者や学芸員は、そういった基本的なことを確認すべきだと思うのだが?
以下、黄金バットについて(少年画報大全)2001年7月少年画報社から発売の引用である。
特集04永松健夫(黄金バット)
史上最大の紙芝居ヒーロー登場
不滅の黄金バットは紙芝居から絵物語へ
黄金バットは昭和5年に鈴木一郎作、永松武雄(戦後健夫に改名)絵により誕生した紙芝居史上最大のヒット作である。
戦後、街頭紙芝居に復活すると、再び子ども達の間で大人気となる。
明々社より単行本として(なぞの巻)(地底の国)(天空の魔城)と3冊続けて出版され、瞬く間にベストセラーとなった。
それが契機となり、(黄金バット)を看板に(冒険活劇文庫)が創刊される。
創刊号より連載された(アラブの宝冠)は"黄金バット誕生編"ともいうべきストーリーで、(なぞの巻)以前の話である。
その後、単行本(彗星ロケット)が発売され、昭和25年新年号より連載された(科学魔篇)へと続く。
12月には映画化され、朝日新聞の映画広告欄に"男装の麗人川路龍子、世紀の鳥人上田龍児、特別出演美空ひばり"の配役が記されている。
怪盗黒バット団一味であるモモンガーのお熊ばあさんやハルピンお光は、ダンスの会でダイヤを盗み、ドブロクスキー博士の手によってブルタンクを作り出す。黒バットを追う大木探偵夫妻は捕らえられ、息子のまさるは倉田かず子と共にライオン朝日号を連れた蛇王のおじさんに助けを求める。
蛇王は黒バットに鉄棒をなげつけ、朝日号も怒ってとびかかる。
両足を切断する重症を負った黒バットは、みみずく型の覆面をし、名をナゾーと改める。
蛇王は、どくろ岩に眠る黄金バットを呼び出し、力を借りる。
巨大な前世紀の怪物エーア・ソーラスを引き連れ、高らかな笑いと共に天空に現れた黄金バット!!
ブルタンクに乗るナゾー一味との対決はいかに?(本間)
DATE
(黄金バット)
アラブの宝冠 S.23.8-S.24.8、12(全13回)
科学魔篇 S25.1-5(全5回未完)
映画/新映画社制作:東映配給/黄金バット 摩天楼の怪人/S25.12.23封切り/上映時間71分/監督:志村敏夫/主要出演者:川路龍子、上田龍児、美空ひばり
単行本B6判全4冊
1巻なぞの巻 S22.11.15 定価35円
2巻地底の国 S23.1.20 定価40円
3巻天空の魔城 S23.4.25 定価40円
4巻彗星ロケット S24.3.20 定価65円
復刻版単行本 B6版 全2冊上・下 共にS53.1.1 定価650円
(新黄金バット)
S27.8-S28.8(全13回)
(少年画報)S27年12月号付録として単行本(なぞの巻)を1冊分丸ごと別冊付録に仕立て直したものもある。
【漫画の匠】
http://www.manganotakumi.com